パラサイト 半地下の家族の作品情報・感想・評価 - 5ページ目

「パラサイト 半地下の家族」に投稿された感想・評価

こう

こうの感想・評価

4.2
明らかに社会問題が目につくような作品なんだけどなんかずっと笑っちゃう。
てかめっちゃ面白いこれ。

状況だけ考えれば全て戦慄もので、そこに予測不能の展開とユーモアが組み込まれていて右肩上がりに面白かった。
ひば

ひばの感想・評価

5.0
人心掌握術に長けた底辺家族が富裕層へ仕掛けた侵略は計画的なものだった。他人の私生活を覗き見ることへの背徳的な好奇心は違和感から未知の感情へ加速する。図らずとも政治の体言者となる段差構造と劇毒のようなシニカル味。地面と窓が同じ目線の半地下がありふれた住宅形態だなんて知らなかった。笑いが絶えず、全シーン見応えバッチリ、カンヌパルムドールも納得の大傑作。そもそも韓国映画はどれもクオリティが高いし、ポンジュノ作品は絶対に面白いので、ようやく!という感想です。なんとなく彼の作品は富裕層と貧困層の格差社会を描いている作品が多い印象で今作もそこからブレないイメージですね。彼の作風で好きなのは、貧困層にも貧困層なりの幸せがあるにも関わらずそこに僅かでも幸せに浸っているところに金と権力の広範囲な脅威に加え今まで知識や新たな価値観という前向きにも捉えられる要素を浴びても、以前の生活の居心地良さを恋しがり排外意識を持たせるところだと思います。いつも飲んでためっちゃ薄い紅茶の味を忘れられずそれしか受け付けなくなるような。そういう部分を無視せずこれもまた人間の業であると突きつけてくるので居心地が悪く、実際自分はどちらかと言えば貧困層に値する人間であることからなんとなく共感してしまうのです。こんな地獄巡りはうんざりだと思っているのに不公平な世の中を愛してしまう。その人間性に対する諦めだけではなく、でももしかしたらそこに希望があるのかもしれないと想像させるような、そういうところが魅力的であるし好きだなと思います。また大きな出来事でもことの壮大さより人間の感情が静かな波に揉まれて微かにずれていき着実に変化して出来事を凌駕するある意味繊細な作風でもあるように感じます。気味が悪いですよね。でもそこが最高なんですよね。
ネタバレしないで広めて欲しいなと言われてしまったのでもはや何を書いていいのかわからないけど、本当に楽しみにしてるならみんな言ってるように何も情報入れずに見た方が面白いと思います。今更だけど~~~。私も宣伝一切見ずに読みもしなかったので。あと日本版ポスターにも足ほしかったですね。


ポンジュノ監督がまさかの来日ということで会場混乱喝采大はしゃぎでとても素晴らしい体験でした。まさかこの日韓関係に緊張がある中そんなことが起きると思わずポンジュノ監督が目の前にいたので何が起こったのかと思った。夢かな?ユーモアあふれた謙虚な方でした。明日にでも公開して欲しいと仰っていました!ほんとな!日本が最後の公開地となりそうなので盛り上げられたら、とのこと。トークショーのネタバレにならない部分だけ↓ 間違いがあったらすいません
Q, この作品は何かにインスピレーションを受けたのでしょうか?
A, 自分の家庭教師のアルバイト経験から。裕福な家庭で、2階のサウナ室を見せてもらったりしたとき彼らの領域を覗き見した気分だった。数学を教えていたが2ヶ月でクビになったのであんなことは起きていないです笑

Q, キャスティングは?
A, まだほとんど何も決まってなかった数年前に17年の付き合いのあるソンガンホ氏にざっくりな構想と貧乏一家の父を演じてほしいとだけ。お~いいよ~って感じ。それから家政婦と長男だけはそれぞれの俳優さんに固定して想像を膨らませていることをそれぞれご本人に話しました

Q, カンヌではどうでした?
A, 全く実感が湧かなかった。ソンガンホ氏と一晩中飲みました!

Q, 気になる日本の俳優さんはいますか?
A, 樹木希林さんを尊敬していました。日本版『母なる証明』をつくるなら樹木希林さんにを演じてほしかった。素晴らしい俳優でした。今気になるのは浅野忠信さんと広瀬すずさん。スタッフと日本を舞台に何か作れたらという話を数年前にしました
韓国映画好きというのもありますが、
2019年No.1かもしれない
takamura

takamuraの感想・評価

3.9
フィルマークスさんに今回も試写会にご招待していただきました(圧倒的感謝)!

