女の一生の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「女の一生」に投稿された感想・評価

ラウぺ

ラウぺの感想・評価

3.5
ストーリーだけ見れば、なんとも救いのない負の連鎖ばかりを見続けることになります。19世紀の古典として考えると、じっと耐え続け、無償の愛情を子供に捧げる女性の生きざまを描いている、そこに受け身な女性のありようを一つの典型例として示している(=いた)といえなくもありません。
貴族の娘ということで世間に疎く、生活能力は女中の献身的な介助頼りで、なすすべもなく、家族の裏切りと没落の一途をたどる主人公は、家に籠って家庭を守る古典的女性像から一歩もはみ出ることはありません。
少々話が逸れますが、この話が決定的に古臭いのは、20世紀以降の我々がボーヴォワールのフェミニズムの波を経験し、女性の自立について何の疑いもなく受け入れる時代に生きている視点からしか見ることができない、という側面もあるからでしょう。「女の一生」こそ、ボーヴォワールのいうところのまさに「第二の性」であり、その生き方の対極といってよく、むしろこのような時代を前夜としていたからこそ、フェミニズムが生まれる温床となったともいえるのではないかという気がしました。

なので、「女の一生」はどうみても前時代的で、いささかカビ臭い展開に見えるのですが、この監督の前作は「ティエリー・トグルドーの憂鬱」という社会派のドラマで、失業した技術者が紆余曲折の末にスーパーの警備員として働くうちにさまざまな困難に直面する、という話。
如何ともしがたい現実の前に人のできることなどほんの僅かでしかなく、荒波に揉まれつつ、どのように溺れず生き抜いていくのか?という基本的テーマは本作と驚くほど酷似しているのです。
19世紀の没落貴族の女性と現代の中年失業者とでは境遇も時代背景も殆ど共通点はありませんが、困難に直面する人々というのはどの時代にも居て、周囲の協力や(必ずしも効果的とはいえない)本人の努力でも如何ともしがたい現実というものが存在する、という、ある種の普遍的困難の存在を低通するテーマとして見ることができる気がしました。

「ティエリー・トグルドーの憂鬱」もそうでしたが、ストーリーの表層を追うというよりも、なにかイベントが起きるとその結果が自明な場合はその場面を直接描かず、その後の場面を繋げることでその間に起きたことを観客に想像させる、という場面がいくつもあります。ともすると退屈に進行しがちなストーリーに不思議なリズムが生まれて、長い話をスムーズに繋げていけるという効果があるように思いました。
そうすることで、話を文学的・ドラマ的ではなくドキュメンタリー的に描くことで、感傷を排し、置かれた境遇を少し離れたところから俯瞰することができるようになっています。冒頭の数分間を観ても、庭に野菜の苗を植えたり、家族でバックギャモンに興じる他愛もない生活の風景を淡々と見せて、しばらく物語がまったく進行しない、という不思議な演出がなされています。BGMも殆ど流れず、傍に寄り添うようにUP気味のカメラが人々の周りを行き来する映像が続きます。
そういう点でも、この作品が文豪の古典をそのまま映画化したのではなく、困難に直面する主人公のもがきを記録する、という側面を強調しているのだろうと思いました。
「ティエリー・トグルドーの憂鬱」もまた同様な視点であったことを思い起こさせる作品でありました。
この2作品はセットで鑑賞するのがお勧めといえるかもしれません。
昨日2017年12月4日(月)、
『女の一生』試写会が日比谷図書文化館 コンベンションホール📚にて行われました✨

上映前には、漫画家でコラムニストの辛酸なめ子さん(左)と放送作家でコラムニストの町山広美さん(右)のお二人によるトークショーも❗️

〈今を生きる女たちによる、『いつの時代も変わらないダメな男たち、ダメな世の中を斬る、2017年納めの歯に衣着せぬ女子トーク!〉をテーマに、お二方ならではの視点で語っていただきました🤗 #女の一生
yoshimin

yoshiminの感想・評価

3.0
裕福な家庭の娘が、ダメ男と結婚し、
息子もダメ男に育ち、どんどん暮らしぶりが貧窮になっていく女性の一生を描いた作品
幸せな結婚をし、子どもに恵まれ、安泰な一生な話かなと思って観たので、まさかの転落っぷりでした。

幸せな時もあったり、泣きくらすこともあったり、回想シーンが交じることで、切なさ倍増。


映像や衣装、建物は観ててすばらしいし、主人公も美しく可愛らしい!
映像がとことん綺麗。主人公が親指につけている指輪がかわいい。

主人公の「女」の心情はあまり語られないけれど、読み取るに十分な素材はある。しかしあまりにも不幸な展開が続くため、話にのめり込むというより段々冷静になってきてしまった。あれだけの不幸を見せといて、「人生ってけどいいもんだよね」みたいなところに簡単に唐突に着地させるのは少し疑問、というかもうひとつ人生の深みを描けていないような気がしたかなー。

それにしてもこの映画の聖職者の方々、神の名の下に浮気を許すよう諭したり浮気を暴露するよう諭したり、ほんとろくなことしない!!!結婚の困難さを描いてると同時にキリスト教の中で生きる困難さも伝わった。このあたり原作での描かれ方が気になる…
切身

切身の感想・評価

3.5
女のなかでも、良い方の一生ではないかも。
今子育て真っ最中だからよく思うけど、案外、ヒトの一生って、幼い頃に決まりがちだよね。
一生を左右する「性格」が、幼い頃に結構決まるしね。
だから、育て方って本当に影響及ぼすよ。その後の人生に。
見ていてモヤモヤする女の一生でした。
最後まで見たけど、特別見なくてもよかったかなー😅
世間知らずの箱入り娘で育った主人公が、浮気性の夫や(結局浮気相手の夫に射殺される)これまた金銭感覚の狂ったアホ息子に翻弄されるのですが、純粋で優しい彼女の長所はそういった状況では踏み潰されるばかりでホント気の毒の一言でした…💦
今の時代だったら絶対こういった事にはならないだろうなぁと思わせるところが、やはり古典的な作品なのだと感じました。
実家の両親とその財産に甘えた女の一生。
世間知らずな娘に育てた親(母親もまたトロそうな女)の責任。
神父よりも慈悲深いロザリに家事を習えよと終始イライラした。
#42

モーパッサン。

読むの大変そうだから映画でと思ったんですが、コレは本の方が良さそうかもです。
女の一生。
男の一生というよりは、女の方が惹きつけられますね。ん…⁈どんな一生を送ったのかな?なんて。あまり良い一生でないのがちょっと残念。

どんな風に捉えたらいいんでしょうね。
悲劇と捉えたらいいのかな。いやいや単なる悲劇として捉えてはいけないんでしょう。何かが内包されている…カッコよく言えば。でもそれが何か分かりません(^^;;
鳥

鳥の感想・評価

3.5
面白かったのは劇的な瞬間をあえて撮らないで延々日常風景を描写しながらストーリーを語ることで、19世紀フランスを感じられる。
水が土に滴る音とか、陶器の器にスプーンが当たる音とかがなんかしみる。
miyu

miyuの感想・評価

3.3
キツイ人生!
ホント キツイ人生。。。

でも、ワタシはないな。。。
彼女の様な人生!
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