さらば冬のかもめの作品情報・感想・評価・動画配信

「さらば冬のかもめ」に投稿された感想・評価

名高いニューシネマの傑作。

内容すっかり忘れてたので再鑑賞。

ノーウォークからポーツマス海軍刑務所に ベテラン軍人の連行官2名の囚人護送任務型ロードムービー。

護送対象の囚人はまだ未成年の未熟な少年兵で、道中 青年期の8年間を刑務所で過ごす少し抜けた若い囚人に同情し始めたベテラン連行官二人は、寄り道を繰り返しながら様々な経験や教えを説いて行き意気投合し始める典型的なストーリー展開。

しかし、やっぱりニューシネマ系って事で捻ったラスト。

破天荒だが面倒見が良い親分肌のバット・アスのキャラ設定は、後の『カッコーの巣の上で』のマクマーフィーの雛型キャラと思うのは自分だけ?

劇中 与太話で『バットマン』の話が出た時は、少しニヤリとしてしまった~笑

半眼で三白眼の時のジャックの親父っさんの顔は、コメディかホラー どっちに転ぶか解らない狂喜を秘めてて、若い頃からやっぱり凄い存在感…。
海軍下士官のバダスキーとマルホールに下された任務は、ある罪を犯したメドウズをポーツマス海軍刑務所へと護送することだった。
バダスキーは早々に任務を終え、現地で遊び呆けるつもりでいたのだがー

ポーツマスへ向かう道中、彼等は様々な場所に訪れる。何とも言い難い、変梃なロードムービーに仕上がっている。

バダスキーのメドウズに対する想いは、海軍で鬱屈した日々を送っていた彼にとっての起爆剤となり、上層部への反発へと繋がる。
そんなバダスキーを演じるジャック・ニコルソンの演技が非常に良い。

季節は冬。邦題にもあるように、冬のイメージが強い。
またこの季節になったら思い出すであろう良作。
なんともいえない哀愁のある作品。
ジャック・ニコルソンのやんちゃぶりが愛おしくもあり笑ってしまう。
良作だ!

このレビューはネタバレを含みます

トイレでの喧嘩のシーン。
友達が喧嘩していたら、訳も聞かず加勢するんだな。
一瞬びっくりするが、後から考えると胸が熱くなる。
この時点での3人の精神的な結びつきがよく伝わってきた。

レストランでの好きなものの注文、娼館、スケート、寒空の下のバーベキュー、ひとつひとつのエピソードがきらめく。

メドウズがラストで逃走するのは、バダスキーとマルホールに、間違いなく自分を刑務所に護送させるためなんだろうな。

アメリカンニューシネマらしい、感傷を排した終わり方。
 自分の学生時代には東京に沢山の名画座があり、安価で名作映画を楽しむことができた。その代わりビデオもないから、一度見逃したら次観るのが大変。今どこでどんな映画が上映されているのか、情報誌を必死でチェックしていた。
 この作品も大塚駅前の名画座で何かと2本立てで鑑賞。期待しないでみたらとても心に染みたのを覚えている。監督はハル・アシュビー。彼には「帰郷」という反戦映画の名作があるが個人的にはこっちが好き。
 2人の下士官が犯罪を犯した新兵を護送する道中の諸々を描いてるんだが3人の気持ちが段々変化する様子にジーンときた記憶がある。アメリカ映画ってこういうロードムービーが本当に上手い。
アメリカンニューシネマ期に撮られたスーパーバッド―童貞ウォーズ―
飄々とした音楽。
気の良い連中。
旅は道連れ世は情け。
ドライというか淡白というか、突き放した…っていうのともまた違う感触。
映画内で起きること、今からやろうと思えば簡単に真似出来そうなくらいドラマチックや派手さのない小さな小さな出来事ばかり。それらが積み上がって積み上がって、ふっ、と終わる。
人生はホテホテ歩いていくだけなのかもしれない。
ぼのぼのでも、各々が独りでモサモサ食事するだけの話あったよね。
星新一の処刑も思い出した。
ねぎお

ねぎおの感想・評価

4.4
ハル・アシュビー監督

主演は30代半ばのジャック・ニコルソン。役名はバダスキー。
そして劇中「Bad ass」と呼ばれる可哀そうな(笑)人。
今だったらね、「カッコいいじゃん!」みたいな流行語なのにね!バッドアス!

