セブンガールズの作品情報・感想・評価

「セブンガールズ」に投稿された感想・評価

鳴海慧

鳴海慧の感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

映画『 セブンガールズ 』を観て来ました
戦後を力強く駆け抜けた女達、理屈じゃ無くて本当に一生懸命に生きていた
リアルに当時を知るわけでは無いけれど、実際、当時の生の話を直接聞いた事があり、観ているだけで、胸に凄く響いた
横浜シネマ ジャック&ベティで私、数々の映画を何年も観ているのだけど…何年ぶりだろう、あんなに泣かされたのは、本当に観て良かった

サイン会の時に、藤井さんと長めにお話出来て嬉しかった
藤井さん演じるコノは、皆を常に温かく包んで、何かがあれば一番矢面に立って皆を守って、本当に幸せになって欲しかった
その前のエピソードから既に涙腺が緩み出し、完全に涙腺崩壊したのがコノさんのシーンで、コノさんの生き様が素晴らしかった
セブンガールズ を観ると、出ている皆を好きになってしまうんだけど、だって皆が力強く生きているから
誰かに1人に焦点を当てるわけでは無く、彼女たち個々のエピソードが上手く纏まり、多分その中で、観ている観客にも推しのキャラクターが心に刻まれると感じました
ただ、婦人参政権運動家のシーンは長い気がしました
あのシーンはもう少し短くても良かったと思うのです
それなら郁子さんの背景などを、もっと掘り下げて頂きたかった
猫さんのラストの言葉で郁子さんの思いは伝わって来ましたが、狂言師的な存在になってしまわれて、勿体なくて…
あさひさんは、面倒見が良くて優しい女性で、食いぶちを譲ってまでも人を助けてしまう
無償の愛を持ってる人
米兵との目茶苦茶な英語の掛け合いが最高に面白かった
あさひさんは、皆が思った様な結果には成らなかったけど、決して不幸では無く、きっと自らで切り拓いて行く力がある人
猫さんは妹の真奈ちゃんにキツく当たっているけれど、ずっと守っていたのだと思った
猫さんの言う事は正論
真奈ちゃんの事が本当に心配だったのだと感じました
自らを犠牲にしてまでも、家族を守って彼女も力強く生きていた
幸せになって欲しかったなぁ…
コノさんのシーンから涙腺崩壊しだしたのですが、そのまま猫さんのシーンでも完全に涙が止まらなくなりました

観るときっと、セブンガールズの皆が好きになる

どうしても時代拝見が絡んで来るので過去に昭和の懐メロ「星の流れに」が浮かんでしまう


日替わり出演者舞台挨拶付き鑑賞でした。
演出が舞台っぽくて、かなり良かった。
”生”の鑑賞感が強く、最近、舞台に行っていなかった隙間を埋めてくれました。
たぶんカメラアングルとか、セットの感じなんだろうと思います。
セブンガールズに留まらず、
彼女らを取り巻く人々全てを掘り下げたキャラ設定は見事でした。
戦後の話ではあるけど、戦前、戦中の彼らの生きざまも見え隠れします。
戦争映画に比べると、
やはり戦後が舞台だと衣装が煌びやかに感じますね。
彼女たちの立場にも依るんでしょうが・・・
殺陣シーンがやや、お互い見合っちゃってるようで
スピード感に欠けるように思えましたが
それがまた舞台感が強くて良かった。
あまり露出度の高くない役者さんたちの出演が
ある意味、リアルさを感じました。
”ドブ板通り”を有する横須賀に育つと、米兵を身近に感じます。
私の子供の頃は、
戦争は遠い記憶になりつつありましたが、
やはり基地周辺では米兵たちは我が物顔でした。
子供ながらに植民地感を肌で感じる土地でした。
今はもう、
まったくそんな気配はありませんが、懐かしく感じるのは当時の横須賀ですね。







