動物農場の作品情報・感想・評価

「動物農場」に投稿された感想・評価

「1984年」で有名なジョージ・オーウェルのデビュー作をアニメ化した映画。
静止画だけ見た時は動物達がワイワイしているディズニーチックなほのぼの映画を想像していた。しかし、実際は農場主不在の動物達がだけの閉鎖されたコミュニティで、動物種別間での上下関係や不当な法律が構築され始め、やがて恐怖政治下のディストピアが形成される恐ろしい作品だった。
20世紀前半の全体主義やスターリン主義への風刺としての作品らしく、歴史的背景を熟知していればより楽しめるかもしれない。
No.273[普通に楽しめるスターリニズムの痛烈な寓話(でも原作の方が好き)] 70点

ジョージ・オーウェルの歴史的傑作である寓話「動物農場」の映画化作品であり、他の映画化作品同様ある程度の改変が行われているが、短くまとめることを考えると特に気にならなかった。しかし、書かれたのがスターリン全盛期の1944年なのに対して、映画化に際して製作中にスターリンが亡くなったため、ラストが大きく異なる。原作のラストは近隣農場の経営者(人間)を家に招いたナポレオン=スターリンやスクィーラー=モロトフが彼らとカードに興じ、それを窓の外から見ていた動物たちは人間とブタの区別が付かなくなってしまった、という鬱エンドなのだが、本作品のラストは労働者たる動物たちが他の農場からも集まり、人間のように振る舞うブタたちを殺すという爽快エンドになってしまった。オーウェルの言いたかったことはスターリニズムの痛烈な批判に加えて、それを煽情的に用いる西側諸国の人間たちをも皮肉る”全方位叩き”なのだが、どうも意味合いが弱まってしまったように思える。メージャー爺さん=レーニンやスノーボール=トロツキーを若干殉教者的に描いているのもいけ好かないが、説明臭くないのは評価できる。

つまり、原作のほうが好きだと言いたいのだが、いわゆる”原作厨”ではないことを明記しておく。敬愛するオーウェルの敬愛する「動物農場」だけは譲れない。

ちなみに、原作で一番好きなキャラはロバのベンジャミンだ。彼はインテリであり、ブタ共の悪行について誰よりも早く気が付いていたが、それについて意見することはなかった。原作ではバートルビー並に動くことはしなかったが、映画ではラストで率先して動物たちを率いている。

原作も傑作なので是非とも読んで欲しい。短い中に凝縮されたオーウェルの鋭い眼差しがあなたを貫くだろう。
ヒロ

ヒロの感想・評価

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動物が擬人化されて農場を経営する話 人間を打ち倒した後の動物たちの様相 全体主義やスターリン主義への批判らしいです 社会風刺っぽい空気は凄く溢れてます
Mai

Maiの感想・評価

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No.26 /4000

特典映像「人間を描くのはいつも厄介だ。見慣れているから少しでも違うとすぐ気づかれる。人の体の動きは皆知ってる。ー違ってたらすぐ分かる。」

大人のためのアニメーション映画。
子供の時に観たらトラウマになりそう。

このレビューはネタバレを含みます

「自由と平等」を胸に農場主に革命を起こした動物達は、自分達の力で農場を運営していく事になったが…
まぁ想像通り革命した後からも雲行きが怪しくなってくる。

メインは豚のスノーボール、ナポレオン。それと馬のボクサーと、その親友でロバのベンジャミン。

ナポレオンという豚が結局独裁的になっていくのだけど、はじめにみんなで決めていたはずの約束もどんどん塗り替えて、自分達の都合のいいように変えてしまうし…
一番酷いと思ったのは、動けなくなった働き者のボクサーを、膠屋に売り飛ばしてしまうシーン。自分が売り飛ばされ殺されると悟った時の悲痛な鳴き声とは対に、禁止していたはずのお酒を楽しむナポレオンには嫌悪の気持ちしか湧かない。

調べるとアニメと原作本では結構変更点があるよう。
後社会風刺というところもあって、キャラクターの中には実在の人物をモデルにされているものも居るそう。
オーウェルの原作を見てなかったから、まさかここまでまんまな風刺ものだとは思わなかった。

でもこんな動物を用いて人間社会を皮肉る話を描くのに、アニメっていう表現以外はあり得なかったろう。

見たのは結構前だけど、まんまマフィアか悪徳経営者なあの黒豚は忘れられない。
あやこ

あやこの感想・評価

3.3
普通に胸糞。わたしもこれぐらい巧みに風刺の効いた物語を作りたい
abdm

abdmの感想・評価

4.0
めちゃめちゃカッコいい風刺アニメ。
風刺がもう直接的過ぎてもう言わずもがななんだけれども、とにかくカッコいい。
アニメ史にはあまり詳しくないので50年代でこのクオリティと言われてもピンとくるものはないが、今見ても色褪せないってことはすごいんでしょう。
核兵器使用を誘発したウォルトディズニーのアニメだったり、黒人の反乱を風刺したアニメがあったりと、普通の映画ではできないアニメならではのマジックが今作にもかかっていた。
授業で鑑賞
かなり風刺が効いていた。
繰り返される苦しみ、思想と実行の乖離
なぜ歴史から学ばないのか、という問いには根源的な欲求が絡まっている気がした。
1時間しかないのに心揺さぶられた
さち

さちの感想・評価

3.7
市民革命ならぬ動物革命。
独裁的な人間を追い出し、全ての動物はみな平等のスローガンを掲げ、動物達みずから農場を作りはじめるが、、、。
これは中々面白い。反共プロパガンダ的な内容なのかな。世界史を勉強してからもう一度観たいな。動物の声を全て1人でやっていたし、作品の雰囲気と音楽があっていて良かった。
原作は海外では有名で、映画と結末が違うらしい。読んでみたい。
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