カーキ色の記憶の作品情報・感想・評価

カーキ色の記憶2016年製作の映画)

A Memory in Khaki

上映日:2018年04月14日

製作国:

上映時間:108分

3.2

「カーキ色の記憶」に投稿された感想・評価

No on is illegal.大学院初日の朝に見終わった。この瞬間にもたくさんの人が異国の地や監獄、道端で苦しみ続けている。私は新生活が始まるわけだが、浮かれてはいられない。そうした人々が常にいることを忘れてはならない。Stand with Syria.
来夢

来夢の感想・評価

3.6
『カーキ色の記憶』
シリアに生き、シリアから出て行った4人の語り部を迎えて、シリアでの記憶をシリア人の監督が叙情的に綴る。とにかく映像が美しい。映像だけで字幕がなくても観ていられそう。しかしその美しい映像は美しい出来事の結果ではない。重たい事実を静かに心に落とし込んでくれる作品でした。
harukapi

harukapiの感想・評価

3.0
「大勢の人の死を、まるで自然現象かのように見ている」という言葉が印象的。詩的で美しい映像表現と語りの混じり方が『ショアー』みたいな作品だと思った。アラブの映画は叙情的過ぎて、やっぱり難解。アサド政権による悲劇は2011年の内戦勃発と共に始まったわけではなく、1982年のハマ大虐殺事件に象徴されるように1970、80年頃から続くものなんだと、監督を含めた5人の語りが紐解いていく。

上映後にあった監督と監修の方の対談時間も有意義だった、有難い。
共産主義の“赤色”とかナチスの“灰色”は割とよく聞くけど、シリアでは当局を表すのは“カーキ色”らしい。軍服だけでなく学校教育中の制服がカーキ色(しかも週に3時間は銃を使った軍事訓練)だったり、当局の人が乗っている車がカーキ色だったりして、誰しもがカーキ色と言えば…て共通認識の色らしい。
監督自身が難民の立場に置かれたという状況も作品に影響してるという話もあった。個人的には建物の破壊の映像よりも海を渡るときに着用したであろう大量の救急服の残骸たちの映像が改めてショッキングだった。
監督はシリアにいずれ戻るという強い意志を持っている中で、政府軍(亡くなった人々の9割は政府軍による虐殺)が公正に裁かれることが共存の条件だと言っていた。Transitional Justiceの重要性がひしひしと伝わる言葉。
dita

ditaの感想・評価

3.5
@シアターセブン  

アサド政権下のシリア。フィクションと現実の映像が交互に映し出される度に何でこっちが現実やねんと苦しくなる。世界の人々はシリア国民が自然災害で死んでいると思っているのではないかということば。人が人を殺すことに慣れてしまっては駄目だ。
アサド政権下の暮らしについて「自由といえば、受ける懲罰の種類を選べる自由」という一言が強烈だった。
淡々とした語りでやや難解ではあったが、『ラッカは静かに虐殺されている』と合わせて観ることで、シリアの人が辿ってきた苦難の日々と、自由に対する意識をより痛切に感じられた。
「一週間以上、停電したり断水したりしない生活を願っている。それ以上の願いなんて、今は考えられない。そんなこと考えてしまったらおかしくなってしまいそうだ」
そう語った男性のその後の暮らしを想像すると、言い様のない悲しさに覆われる。解決の糸口が見出だせない泥沼の中で、今の私にできることは、可能な限りの想像力を持って、この問題意識を家族や友人と語り合うこと。
Osamu

Osamuの感想・評価

3.9
どこでどう間違ったのか分からない。怖い。

2011年の内戦勃発前のシリア・アサド政権の抑圧に関するドキュメンタリー。

映像が、やたら叙情的。

シリアのフランスからの独立は1946年。ほぼ同時期に再出発した日本との現在地点の違いの話が出た。国の行く道を変えたのは何なのかということを知りたくなった。

平和に見える国の風景にシリア空爆の音を重ねる映像が強烈に恐ろしかった。
第二次世界大戦終戦とシリアのフランス独立はたった1年しか違わないというのを知ると考えざるを得ません。
占領下になった日本と独立したシリアが辿った歳月はあまりに違います。
Yoshmon

Yoshmonの感想・評価

3.5
シリアの直近の状況悪化(アサド政権による化学兵器使用等)を受けての急遽の公開決定。

まず驚いたのは初回放映の直前に私たちの目の前で行われた製作会社アルジャジーラ・ドキュメンタリーと配給会社アップリンクのトップ同士の契約書署名式という初めての光景。

急ぎの案件で契約書締結が後追いになることは普段よくあるけれど、映画業界においても(普段はあまりないと思うけど)あるんだなぁ。

この辺にアップリンクの配給会社としての利益追求型でない社会的スタンスも垣間見えて良かった。

カーキ色の示すものは、
その色の軍服をまとったアサド政権の兵士たちによる抑圧。

アサド政権に反対したことによる暴力や追放に苦しんだ、残された当事者たちを追うドキュメンタリー。

正直細かなところでは「なぜ?」とよく分からず、(途中で数分意識を失ってしまったのもあり)当事者に近い立場の人たちの視線で語られるストーリーを、もう少し異文化の世界観へDeliverableにしてくれると助かったかな。

シリアに限らず独裁政権による抑圧的な政治には勿論反感を抱くけれど、ことシリアに関しては絡む要因は自国外にもある。

アラブ世界における諸国との対立。
ロシアとの関連。
欧米との関係。

ゆっくりひとつひとつ紐解いて行きたい。

昔、おそらく高校生くらいの時にインターネットを頻繁に使い始めたばかりの頃に、Skypeでシリアの女の子とチャットを一時期していたことがある。
数年後、大学生の頃にメッセージを送ろうとしたけれど返信が来ることはなかった。

今どこで何してるのかな。
なつ

なつの感想・評価

-
シリアの悲劇は、2011年に始まった訳ではない。
1980年代にアサド体制に反対した多くの若者が当局に追われ、国を去らざるを得なかった。
何故、シリア社会が爆発し、革命が始まったのか、その背景に迫るドキュメンタリー。(フライヤーより)
シリアは行った事ないし、ニュース映像は暗黒だし、瓦礫の山しか知らなかったけど…
映像に映るシリアは美しい、芸術的とはこの事を言っていたのかと、思わずため息がもれるシーンも多数あった。
シリア人からもたらされる言葉の数々が重く、(昨日観たラッカ~より、打ちのめさせる)もっと知らなきゃ、深く理解しなきゃと帰りにシリア本を3冊買い込んだ。
『世界の人々はシリアのニュース見て、自然現象(災害)で死んでると思ってるんじゃないか』みたいな下りがあって。
思わず、頭を抱えた。脳天を直撃された。
普通の死に方じゃない、血を流して死んでる、同じシリア人同士で虐殺しあう、
(最大の被害者は罪なき人々)
わかってはいたけど、わかっていない。
そう、突き付けられた。
私に何が出来るのか?まずは、こんなの観たよと伝えることで精一杯。
AS

ASの感想・評価

3.2
個人的にドキュメンタリー作品にはこういった映像表現を求めていないので点数低め。タルコフスキーを持ち出すところには辟易する
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