2019.5.22   横浜シネマジャック&ベティ
fltkin240

fltkin240の感想・評価

4.5
テレビドラマどころか日本映画も一切観ない私が10数年ぶりに観た作品は、アヴェンジャーズ エンドゲームの今、ストーリー、キャラ設定、効果まで複雑かつ際限なくテクニカルになりつつある映像業界に喧嘩を売っているとしか思えない恐ろしくもアナログな作品。映画というより演劇舞台の実況中継のようでした。
終戦直後カオスの登場人物達は何も持っていないし、みんなバタバタと死んでいく。そんな作品なのに、明日への元気のようなものを貰ってしまったというのは、私はやっぱり薄情なのだろうか。
もう5年も6年も舞台を観ていないのだけど、また観にいく気になっています。演劇のパワーというのはやっぱり素晴らしい。
プア

プアの感想・評価

3.5
舞台挨拶上映。
終戦後生きる為に娼婦になった女性達の強く前向きに生きる姿に胸熱。
笑って泣けて心温まる。
何度も歌うシーンがあり、主題歌「星がいっぱいでも」凄く良かった。
整理番号71番だったけど最前列で観れて良かった‼
舞台挨拶も楽しかった♪
#デビッド宮原 監督
#堀川果奈
#河原幸子
#藤井直子
#広田あきほ
昨年秋にアップリンクで鑑賞しました。
これほどまでに温かく情に満ちた作品は初めてでした。そして終戦直後の明日食べるものにも困窮した時代に、生きていくために娼婦となった女性たちの思いが強く伝わってきました。
舞台がオリジナルですが映像としての手法を生かしたカメラ、細かいカットなどで長尺も飽きさせません。そのオリジナル舞台を何度も再演を重ねた劇団前方公演墳さんの20年分の情熱が込められてます。
泣ける映画=良い映画、ではないと思いますが、トークイベントから知ったことは、脚本に表れない部分でデビッド宮原監督による人物造形が実にきめ細かくなされているため、観るごとに違ったキャラクターの物語や目線で映画を観られるということです。
主題歌「星がいっぱいでも」が本当に素敵です。
映画館での上映機会が少ないのがもったいないです。一度でも多く劇場でこの映画を観に来た人と分かち合いたいです。
magnolia

magnoliaの感想・評価

4.2
もう1回観てもいいなぁ
女性であること、時代、職業に潰されない心
もともと舞台な感じは残れど、ステキな音楽に乗せて辛くても前を向くというメッセージが響く
途中、完全に振り切った笑いの場面、正直ストーリーには全く関係ないが大笑いできた、良いアクセント
Yokesu

Yokesuの感想・評価

4.1
泣きました
笑いました
とても良い作品でした
戦後の娼婦の雰囲気がリアルかと思えるぐらい素晴らしい表現でした
そこには
絆や思いやりがありました
悲しみがありました
カラフルがありました
ほんの少しの希望がありました
人によってはこれを「どうしようもない人生の映画」と見るかもしれない。
でも自分は、バイトの昼休みに食堂で吉本新喜劇を見ているような「日常」を思った。

戦後の動乱期、男性を相手にして生計を立てている女性が暮らす宿を舞台にして様々な事件が起こる演劇作品を映画化。
センシティブな題材であるが、ここにいきる人たちはその日常を生きている。

コメディや会話劇の場面では演劇的視点、感情表現や心象風景を描く場面では映画的表現が使われ、独特のテンポを感じさせるのが特に印象深い。

時々客観的視点が挟まれるのだが、そのときふと我に返る。
学生のときスーパーでアルバイトをしていたその昼休みのことを思い出した。
バイト先では昼ご飯を従業員用の食堂で食べる。食堂はおばちゃんが一人で切り盛りしており、準備が終わって私が行くころには必ず「吉本新喜劇」がテレビに映っていた。
おばちゃんは出てくるキャラクターやギャグをほとんど把握しており、お決まりのパターンには「ほら出た」と喜ぶ。
そのうちパートさんの集まりがやってきてガヤガヤとなり、食堂はお客さんの悪口や下世話な話題であふれ返る。
そのうち新喜劇にはヤクザが登場し、私が食べ終わるころには人情劇になる。
おばちゃんは「もっと食べなさい」と私に、他の人の余り物をくれる。

そういう日常が当たり前になっていたけど、やがて終わるときが来る。
映画の日常も永遠ではないが、それを見た人の心や映画館には伝えたい想いが残るのではないだろうか。
舞台からの映画化。
しかもキャスト、監督も総て
同じメンバーだそうです。

舞台は、ほぼバラックの一部屋と
玄関先の庭のみ。
演出も、舞台劇っぽさが
いい感じに残っているので
テーマがストレートに心に届く。

どんな逆境にあっても
まずは前向きに生きる事。
仲間や愛する人を大切にする事(...)

