存在のない子供たちの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

上映館(1館)

存在のない子供たち2018年製作の映画)

Capharnaüm/Capharnaum/Capernaum

上映日:2019年07月20日

製作国:

上映時間:125分

ジャンル:

4.3

あらすじ

「存在のない子供たち」に投稿された感想・評価

しちみ

しちみの感想・評価

4.8
いやー、ちょっと…想像してた何倍も辛かった。社会問題を題材にした物や救いようのない話、胸糞悪い系の映画は好きなのでよく見るんですが久々にこんなにうなだれてしまった。

中東の貧しい家庭で生活してるゼインは学校にも通えず、毎日労働を強いられており自分の誕生日も年齢もハッキリとは分からないのです。そんな彼は妹のサハルを可愛がっていました。満足のいく家庭環境ではない中で彼は彼なりに妹を守りながら生活していたのですが、妹ははじめての生理を迎えてまもなく知り合いの男性に嫁として無理やり連れられてしまうのです。

妹を奪われ失意の中ゼインは家を飛び出し別の土地へ。そこで新たな人間と出会いますが彼女も決して裕福な暮らしをしているわけではありませんでした。そしてゼインは何故法廷で両親を訴えたのか?妹を奪われ別の地へ行った彼になにが起きたのか。

控えめに言ってもかなりの出来栄えだと思います。キャステングはほぼ素人みたいですが、監督の意向で登場人物の生い立ちに近い人を人選しており、監督自身もレバノンで生まれ育ったようです。

・キャステング
・構成(回想と現在の対比が上手い。違和感なし。)
・脚本、誇張されてる感じはなくリアル。
・演出(派手な演出こそないもののラストシーンでゼインが走り出すところは息を呑む。)
・カメラワーク(顔の抜きが上手い。目の演技にやられてしまう)

軽く良い点を挙げてみてもこんな感じになります。良く出来てるからこそ、見ていて辛く胸が張り裂けてしまいそうでした。とても辛かったけど目を背けてはいけない問題なんだと思います。

もし自分の息子や娘に訴えられたらどうしますか?
もし自分の両親が自分の兄弟をお金と引き換えに売ったらどうしますか?

…考えても分かりません。きっと体験することもないでしょう。私に出来ることはこういう現実があることを知り、少しでも環境が良くなることに尽力するだけなのです。それもまた辛くて涙が出てくるのです。

そして映画が終盤になったとき、ゼインの笑顔を見てまるで自分の胸にナイフが突き刺さったような…そんななんとも言えない気持ちになりました。このラストシーン上手く表現出来ないほど秀逸すぎて。
MU

MUの感想・評価

4.0
これはもうまず観て自分で感じるしかないし、感じて欲しい。フィクションかもしれないけど、実際近い事は存在してるはず。
トルコに行った時朝通った道で、ジャージ姿で正座し、たて笛を吹いている子をみたが夕方にも同じ場所でたて笛を吹いていたのを思い出した。
トルコにはシリアの難民が多いと後から聞きました。
Ishiken

Ishikenの感想・評価

3.7
存在は証明されなければ
ないというのは不思議である。
存在するから存在するのに、、。
言葉や形で示されていることを
当たり前の僕たちは知らない。
映画は救いのある終わり方だったけど、現実問題、このような悲劇が現在進行形で起きていると思うと絶望的な気持ちになる、、
時に私たちは長い人生の中で、一体何のために生きているのかを考えたり、見出せなくて辛くなることもあるかもしれないけれど、それを子どもには考えさせてはいけない、気づくには早過ぎる、あまりにも残酷

主人公の子、初演技とは思えない素晴らしい表情と演技、、、
な

なの感想・評価

5.0
俳優のいないキャスティング
最初は天才子役すぎないかと思ったけど
そういうことか
特典映像も見るべき

こんなに心の痛む作品は初めて

何が誰が悪いのかわからない
どうしようもない現実
Yui

Yuiの感想・評価

4.8
心と体が震えて涙で前が見えなくなった。

たった12歳。「僕を産んだ罪」で両親を訴えた少年の"人生"と呼ぶには余りにも短い年月の物語。映画館の座席や、自宅のリビングでこの映画を観ている私たちには、リアルに想像する事すら出来ない彼の現実に、私の全てが痛かった。

