女の一生の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

女の一生2016年製作の映画)

Une vie

上映日:2017年12月09日

製作国:

上映時間:119分

3.4

あらすじ

男爵家の一人娘として生まれ、17歳まで修道院で教育を受けた清純な娘、ジャンヌが親元に戻る。親の勧める子爵ジュリアンと結婚し、希望と幸福を胸躍らせ人生を歩みだしたかにみえたジャンヌだったが、乳姉妹だった女中のロザリが妊娠、その相手が夫ジュリアンであることを知る。夫の度重なる浮気、母の死、溺愛した息子ポールの裏切りと・・・ジャンヌに様々な困難がふりかかる。

「女の一生」に投稿された感想・評価

emily

emilyの感想・評価

3.5
フランスの文豪ギイ・ド・モーパッサンが1883年に発表し、何度と映画化された「女の一生」を改めて映画化。修道院長で教育を受けたジャンヌは、親の決めた子爵ジュリアンと結婚するも、度重なる浮気、息子の裏切りなど困難に直面する。


暗い色彩、繊細な描写、アップを多用し、窮屈さを感じさせる。それはそのままジャンヌの人生と重なり合い、揺れるカメラが不安定な彼女の心情を浮き彫りにする。時折過去の思い出が挿入され、淡い色彩で今との対比がうまく交差し、現状の孤独感がしっかり伝わってくる。

世間知らずの彼女の隙は周りから利用され、度重なる不運にただ身を任せ、常に気品を漂わせ、寛大な態度で現実を受け入れ、慎ましくいきていくジャンヌ。過去の幸せな時間が心を豊かにし、些細な開放的な時間が心を埋める。二人の神父の助言は対照的だが、そこに伴う結果はさらに彼女を追い込むことになる。
人生とは時に残酷で、度重なる試練を与えられる。しかしそれをどう捉えるかで、かならず幸せはその中にある。求めず、要求せず、あるものの中に見出す。

夫も息子も家も失い何もなくなった時、それでも寄り添ってくれる人がいる。そして最後に小さなプレゼンがある。そう、色々あったが、その小さな命を目にしたら、人生捨てたものではないと思えてしまう。ほんの小さな幸せで、しっかりこれまでの苦悩を塗り替えることができるのだ。
(銀幕短評 #97)

「女の一生」
2016年、フランス。 1時間59分、公開中。

総合評価 8点。

きわめて陰鬱な映画である。

モーパッサンの代表作である「女の一生」(130年ほど前の小説)は未読だったが、読まずにおいて 人生つくづくよかったな。

(観るひとはないだろうから 明かすが)夫の不貞と重なる貧窮とで人生はこんなにみじめになりますよ、ということを伝えたいようだが、説得力がまったくとぼしい。切実さがない。

はじめにびっくりするのは 本作のスクリーンサイズで、ほぼ正方形である。予告編から本編になるとき スクリーンがズズッとせばまる。追い追いのカメラ使いから知るが、観客の視野をせまくして 緊張感を高めたいのである、単に。

それから極端な音楽のなさ、セリフの少なさ。

モチーフが小さいのに尺が長いので、いちいち思わせぶりな回想シーンの切り替えや、無意味な長回しに終始する。こういうスタイルの映画を作った監督とクルーは 果たして楽しかったのだろうか。

女性を主人公にする小説は、アンナ・カレーニナ、風と共に去りぬ、緋文字、高慢と偏見、人形の家、などが有名どころだが、映画としては「ジェーン・エア」(#47、89点)がとても良かった。

高慢と偏見も「プライドと偏見」というタイトルで新作(といっても10年ほど前だが)が出ているので、こんど借りて観てみよう。
Haruka

Harukaの感想・評価

3.3
恥ずかしながら原作を読んでいないのに鑑賞。観ながら、原作を先に読むべきだったと悔やむ。
画面サイズや画質、音楽まで、昔の映画みたいな質感。そんでもって内容がこれなので、女版「バリー・リンドン」みたいに見える。
おそらく原作を読んだ後に観たら、監督の意図するところが見えるのかもしれない。
セリフを大切に扱い、文語表現をうまく組み込んでいるのも、原作の大きさを感じさせる。
のり

のりの感想・評価

4.0
100年以上前の、国も違うのに、普遍的なものを感じる
浮気性の旦那、母の不倫、息子溺愛の世間知らずで、依存症な主人公

メイドさんの人生も、すごく波乱に満ちてるのに、最後まで彼女につくす、感謝を忘れない
自分で切り開く人生は、強い

人を傷つけず、神にも従順に、しかし不幸ばかり、でも、ラスト、メイドの一言に、涙がでた、人生って😢
slow

slowの感想・評価

3.6
土を耕し、苗を植え、水を与える。愛は注いだ分だけ返ってくる。それが当たり前だと思っていたジャンヌ。彼女は両親の愛情を一身に受け育った箱入り娘。やがて、年頃になった彼女は愛する男性を見つけ、結ばれることとなるのだけれど。

如何にも古典文学映画という印象は、ステファヌ・ブリゼがモーパッサンの原作を忠実に映像化することに成功した、ということなのだろう。
人生はいつも順風満帆とは行かない。かと言って波乱万丈と煽るほどの人生もそう多くはない。人は幸不幸の波風を捉え、浮き沈みを繰り返しながら生きる。彼女の人生は寥々たるものだったのではないか。そんな心配を他所に、彼女は幸せの記憶を引っ張り出しては何度もその過去に満たされていた。実は私たちの人生も、彼女のそれと何ら変わらないのかもしれない。これは私たちの一生だった。
『黙っているのは嘘をつくことと同じ』
『人生ってそれほど悪くありませんね』

親の決めた結婚相手。屈辱的な浮気と妊娠、息子の裏切り。季節が巡る様子と共に彼女の壮絶な人生が描かれてる。何度も映画化されてきた作品。ずっと重く悲しげ。終始横顔に哀愁を感じる。
nknskoki

nknskokiの感想・評価

3.7
波乱万丈な人生を送る女

ダメな男ほどよくモテるのほんと理不尽すぎる
世の中、正直者がバカを見ることは往々にある

毎日暴力を振るうDV男が一日だけ優しいとその日はとてつもなく優しく感じる、それが普通なのに
異常のランクを1段階上げることで「普通」を「幸せ」に昇華させ洗脳する

「アデライド、一晩中君を思って過ごした。今君は夫の横で寝ている。僕は死にそうだ」
mimo7391

mimo7391の感想・評価

3.6
ぐったりと疲れました。人に依存しやすいというか、真面目すぎたというか、最後の人生悪いことばかりじゃないってセリフが痛々しいぐらい不幸な人生。
わたし文学部出身なのに…、モーパッサンって男だったのね、ハズいっす。だとしても、このご婦人女の一生って威張るほど波瀾万丈かな?。やってること種蒔きだけで、周りの人たちの一生の方が魅力的ちゃう?
メロメロな部分は敢えて端折って、淡々と話が進む。思い切った映画化の方法だと思うけど、そのぶん感情表現はえらく乏しい。もうちょいエモくてもいいんじゃない?
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