カンヌ国際映画祭・パルムドール賞受賞!ポスター論争から気になっていた作品。

様々なジャンルがグラデーションのように入り混ざっており、先読みが困難。むしろ不可能。

『万引き家族』に『バッド・ジーニアス』のような緊張感と完全計画を足した感じ。序盤からコメディ要素も強く、笑えるけど笑えないというジレンマに陥る。

ここまで緊迫した状況下でジャージャー麺を作っている映画は『パラサイト』だけだ。

この日の夜、私は猛烈にジャージャー麺が食べたくなって深夜のコンビニを駆け巡り「炸醤麺に一番近い商品ってどれですか?」って聞いたら冷凍ナポリタンを「これかな」って指さされた時の衝撃を、この作品は優に超える。

このレビューはネタバレを含みます

とにかくつべこべ言わずに観に行ってください。奇跡の監督降臨もあり最高でした。
直々にネタバレ禁止も出ているので決して見る前にURLを押さないようにお願いします!まあネタバレされても楽しめる作品ですけどね!とにかく見て!!

監督直々のネタバレ厳禁!だから公開されたら即劇場へ!「パラサイト 半地下の家族」感想
http://tea-rwb.hatenablog.com/entry/2019/11/08/123000
OKADA

OKADAの感想・評価

3.9
駐在地の映画イベントにて鑑賞。
海外で韓国映画の鑑賞は初めてなので韓国語音声に外国語字幕はかなり新鮮だった。

今年のパルムドール受賞作だが、今回はどちらかというとエンタメ寄りで、けっこう笑えるところもあって面白い。

コーエン兄弟の作品を観ているような風刺の効いたユーモアがあって、去年の「万引き家族」より全然いいじゃん!と、思ったのだが...
あれは好き嫌い分かれると思う。
詳しくはネタバレになるので書けないけど、個人的にはあともう一捻り欲しかったな~。
富裕層側、貧困層側、共に描写が極端ではあるものの、皮肉交じりに分かりやすく格差を描いるところは良かった。

実際に、韓国は超学歴社会で、人生において地位も家柄もかなり重要視される国であることは聞いていたけど、家族全員職無しはやはりインパクトがある。
そんなに厳しいのか韓国...(汗)

自分は、これまでポン・ジュノ作品は「殺人の追憶」と「スノー・ピアサー」しか観てなかったけど、そういえばこの2本にもソン・ガンホさん出てたな~。
このひと笑うと優しい感じなんだけど怒るとめちゃ顔怖くなるんだよな(笑)
まず、日本最速試写会に行かせてくれたfilmarks様感謝します……サプライズでポン・ジュノ감독님が来てくれし監督本人から作品について聞けたの最高だった

パラサイトの本タイトルは'기생충'(寄生虫)なんだけど、この意味深なタイトルと半地下で暮らす全員無職の家族がいて、その息子と娘が金持ちの家庭教師に行くことしか教えてくれない予告しかこの映画の情報が無いからさらに面白かったと思う。だからネタバレは監督との約束でもあるし何も書けないけど、予想通り期待以上の面白さで132分大満足で終わった!
韓国映画好きもそうじゃない人も絶対満足すると思う。笑えて手に汗握って楽しめる映画。2回目は目瞑らず全部ちゃんと見ようと思います。ムビチケ買わなきゃ!!!!
コバ

コバの感想・評価

4.5
社会問題を切り取りつつもコメディ要素強め。
ポンジュノがソンガンホに絶対的信頼寄せてるのがよくわかった。
mosh

moshの感想・評価

4.8
フィルマークス試写会にて鑑賞。映画をあんまり観ない人には”ジョーカー”にとうがらしぶっかけて韓国ナイズした映画だよと言って勧めるつもり(色々な人に怒られそう)。