1週間、7回だけの上映で
スケジュールを合わせるのが
難しかったけど、観れて良かった😃✨
ohassy

ohassyの感想・評価

3.5
20年で4回再演したという舞台を、まさに手作りで映画化した作品で、携わった方々の歴史や思い、その熱量ごと楽しむ2時間半。
ロードショーの映画としてはあまりに荒削りではあるけれど、たった5日間で撮りきったというのは恐るべき事実だ。
他人事ながらめまいがする。
仕事でよく「1日しかないなんて!」「3日は欲しい!」とか愚痴っているけれど、これを見たら僕がわがままを言っているみたいじゃないか。
周りのスタッフには黙っていよう。

戦争はそのあまりの特異性から、簡単に僕らの想像を超える環境や人間性を作り出す。
一体どうすれば闇市なんてものが出来上がるのか、無知でぼんやりしている僕には想像すらつかないのだけれど、この娼婦小屋含めて、やはり人間にだってたくましい生存本能が備わっていて、適応していった結果なのだろう。
現在とはそもそも前提が違うのだから、どうなっていたって不思議ではないし、適応していくことに良いも悪いもない。
彼女たちは、毎日喧嘩しながら、時には罵り合いながらも、家族のように助け合って生きていく。
適応している。

もっとひどいこと、例えば生きるためには、騙し合い、殺しあうしかない、という環境だってありえるだろう。
そういえば登場している男たちは、それに近い生き方をしている連中が多く登場する。
個人的な意見を述べれば、やはり男というものは運動能力が高いだけで生存能力は低く、女性の足元にも及ばない。
彼女たちは生きることの本質を見抜いているから、男のようにくだらない見栄やよくわからない欲に縛られたりはしない。

その一方で愛のためなら(それは男であったり家族であったり)命を惜しまないし、自分のことは二の次にする。
それは矛盾しているようにも見えるけれど、実は根っこは同じなのかなとも思う。
自分以外の何かのために自分を犠牲にすることが、結果的に生存の道に繋がっていくという。
ちょっとよくわかっていないけれど。

10年くらい前に興味本位で大阪の「飛田新地」を徘徊したのだけれど、あの雰囲気は、なんというか普段接している世界に比べるととてもいびつに感じる反面、ものすごい生命力を感じた。
当時の僕は入るのはもちろん、店先に静かに座っている彼女たちと目を合わせることすらできなくて、息を潜めて足早に通り過ぎただけ。
目的を持って本気で接していなかったことが、見透かされてしまうのが怖かったのかもしれない。
戦後の混沌の中に存在する娼婦小屋と現代の風俗を一緒には出来ないかもしれないけれど、1人の人間の生き方としては、それほどの違いはないとも思う。

前述のように映画としてはあまりに荒削りで完成度が高いとは言えないけれど、これは今、この流れに乗ること、1人の観客として「参加」するとこで、その完成度の低さを補って余りある体験を得られる。
実際2時間半近い上映を、ちゃんと楽しめたのだからそれはエンターテイメントとして成立しているということに他ならない。
本作の主演・マチさんのアカウント @machi_sevengirls をフォローしたことで観るきっかけをもらった作品、いつかいろんなお話をしてみたい。

これから映画を楽しむには、もっともっと「旬」というものが大事になってくるだろう。
今年はその流れがいよいよ本格的に高まった、節目の年になった。
映画の内容的なことではなく、ムーブメントに乗って映画を体験する。
VHSやDVD、オンデマンドから一周回って、これからはまた映画館での体験が求められるのだろうな。

本作を東京で体験できるのはとりあえず12/27までということで、急いでポストすることにしました。
レビューも荒削りで申し訳ないですが、スピード感も時には大事。
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