低予算の習作として手堅い造り演出の中で、印象に残った箇所がある。
物語のクライマックスは、主人公ディノ(スラヴコ・スティマツ、1960年生、『アンダーグラウンド』にも出演)が、初恋の女性であるドリ…
頑固で横暴な共産主義者の父親と、ほろ苦い青春や離別を経て成長していく息子の物語。酔っ払うと寝ている子どもを叩き起こして政治談義や説教をし出す厄介な父親だけど、息子の成長を見守り、背中を押すところは良…
>>続きを読む共産主義に傾倒する横暴な父親や近寄ってくる不良たちと若干の距離を置きながら主人公が思春期特有の危うさを持ったままふらふらする。冴えない彼がちょっとずつ成長する様、ぼけーっとしていた表情に艶っぽさとか…
>>続きを読む<音楽と恋と家族、性と死に向き合う青春>
旧ユーゴスラビアのサラエボ。少年ディーノは両親と兄と弟妹の6人家族で、共産主義を信奉し政治談議を繰り返す父にウンザリしている彼は、夜は離れの小屋で一人過ご…
パパがすごく良いキャラクターだった。共産主義者でありながら、理想を失わず、貧しくても信念で家族を支えてるんだけど、どこか不器用で、古くさくて、でも優しい。
後の作品はもっとグチャグチャで騒がしい世…
「日々あらゆる面で少しずつ向上を」
エミール・クストリッツァは臆することなく、いつだって「出発」を描く。それは再起、決意とも換言できる。だから好きで堪らない。
とにかく、彼自身のただならぬ祈り、…
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