本編がいかにすばらしいものであったかをつらつらと述べる前にひとつだけ。先月の台風19号はあなたの生活にとって何だったのか、あるいは何でもなかったのか。ちょっと思い返してみてほしい。
多摩川の氾濫は映像とともに、わりと盛んに報じられていた。まず川沿いの低層住宅がことごとく濁流に浸かる。さらにそれが平らな地面を伝って、武蔵小杉のタワマン一帯にまで及んだという。あのあたりの住人に対して、極端に悪い言葉を使うと成金のような印象を持つ人が世間にはそれなりにいるらしい。住人をその方向であざ笑う風潮も、ネット上で数多く観測した。じゃあ田園調布はどうだった?武蔵小杉のタワマンの住民を新興富裕層だとすれば、田園調布というのは生まれながらの、生粋の金持ちの縄張りだ。周囲よりかなり海抜が高いので見晴らしがよく、台風の被害も周縁部を除けば軽微なものであったと記憶している。庭のオリーブの木が折れたとか立派な門がちょっと欠けたとかそういうことはあっても、少なくとも先述の二つのエリアに比べればましだっただろう。世帯の経済水準は居住区域にダイレクトに表れる。あさのあつこの有名な児童小説『NO.6』の冒頭、二人の少年が出会う重要なシーンでは(というか終始一貫して)そのあたりが緻密に描写されている。今読んでもそう思う。
話が逸れた。めちゃくちゃ雑に言うと金持ちほど安全で快適な高台に暮らしてるよね、という…

台風の話はこのへんにしておいて、以下本編に関して書いていく。ネタバレを避けるために要領を得ない表現になるけども、あるタイミングで帰路につく家族のシーンがある。これがかなり印象的だった。持つ者は上のほうで暮らす一方、持たざる者はさらに下へと潜るしかない。光にあふれた美しい暮らしとさして距離のないところに、最低限の陽光すら享受することの叶わない生活がある。生乾きの臭いが画面越しに伝わってくるような気さえした。この差は自己責任なのか。それでいいのか。

延々と陰鬱な空気が続く作品なのかというとそんなことはない。白かったり黒かったりするユーモアがたっぷり盛り込まれている。某将軍様由来の笑いどころはシンプルに爆笑した。政権に不都合な文化人のブラックリストにぶち込まれた経験がある監督にもはや怖いものはないのかもしれない。というかむしろ韓国人の間では意外に定番のギャグと化していたりするのだろうか。

“就職先”のパク社長一家は基本的にいい人たちだ。社長と夫人は立ち居振る舞いがスマートで教育熱心(を若干こじらせて親バカの域)だし、子どもたちも素直ですれたところがない(し頭も良くない)。金持ち喧嘩せずを体現したような余裕があって金払いもいい。だからこそ、すぐそばにある、息の詰まるような生活とのすさまじい格差に想いを馳せることも勿論ない。中盤以降は特に、一家の傲慢さを時間をかけて自然に描いている。「あ〜この人たちはこういうこと言っちゃうよな」と納得する言動がたくさん出てくる。やり取りがいちいちコミカルかつしっかり残酷でいい。特に後半。
そういう積み重ねがあって、持たざる者サイドにとって軽んじられた!と感じる決定的な瞬間というか”限界”が来てしまったときのことを考えると、まあそれは恐ろしいだろう。ネタバレに気をつけて書くとこれくらいしか言えない。要するにとても面白いので観たほうがいい。早く年が明けてほしい。

資本主義社会で持つ者と持たざる者が出てくるのはしょうがないことなのかもしれない。じゃあそんな世界で一番強いのは誰だろうと考えてみたとき、実はそれは”何も持っていない人”なんだろうな、みたいなことを考えたりもした。
奈緒子

奈緒子の感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ポン・ジュノ監督サプライズ登壇!の
日本最速試写会にて

【核心には触れてないけどネタバレありなので観てない方は絶対読まないで!】

善人でも悪人でもないそこら辺の「普通の人」を描いていると言ってたけど、
いや、「普通の人」にしては彼らは口も上手すぎるし、手際も良すぎるし、
この家族こんなに詐欺の才能あるのに今まで成功してなかったの?
とちょっとひっかかる。

登場人物の動機がいまいち弱いところも多い。例えばなんで嵐の晩にあの家政婦をわざわざ家に入れてあげたの?とか。

コメディーからシリアスへ緩やかに、そして真っ逆さまに堕ちていく様は観ていてまさに感情のジェットコースター!って感じで面白かった。ちょっと『ヒメアノ〜ル』の仕掛けを思い出した。