鬼の詩の作品情報・感想・評価

「鬼の詩」に投稿された感想・評価

肯定しがたくでも求道者にとっては必要不可欠ともいえて。己の指針を問われ続けているようでぬーーっとなる。
ぬーーーってなる。片桐夕子さんの包容力よ。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.5
「鬼の詩」
村野鐵太郎がATGに残した得体の知れない怪作を初見したが凄過ぎる。明治末期の大阪の寄席で活躍する主人公の生涯を描く直木賞受賞の小説を映画化した本作は強烈な印象、炸裂した演技合戦、グロテスクな場面へのシフト、衝撃の大団円を迎える鬼の詩の気迫迫る描写に精神的に喰らう傑作。
yh

yhの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

エスカレートしていく狂気がすごい。
最後の方ほぼホラー。
ラスト近くで師匠から、今「天神参り」?をやれば色も艶もあって絶対受けるから本来の芸に戻ってくれみたいなこと言われてるとこは切なかった。
いい師匠だなぁ。
客が怖い。
セイゴ

セイゴの感想・評価

4.6
哀しきアスペ。人を笑わせることが生業の落語家が、これだけ狂気的な役を上手に演じられることが一番怖い。落ちるとろこまで落ちるとこは芸を極るめことと本当に同義のなか。
Masashi

Masashiの感想・評価

3.0
昔ながらの邦画が好きなら好きだと思いますが、後半は真面目が行きすぎて狂気に満ちたホラー映画になってます。最後の表情が何とも言えないホラーです。
Hawkwind

Hawkwindの感想・評価

3.5
芸のため生き、芸のため死んだ上方落語家の話。桂福團治の鬼気迫る演技は惹きつけられるものがある。終盤はほとんどホラーだが、前半の旅回りをする日本の田園や雪景色のシーンが美しい。
ロマンポルノの売れっ子だった片桐夕子の、菩薩のような優しさと美しさが心に残るATGの傑作である。
二代目桂米喬をモデルとした落語家、桂馬喬の狂気を描いた作品なわけですが、この人が高座に上がると客は罵声を飛ばす、あばただらけの彼の顔をからかう、馬糞を投げつけるなどの暴虐の限りをつくし、また馬喬のほうもあばたにキセルを引っ掛ける芸を開発する、巫女のコスプレをする、馬糞をかっ喰らうなどのアングラ芸を開発して対抗する始末で、なんなんだこのカオスな空間は。まるで80年代バンドブーム前後のライブハウスのようだよ。行ったことないけど。

あとはそう、馬喬と奥さんが門付けの芸で生計をたてながら全国の寒村を旅してまわるシーンがなんか『砂の器』っぽくてすごくよかった。
梅田

梅田の感想・評価

3.8
明治末期、天然痘やコレラがまだ猛威を振るっていた頃、上方落語の世界。
主人公・桂馬喬が目指すのは「高み」ではなく「底」である。妻に「落ちるところまで落ちること」を肯定され、そしてその妻を失って(=先に底に行かれて)しまった馬喬は、ただひたすらどん底を目指して芸事を極めようとする。これはおそらく狂気を描いた映画なのだと思うが、雑な言い方をしてしまうと狂気というよりただ一言「シュール」だ。観客の方を向いているのに馬喬の目には何も写っていないように見えるし、観客がなぜこんな芸で笑っているのかもわからない。圧倒的な置いてけぼり感の中で、あまりにも醜い鬼の顔だけが暗闇に浮かんでいる。シュールすぎる。
上方の咄家が芸を突き詰めるあまり、狂気の芸に行き着くまで。後半の芸のシーンの鬼気迫る迫力足るや。