中東の貧民窟で不法移民の子として産まれたゼインは、出生届が出されなかった為、自分の誕生日も知らなければ身分証もない。親は今の日本でいえば毒親中の毒親だし、ネグレクト、虐待。きちんと子供を育てられないのにゼインの兄弟は多分10人くらいいて、女の子は初潮がくれば持参金目的や口減らしの為に嫁に出されるし、学校にも行けず劣悪な労働を強いられている。

これだけの問題を書き出しても、全てにおいて遥かに超えて来る現実が本当に辛い。映画というよりドキュメンタリー。
ゼインの家族だけがこうなのかと言ったらそうじゃなくざらにある問題で、子供が1人ならどうにかなるのかと言ったらそうじゃない。ゼインの親がよりクズだった感はあるけど、そもそもその貧困をどうにか出来るような制度も多分ないんだと思う。あったとしても、子供はもちろん親にも教育や教養がないので知らない。無知の怖さも目の当たりにした。

大人が大人として全く機能していない本作の中で、ゼインが凄く大人で、責任感があって、愛情深く見えたし、時々見せる悲しくて遠い目が一層切ない気持ちにさせた。血の繋がらないヨナスを弟だといい懸命に育てる強い姿には胸が締め付けられた。

ほぼ全キャスト素人で、同じような境遇の人をキャスティングしたというだけあってもちろん見応えはあるし、役を通したキャスト事も考えてしまうので、二重に重くて深かった。
主人公の演技力がとにかく凄いと言いたいんだけど、演技力なのか分からない。彼の生き様なのかと思ったらそれはそれで苦しい。


「世話できないなら産むな」
「立派な大人になりたかった」
「心はないのか」
彼の全ての言葉に涙が止まらなくなる。



貧困から起こる虐待、人身売買、不法移民、不法就労など、国の特殊な事情の中にある人類普遍の問題を映画にする事で、世の中や世界に訴える、社会的意義のある映画だった。
何も出来ないもどかしさや、何が出来ることがあったら果たして自分はするのだろうかと、余韻と共にものすごく考えさせられた。戸籍のある人全てに観て欲しい。

子供にはただ無邪気に笑っていて欲しい。


胸がいっぱいで、言葉が溢れるのに、まとまらない。殴り書きのようなレビューになってしまった。本当に衝撃的な映画でした。
nakko

nakkoの感想・評価

4.2
目の前にはない、でも今でも同じ世界でも起こっている現実。貧困。

ゼインの強さ。優しさ。逞しさ。そして、最後のワンカット。
演技なのかわからないほどで、思わず調べてしまうほど。

子どもを産み、育てる責任が、親にはある。

観るのが苦しいけど、観るべき作品。
Rebel

Rebelの感想・評価

4.3
子供より親が大事と思いたい。まだ体の小さい子供が生きるために、自分の身を守るために汚い言葉で大人たちと渡り合わなければならない。

大人が大人として機能していない。

他国で起きているそんな現実を突き付けられる1作だ。

ゼイン君の見せる表情の1つ1つそのものが重要なセリフになっている。

2020.105
大人が信じられんくらい無責任すぎて…
子供をほぼ奴隷扱い
はたまた子供が何かしたら親ヅラしだして…
大人ってずるいな
大人だから何でも許されるって勘違いしてる
観点ずれてるかもしれんけど周りの大人達に腹が立って腹が立って眉間にシワをよせながら最後まで観た

ゼインが守りたかったもの、訴えたかった事
みんながもう一回考えるべき
Ray

Rayの感想・評価

4.5
昨年の上映中に観れず、やっとレンタルし2回観ました。

メッセージ性がとても強く、胸に刺さります。
演技経験のない同じような境遇にいた人々がキャスティングともあり、ゼイン役の子の表情やその他キャストさん、とてもリアルです。

この映画に点数を付けていいのかもわかりませんが、1人でも多くの方に見て欲しい。

『世話できないなら産むな』
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