リンドグレーンの作品情報・感想・評価

「リンドグレーン」に投稿された感想・評価

純

純の感想・評価

3.9
長閑で愛しいきらめきいっぱいの「長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」「やかまし村の子どもたち」を描いたアストリッド・リンドグレーン。

無邪気さを失わず、それでいて哀しみを静かに背負って生きる凛としたひとだった。自由なショートヘアがとても軽やかで。

彼女の本に出てくる子どもたちに勇気づけられて、「おなかがすいても さみしくても たたかいつづけます」ってメッセージを贈った小さな子、よかったな。声だけの演出で泣いちゃった。

不自由を胸いっぱいに吸った彼女はどうやってその空気を浄化したのだろう。責任を背負わなければいけなかったアストリッドは、大人になることと向き合いながら、息子と、自分の少女のままの心をつなぎ合わせたのだろうか。

あんなに明るくて、気持ちのいい匂いのする場所へ連れて行ってくれる物語なのだから、きっと本の中の風景は全部ほんものだ。

アストリッドはリンドグレーンになって、どの不自由を手放して、どんな自由にほれぼれしたんだろう。
kurage

kurageの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

幼い頃に、大人になって”心のよすが”になるような物語に出逢えてたとしたら、とても幸せだと思う。

特に多くの人が記憶に残る物語としてあげる『長くつ下のピッピ』や『ロッタちゃん』は、出逢えていたかどうかでその後の人生が変わってしまうのではないだろうかというくらいの個性的なキャラクターとの邂逅がある。やんちゃでお茶目、自由な精神を持つ主人公に知らずのうちに魅了され、年を重ね、さまざまな経験を重ねるにつれ、彼女たちに励まされながら生きることになるのだ。

これは大人になってから読んでも、記憶の改ざんができないのが残念なところで、自分には幼い頃に『長くつ下のピッピ』や『ロッタちゃん』を読んだ、または読んでもらった記憶がない。あんなに名作として語り継がれているのに。

なので、このリンドグレーンを勧められて、自分に響くかちょっと微妙だった。
ところが、この映画は作家アストリッド・リンドグレーンのリンドグレーンになるまでの話で、ピッピもロッタも執筆風景も出てこない。
幼い頃からちょっと変わった一人の女性の生き様として、力強くリンドグレーンを描いている。
18歳で父親の友人でまだ離婚の成立していない男性の子どもを身篭り、ひとりスウェーデンからデンマークへ渡って極秘出産するなど、かなり波乱万丈の20代を送った人だったのだろう。

主人公を演じたアルバ・アウグスト、年代の演じ分けが自然で、良かった。
狂ったように踊るダンスシーンに人間臭さが溢れていた。
始まって数十分で「え!?」っとなりました。個人的には少なくとも小説を執筆し始めるところまでは描いてほしかったです。
作家としてのリンドグレーンではなくて、女性としてのリンドグレーン の映画だった。
丁寧に作り込まれてる感じが良かった。

ただこれ男と女で見方変わってしまうのでは…
自分の目には自分の意思で不倫して子供作って、勝手に男に見切りをつけてその愛情を今度は息子に注いで貧しい暮らしをしているように見えた

これ500日のサマーのときと一緒で女性の感覚の機微に男が合わせれなくて〜ってことなんやろうけどね、わからんけど。
ノゾミ

ノゾミの感想・評価

3.8
なかなか渋かった、、リンドグレーンが物語を実際に書く描写がほとんどないからちょっと物足りなかったかなあ
シリアスな展開多めだけど前半の恋するアスドリッドがほんとうにかわいい!!主役の女優さんの演技がとってもよかったから少女のアスドリッドも女性のアスドリッドも、どちらにも心を動かされた
こういう伝記物はあまり観ないけれど、わたしの幼少期はリンドグレーンの作品からできていると言っても過言ではないし、映画の中にでてくる登場人物の名前やエピソードを聞いて思い出すだけで暖かい気持ちになるリンドグレーンの作品がやっぱり大好きだから去年の冬あたりから楽しみにしてた
やかまし村のラッセは自分の息子から名前を取ったのは知らなかった
ピッピもやかまし村もロッタちゃんも、もういっかい読もうかなあ
しげる

しげるの感想・評価

3.0
リンドグレーンが作家デビューする前の妊娠騒動を叙情的に描いた映画。
なぜリンドグレーンが子供の気持ちがわかるのか、どのような経緯で子供を主題に扱うようになったかが間接的に描かれてるが、一方彼女の作家性の発芽や作家を志す経緯はまったく描かれていない。
スウェーデンにおけるリンドグレーンの存在感からすれば今更描くこともないのだろうが、もう少し作家・リンドグレーンの要素も欲しかった。
またネタバレは避けるが、クライマックスの動機が少し弱く感じたのは残念。

とはいえ品がよい脚本と、低予算なりに丁寧になされた演出は好印象。
展開の速さもちょうどよく引き込まれる。
ステディカムを使ったカメラが生々しく、作品に合っている。

主演の子はハマり役。
少し幼すぎる気もしたが、テーマを踏まえればこれでいいのかもしれない。
リンドグレーンのお母さんの厳しく責任感のある佇まいがリアルでよかった。
何も情報を入れずに見たから、そっちがリンドグレーンか!ってなった。最初の相手がリンドグレーンかと思った。

戦前の、あの色とりどりデザインになる前の北欧の服やテキスタイルの色味もよかった。

ひとり踊るシーンがいい。自由、って感じで。

もっと本格的に創作に向かうパートも見たい気がしたけど、これはこれで潔い。

仲のいい家族なんだけど、守らなければいけない宗教的なルールとか同調圧力とか社会が厳しい。

抑圧への抵抗、女性の自立、を描いた佳品です。
りお

りおの感想・評価

3.7
アストリッドが出産した年齢が今の自分と同い年で自分だったらこんなに強く覚悟を持って生きれないだろうなと思った
でも映画館の人は今は情報が入りやすいけどこの時代はSNSがなくて今より強く生きやすい環境だったと思うよと言っていた
MYFFFの「UN GRAND SILENCE」に似ている部分があって既視感を感じた
切なさともどかしさで胸がぎゅっとなる
愛弓

愛弓の感想・評価

4.5
ユジクで上映していたのをきっかけに鑑賞。
児童文学で知られるリンドグレーンの半生がこんなにも力強く、子供にも大人にも生きる勇気を与えてくれるなんて。三つ編みおさげ姿の少女から、髪を切って職を手にする独立した女性へと成長する姿。恋をして、妊娠から出産を経て子育てをする母親へ移り変わるさまを演じたアルバ・アウダストもすごかった。
スウェーデンの美しい景色や服装の色合いも素敵でした。
おばあさんになったリンドグレーンの元に届いた子供からの感想の手紙や音声テープで映画がはじまり終わるところが、物語を描き始める前の彼女の人生が作品に色をつけている。ということを印象付けていた。
Ken

Kenの感想・評価

3.3
スウェーデンのお話でした。

雪が降っていました。本物の雪だと思います。

なかなか共感しづらい主人公で、自分勝手に映りました。しかし、仕事が出来、職場で男性からアプローチを受けます。

どんな精神性の持ち主でも、仕事が出来たりすると、チャラになったりするのかしら?と思いました。

児童文学の話が全く出てこなかったのでその辺りを見たいと思いました。
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