天才作家の妻 -40年目の真実-の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

天才作家の妻 -40年目の真実-2017年製作の映画)

The Wife

上映日:2019年01月26日

製作国:

上映時間:101分

3.6

あらすじ

「天才作家の妻 -40年目の真実-」に投稿された感想・評価

kaichi

kaichiの感想・評価

3.8
「THE WIFE」
と言う言葉の重さ。

グレン・クローズの素晴らしい演技。

どうしても妻と言う立場から、この作品について色々考えてしまうけど、

確かに、自分より才能のある妻を認めざるを得ず、自分は裸の王様の様であった夫の苦悩もわかる様な気もする。

クリスチャン・スレーター、久しぶりに観ました!
変わらないなぁ!素敵‼︎

初めての出版が決まった時と、
ノーベル文学賞が決まった時の
喜び方が一緒‼️笑笑
なんや、可愛いな‼︎
ノーベル文学者を受賞した男性の秘密とは


ノーベル賞受賞の天才作家の夫とそれを支えた妻。
父を目標とする息子と、妊娠中の娘。

40年もの間隠し通した秘密が少しずつ垣間見える。

華やかな受賞式までの日々とその裏に隠された表情が真逆で、陽と陰が交互にやってくる。




途中で秘密が予想できてしまうのがちょっと。。。最後に爆弾的に知りたかった!
パンフォーカスのない寄り画ばかりのせいか、画面が狭く感じる。

ラストの夫婦の言い合いは見もの。

主人公の嫁ハンは基本受動的なのでややテンポ感に欠ける。

これ、旦那の方を主人公にしても良かったのではと。
書けよ書けよと能動性は獲得できる。

ゴーストライターを頼むもの、頼まれるものの内面描写が浅く、100分通してそこまで深掘りもされない。
時系列をシャッフルしない方が、ヒットやノーベルを契機に夫の対応が変わっていくなど掘れたのではと妄想。
Mikitty

Mikittyの感想・評価

3.7
The wifeのタイトル意味が結末で重く響く。作家の夫がノーベル賞を受賞。でも実は彼女が書いていた。長年黙ってきたけど、彼の影武者としての人生を振り返って、授賞式で訪れた先で不満が爆発。公表すべきか胸に秘めておくか葛藤の様子と、怒りはするけど長年過ごしてきた夫との歴史を感じさせる彼女の様子に、割り切れない思いが現れてて、人間らしさを感じた。
G・クローズ。さすがと言わざるを得ない。
素晴らしい才能を隠し持っていた。ある時代では女性の自己表現は抑制されていた。そうか。最後にはこんな選択をしたのか。どんな思いだったのか。いつ吐露してもおかしくはないのだが。きっと彼女なりの信念があったはずである。あるいは時代がそうさせてくれなかったのか。
作家の旦那。彼は終生どんな心境だったのか。彼女あってのあなただったはずである。なのにあなたときたら…。
夫婦生活とは何とも不思議なものだと思った。
440

440の感想・評価

3.7
「ファーザー」の次は「ワイフ」を鑑賞。
これまたグレン・クローズの演技が圧倒的な作品でした。

ノーベル文学賞を受賞した夫、息子と共に授賞式に向かう妻。
しかし夫婦には40年間隠し続けてきた秘密があり、その事で夫婦に危機が訪れるお話です。

鑑賞して気になったのが「糟糠の妻」という言葉。
授賞式のスピーチについて夫婦で話をしている際、妻から出てくる言葉なのですが意味がわからなかったので調べたら「貧しい時代から一緒に苦労を重ねてきた妻」ということでした。

この作品の重要ポイントもそこで、40年間縁の下の力持ちとして頑張り、溜め込んできたものがノーベル賞という大きな賞を取ったことがきっかけで爆発寸前になる。

今まではだらしない夫の素行も見て見ぬふりをし家族のために耐えてきたのも、がむしゃらにやらなければいけない事があり、秘密を相談できる人がいなかったからなんだと思う。

しかし今までの活動が認められ、疑問に感じていた事を改めて考える時間が出来、その内容に気づいた記者が近づいてくる事で彼女の信念が崩れる。
世界的に栄誉な賞が負の方向に振れるという展開はとてもユニークで面白かったです。

