傑作。木暮三千代のうなじ。雲海。柳。風呂。山腹。画面から切れる上原謙。歩く木暮三千代。蚊帳。揺れるもの全部、官能的に見えてしまう。花が落ちる。決別を告げた後、夫に追われ部屋に入って襖を締める直前に木…
>>続きを読む雪夫人の漫画っぽさはまさに絵図のように女中目線で客観的に描くことで肝心なところを見せなくすることで説得力のあるものになっている。説得力があるのでとても胸糞が悪かった。彼女は真剣なように見えるし、嘘な…
>>続きを読む上原謙がピアノ弾き始めるところは単純な長回しとパンじゃなく、あえてカット割って木暮実千代が上原謙を追いかけるようにフレームインすることで二人がどこか遠くへ行ってしまったような感覚になる。そこからいき…
>>続きを読むこれが溝口健二の撮り方なんか!
柳永二郎がすだれを下ろすカット、車を見送ったあと木暮実千代が階段を上るカットなど、ワンカットなのにどんどん画が変わっていくのが面白い。そして室内を横移動しながらの長回…
ひいさまと呼ばれてる木暮実千代。貴族系で度々耳にしたこの呼び方、ひできの俺も呼ばれたいと思ってたらお姫様のことだったてへぺろ。貴族とはいえ元貴族。貴族ってどんな人達?の答えの一つに働かなくていい人達…
>>続きを読むラスト間際の霧と山?と和服(木暮さん)というロングショット気味のショットの幽玄さがえげつなくて、こういう画は日本映画ならではの大きな魅力だよなぁと思った。
それ以外にも木々の中の移動撮影とか、お庭…
このレビューはネタバレを含みます
アマプラで見ました。
画質は初期のDVD程度で悪かったです。
75年前の作品です。
今から見ると、ストーリーははっきり言って面白くないでしょう。
しかし、映像はこれ以上なく素晴らしいです。
私には…
は?この作品すご…。
・起雲閣のローマ風呂の湯面カットやば…
・芦ノ湖の雲海?霧?のロケ撮影かっこいい…
・旅館内の横移動のカメラワーク…
・1カット内での雪の神隠し…
溝口作品の中で特別評判が…
溝口健二作品を観るのは、昔、何も知らずに観た「雨月物語」以来だ。
海外では小津と黒澤と並んで当時の日本映画の巨匠として紹介される事が多い溝口。事実ストックホルムの映画学校では、日本の映画監督と言え…