傑作すぎる…。怖い。
あのラストカット鳥肌がたった。タクシーに乗った被写体が逃げてく。撮り逃す。テイク何回撮ったんだろ。完璧な撮り逃しを撮るという試みそれ自体がすごいし、あのテイクが完璧すぎる。
…
傑作。まず物語が面白い。石田法嗣の色気と迫力。『永遠に君を愛す』とは違い、花嫁に逃げられる。プルースト的なソドムとゴモラ。
式場の出口付近で花嫁と女が階段を降りるショット(その後にリュウと出逢うの…
交わる、交わらない
韓国若手有能フォトグラファーはフォトスタジオを営む友人の結婚式に行くがフォトグラファーの花嫁に逃げられ代わりを務める。一方、男娼のリュウは事故で客を殺してしまい兄貴分の木村に助…
多くの濱口作品とジャンルが違うように見えるからこそ、濱口作品に通底するものが見えてくるような気がした。
鏡を割り、一方の世界から他の世界へ。
その移動を助ける為に差し伸べる誰かの手。
その手を取る…
無理してクライムやサスペンスを導入している感じが否めない。しかし肯定的に捉えてみる。
例えば交点と別れについて。
男娼・リュウの殺人とカメラマン・ペファンの友人の結婚がどのように交差するのか…
男娼リュウと人々。
カメラマンだけはプロとして、モデルとしてのリュウに惹かれていたはずが。
最後は「他の人と同じ」になるかどうかの境で揺れ、築いてきた日常を選ぶ。自分で自分の気持ちに気づいて驚いてい…
© Tokyo University of the Arts Graduate School of Film and New Media & Korean Academy of Film Arts 2010