とにかくグレン・クローズの演技から終始目が離せない。
内に秘めた思いを殺し、常に冷静に振る舞う姿勢が徐々に崩れていく様を全身で演じられていた。
そんな演技があったからこそ手に汗握るスリリングさを味わう事が出来たように思います。
mon

monの感想・評価

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✍️ キングメーカー
大統領や首相など最高権力者の選出や退陣に裏方で大きな影響力を持つ人物のこと。
おりこ

おりこの感想・評価

3.5
いや結局○○してないんかーい!と1人でつっこみ。うーーーん。なんというか、受賞してやーーっと鬱憤が爆発するのもなんかな、って思った…それまでよく耐えたね。でもノーベル賞だしね…格が違うもんね…怒るよねえ。
"私を被害者にしないでよね"

原題『The Wife』。
いつまでも無邪気で幼い夫と賢く献身的に支える妻 。
古くから根深く存在し続ける悪しき男性社会と、その中で苦渋を舐めながらも強く生きてきた女性たち。
男にばかり陽が当たり、女は常に影の存在という図式への批判が込められているが、そんな言葉だけで表現できるような単純な結論には着地しない。
"大きな秘密"を共有した夫婦という長年に渡る共謀関係が重たく響く秀逸なドラマ。
ハッとさせる鋭い編集が効果的。

何と言っても俳優たちの演技が素晴らしい。
グレン・クローズの賢さ、ジョナサン・プライスの愚かさ。
最後へ向けた溜めとその爆発力。
二人の間にある複雑な感情、愛情が巧みに表現されている。
息子デビットを演じたマックス・アイアンズの不貞腐れ具合も良い。
「作家の目的地は本の出版じゃない。切実な想いを吐き出すために書くんだ。息を吸うのと同じ。書き続ける。孤独や貧しさや不採用の手紙にもめげず。親や妻から“まともに働け”と言われても。なぜなら書かなければーー魂が飢えてしまう。“彼の魂は消えていった”“雪が宇宙に舞うのを聞きながら”“雪は降る”“終わりを告げるように”“すべての生者と死者の上に”ジョイスの言葉がすべてだ」

夫が若い頃教授として妻や教え子に語ったこの言葉。この言葉の通りに妻は書き続け、夫の魂は若き日に消えてしまった。そういうお話。ノーベル賞受賞という皮肉はただの皮肉ではなく消え失せた魂への断罪となり文学の神が下した裁断なのだと思った。夫だけではなくまた妻への裁断でもあった。

よくある話だ。どこにでもあるありふれたよくある話。でもこれがよくある話ではなくなりつつある時代が来た。これが酷い話とされる未来が訪れつつある。私たちはそこに希望を見出すべきなのだろうか?

それとはまた別に西洋の文学をめぐるこういう話に触れると日本の文学を育んできた風土の特殊性も考えさせられる。西洋の、というかキリスト教文化(今回の主役夫婦はユダヤ教徒ですが)の中での言葉はロゴス=論理で男性社会に属するものとして扱われているようなのだけれども、日本においては言葉は言霊でどこか呪術的で女性的なものと認識されている節がある。私たちの国においては文学は男の領域のものとはされていなくてむしろ女子供のものとされてきた。紫式部からの伝統があるので文学が男の名前じゃないと売れない、女には達成できないものだ、という時代はなかったように思う。「第二の性」を読んでいた時にボーヴォワール日本知らないのかな?と不思議に思った感覚がまた蘇ってきたんだけど恐らく知らないんだよね。西洋の文学とフェミニズムの関連を研究してる人もっと日本に着目して欲しい。私がなんで日本に生まれてきたのかというのもそこが鍵になっているような気がする。これほどまでに文学の地位が高い国って珍しいし(お札の顔に文学者がこれほど採用されている国ないと思う、ユーロ導入前のヨーロッパは文学者の代わりに音楽家を採用している国が多いなと感じていた)、その地位を占める芸術が女性を排除したこともないのは充分注目に値すると思うんだよな。

あとこの映画、密室心理劇で登場人物も少ないのでとても舞台向きで、グレン・クローズの役を大竹しのぶが嬉々として演じている姿が目に浮かびました。ジョナサン・プライスは「2人のローマ教皇」でベルゴリオ枢機卿というかローマ教皇フランシスコを演じた人とは思えなくて役者さんってすごいなと。そのこと知ってからも全くあのフランシスコっぷりが目に浮かばなくてびっくりしてしまった。
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