このバダスキーとマルホール(オーティス・ヤング)は海兵隊員で、海兵隊をクビになり8年の実刑となった兵隊メドウズ(ランディ・クエイド)をポーツマスの刑務所まで護送する任務を負うんです。
とっとと送ってしまえば終わるんです。
でもそうしたら映画になりません。笑
そうじゃない選択が取られていくんですが、そこでの各自の心情というかその移り変わりも人間らしい面白いもの。
得てして矛盾するわけで、ここいらが、ちょっとだけ余分に映像を残しつつ編集した映像に「うっ・・」みたいな顔でその思いが刻まれているように感じます。
だからハル・アシュビー監督。いいね。

ほぼ順撮りで行われたというある種ロードムービー。(順撮りはオーティス・ヤングのためだそう)
また、ジャック・ニコルソンとランディ・クエイドの身長差が激しく二人が同時に映るのは難しいため、撮影時はジャック・ニコルソンにレンズを覗かせて、「こんな画角で撮るよ」って伝えたそうです。
すると彼はきちんとフレームに収まる適切な位置に立って演技したそうですよ。やっぱり本物は違いますね!演技のレベルが高い!
活劇ものと思っていたが··シリアスなドラマ 。じっくり観ればと思う。ただ海兵隊きってのワルの二人にしては、それらしくない。また南無妙法蓮華経は唐突な感じ。
Sakura

Sakuraの感想・評価

4.0
しょうもない40ドルの窃盗で懲役8年の刑を食らった青年を遠く離れた刑務所に送り込む護送業務。長くも短い一週間。人生の休暇。報われない青年に、刑務所入り前に“良い思い”をさせようと男の作法を教え込む大人二人。一週間にギチギチに詰め込まれた人生において重要な初体験の数々。笑いあり涙ありパンツありの男三人の友情ロードムービー。
側から見たら無駄な時間でしかないかもしれないが、海軍の下士官で毎日悶々と過ごすバダスキーとマルホールにとっても必要且つ長年渇望していた時間であったことは間違いない。一週間という期限の中、どんどん深くなっていく三人の友情に感慨深さを覚えつつ、救うこともできるが任務を全うしなけらばならないという葛藤、そして初めから結末が見えているというその心苦しさが冬景色と相まって何とも切なかった。そして人と人との距離や生まれる友情は時間の長さではないことも知る。
どんな顔して見たら良いのか分からないジャック・ニコルソンの真顔水兵ジャケもジャンル区分に関してもやたらコメディ推しされていますがこれは立派なアメリカンニューシネマです。
もやし

もやしの感想・評価

4.2
内容はちゃんと面白いけど、酷く淡々としてるというか、味のなくなったガムみたいな感じで、ハマるほどではなかった。



ある水兵が40ドルを盗んだ罪でまさかの8年もの刑をもらい、ジャック・ニコルソンを含む二人の海兵隊が護送任務に。



まずジャック・ニコルソンの相変わらずの人を食ったような態度が最高笑
罪人の水兵より遥かに悪人に見える笑

全体的に荒っぽくて多少のことなら何やってもいい当時の時代感が羨ましいです。今ってほんと神経質な時代だから…




直行すれば2日ほどで終わってしまう任務なのに何故か期限が一週間もあって遊びまくる3人。楽しいんだか楽しくないんだか。男3人の男臭い旅路。

水兵の何考えてんだかわからない感じも込みで奇妙な感覚を覚える人生の無機質さを感じるロードムービーでした。
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