ある映画監督の生涯の作品情報・感想・評価

ある映画監督の生涯1975年製作の映画)

製作国:

上映時間:150分

ジャンル:

3.9

「ある映画監督の生涯」に投稿された感想・評価

滅茶苦茶な監督のエピソードってやっぱ面白い。言葉を選びつつも女優達にボロカス言われる溝口。田中絹代に夫にするにはユーモアがないとか言われるし。撮影入るとトイレに行かない監督の尿瓶のインサート挟まるとこ笑った。役のまんまな浦辺粂子の素のトークも貴重。想像では豪傑なイメージの伊藤大輔がなよっとした老人でびっくりした。幻の大阪物語みたかったな。@DVD
meme

memeの感想・評価

3.6
田中絹代が話してるとその雰囲気と声と選ぶ言葉 によるのか 画面に深く入り込む気持ちがした。ただ語る彼女さえ 物凄い惹きつけるものがあった。
A鯉just

A鯉justの感想・評価

4.1
ポテンシャルが上がる一本。監督や演者が作品にどう向き合うかを突き詰めているなと感じた。あまり聞くことのできない製作陣のインタビューもあつい。
溝口健二の映画、見よう。
世にスター・ウォーズ・マニア間で噂されていた内容の一つが、ヨーダの名前は、脚本家の依田氏だということでした。溝口監督の脚本家として世界的に有名なのとアメリカで講演したのを、ルーカスが聴いた事があるとかで、記憶に間違いなければ、糸井重里氏がルーカス監督来日時にインタビューして真偽を確かめたところ、あっさり違うと言われたそうな。この映画に、当たり前だが、依田氏が出演します。確かに、そっくりと言わないが似ている気もします。しかし、私は、宮沢元首相の方がそっくりと断言します。あまりに関係ありませんが、この作品は、傑作です。日本映画好きの方、是非見てください。
溝口健二についてのドキュメンタリー映画でもあるけど、語り手としての新藤兼人の存在感もでかいから溝口健二への愛が強い新藤兼人の映画という印象も強い作品。

でも錚々たる顔触れが溝口健二の思い出を語る場面が全て求心力が強いものだったから、ずっと見ていられるような心地がした。
ガク

ガクの感想・評価

4.0
溝口健二とはどんな人だったのか、朧げながらにも少し見えて来る。出演者皆さんの表情や話し方を見ていたら、溝口さんに対する感情が見えてくる。いいドキュメンタリーだった。

小津さんや黒澤さんとの違うのは、根元の完成の部分では殆ど海外からの影響を受けていない、純粋な日本の芸術家であったというところだ。
新藤兼人の視線でとらえた溝口健二の記録。同時に日本映画の発展も垣間見える。インタビューは役者だけでなく製作関係者にも及び興味深い言葉を残している。新藤兼人からの大切な贈り物だと思う。

このレビューはネタバレを含みます

https://umemomoliwu.com/the-life-of-a-film-director
もの凄く分厚いのはあるけど、溝口監督の生涯とか作品を手っ取り早く紹介する様な丁度いい書籍がないなと思ってたら、この映画がかなりその役割を果たしている。
75年に作られたのは、本当にタイムリーな時期だったのではと思う。それより早過ぎたら喋って貰えない事が多かったかも知れないし、遅かったら皆さんほとんど亡くなった訳だし。永田雅一が出ていっぱい喋ってたり、、、
終盤は田中絹代の独壇場だけど、今見ると全身小説家の瀬戸内寂聴ぼく思えてしまった。
甲冑

甲冑の感想・評価

4.0
名画リクエスト特集 @シネ・ヌーヴォ

『雨月物語』しか見てない若輩者なので何ら偉そうな事は書けないが、溝口先生に非常に興味の持てるドキュメンタリーであった。周辺の俳優、スタッフ、日活や松竹のお歴々も全く存じてないが身近な人々から語られる証言は貴重。「撮影中は鬼、それ以外は仏」という人もいたが現場では相当厳しかった様子。撮影中、集中せんがため専用の尿瓶を用意しセットの中で用を足していたという話も良かった(ご愛用の尿瓶も大公開!)。終盤、嫁はいるが生涯の恋人と噂された田中絹代が良い機会だから、とその関係性を打ち明ける所が無茶苦茶エモくてええ理解者やったんやなぁと。

あと今作の制作は約45年前で出演者はこの段階で高齢なので、もうほぼ全員亡くなっているのだなと思うと少し感慨深い。しかもシアターを出た後、同じ本日3本コースのヌーヴォ爺が「今日は多分生きてる間もう見れんやつばかりや。根性入れて見んとな…」とボソッと呟いたりするものだから余計に。

(メモ)
・「溝口は意外と階級意識が強い。国からの賞とかテンションあがっとった。官尊民卑思想丸出しやった」ー関係者のジジイ(忘れた)コメント大約

・「自分に言わせたら溝口は『祇園の姉妹』『浪華悲歌』(多分)とかが本質で『雨月物語』や『近松物語』はお上品な作品」ー関係者のジジイ(忘れた)コメント大約。

・東京生まれだが震災もあり日活時代以降、京都へ。この江戸、京都両方の感覚を併せ持つ事が作品に影響している。

・1925年、痴話喧嘩のもつれから一条百合子(別れた後、貧しさから娼婦になる)に背中を刺される。この事件で撮影中の『赤い夕日に照らされて』の監督を降ろされ謹慎処分。

・ベニスに行った際のルーブル美術館でゴッホを評価。一流の芸術家とは気が狂ってなんぼ、というのが理由。

・「(溝口との関係)良い機会だから言いますが、好きと周囲や小津監督からも聞いていたが、スクリーン上では夫婦(役の中で理想の女を演じさせた)と言えるけど実生活は全く面白くないし無理。恋愛より監督としての大成を望んだ。婚姻を結ばずともこれくらいの付き合いになると結婚したも同じと感じる」ー田中絹代コメント大約

・森赫子というオバサマのグラサンが戸愚呂弟並みに釣り上がったタイプでなかなかかっこいい。
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