信じることが難しくなっている、自分も他人も。
信じることでしか、世界は動いていかないのに。
「世界の美しさは、恐ろしい犠牲を払って脈打っている」
流された血によって美はできているとしたら...
芸術…
中国の小さな町に暮らす少年・ブーは友達を庇い、絡んでくる不良を誤って怪談から突き落としてしまう。その不良の兄であるチェンはブーを追うが、彼もまたある出来事で絶望を抱いていた。ブーの同級生である女子高…
>>続きを読むいや、すごい。ものすごい映画だ。長回しの映像、自然光での撮影(なので室内シーンはやたら暗い)、たっぷり取られた台詞の間。あらゆる意味でどっしりとした重さのある映画だった。映画館で公開された際には23…
>>続きを読む「人は何処にだって行ける。でも気づく、何処に行ったって一緒だと」
激動の社会状況のただ中にありながら、そこに生きる人間の普遍的な感情や尊厳を静かに見つめる作品。
詩的で瞑想的な映像美と、監督の真摯な…
今作でデビューしたのちに自死したフー・ボー監督の最初で最後の作品。全編灰色が光る映像で、純度100%の孤独に浸れる。234分とかなり長いけど、1秒1秒に魂が込められているのを感じるぐらい至高の時間に…
>>続きを読む【「プルチックの感情の輪」を呑み込む】
“満州里の動物園に、一頭の像がいる。象は一日中、座っている。”これは、フーボー監督の処女作であり、遺作ということを、知った時、なんとも言えない感情に襲われて…
傑作。
4時間あるのにどのシーンも無駄がない。退廃的な世界で生きる人々の人生がゆっくりと互いに交差していく感じ、素晴らしい。
閉塞感とか何かのせいにしたい感じ、誰かに期待するや、何かから逃げたい感…
中国の石家荘から満州里まで、二千キロの道のりをたどる登場人物たちに同行するロードムービーかと思ってみたら、誰も旅立とうとしない? そういえば、ライカート監督の「リバー・オブ・グラス」は、ロードのない…
>>続きを読む約4時間かけて丁寧に描かれる孤独な人間たちの群像劇。タルベーラの下で学んだというのがよく分かる。淡々とした長回し、逆光で映される人のシルエットの美しさ、焦燥しきっている人々の疲れた表情。ジャ・ジャン…
>>続きを読む© Ms. CHU Yanhua and Mr. HU Yongzhen