親分の裾から垂れる血を他人に見られぬよう鶴田浩二がハンカチで隠す、その所作に痺れる。親子vs親分子分のゴッドファーザー的主題から離れ、血よりも濃い「仁義」の名のもとに男たちが別れを決断するシーンも凄…
>>続きを読む「車夫」の前に。
加藤泰を初めて観ました。受けた印象としては、映画的な枠をエモーショナルがぶち破ってくる、といったかんじ。映画的な枠がガチガチなのに、そこをぶち破るからすごい。あと、割と演出寄りの…
フィックス長回しを持たせるモダンな構図と画の密度、90分に凝縮された破綻のない完璧なシナリオ、音楽の使い所含め、もう教科書レベル。
別に加藤泰信者(一部に確実にいる)ではないのでそのベタさにノれる訳…
加藤泰は、股旅ものは撮っているけど、やくざ映画は本作が初めて。しかも名作を作ってしまった。でも、『お竜参上』と『日本侠花伝』の方が好きだな。冒頭の祭り、アラカンのシーンから、加藤泰のエネルギッシュで…
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