情事の作品情報・感想・評価

「情事」に投稿された感想・評価

この感覚の鋭さは映画史において随一だと思う。
フェリーニに並ぶお気に入りの監督。

空間を活かすカメラワークが、ミケランジェロ・アントニオーニの一連の作品につきまとう虚無の感覚を作り出している。

シーンが変わる度にはっとさせられる。
二人が急に楽しそうにキスをしてるシーンに、この監督の魅力を感じた。

どんな風景でも舞台装置にしてしまうから恐ろしい。
ごつごつとした岩肌がただ映るだけなのに、ソリッドな編集でこの映画に不可欠な要素として取り込んでいたりする。

パトリッツィア役がかなりタイプだった。
ちょっとジュディ・ガーランドに似てる。
イタリア人は端役でもとんでもなく好みの女優が出てくる
naokit

naokitの感想・評価

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ピンとこない。とにかくピンとこなかったのです。どうやら名作と謳われている様だが、主人公達のセリフ、行動全てが謎で作品自体も情緒不安定に感じた。最後に至っては、浮気したサンドロが泣くシーンに愕然。あれは「僕は浮気性という病気なんだ〜!」っていう涙なのですか?⁇

あっ!これは作品の所為ではなく、自分の理解力の無さなのかも、トホホ…芸術って難しいのです。

せめてもの救いは、撮影の美しさ。白黒なのに色が見えてくる様な、美しく少し物寂しいイタリアの風景ですね。
国領町

国領町の感想・評価

3.0
★★★liked it
『情事』 ミケランジェロ・アントニオーニ監督
L' Avventura

建築家サンドラ&彼女アンナ、そして女友達クラウディア
ヨット旅行で小さな島に立ち寄るが、アンナが消えた。
溺れたのか?岩に落ちたのか?それとも逃避行か?
サンドラとクラウディアは捜索の旅に出て結ばれる。
そして見知らぬ女と浮気をするサンドラ。

クラウディアの揺れる心
捜索しながら薄れゆく自己嫌悪感&大きくなる不安
サンドラに絶望するクラウディアはサンドラに自身を重ね見る
どちらもアヴァンチュール
しょせん愛なんて、感情に惑わされ脆く崩れるものだから

また、やっちまったと泣く男
&絶望しながら私も似たようなものねと泣く女

アンナの失踪の答えを暗示してるように感じるラストシーン
モニカ・ヴィッティが魅力的!
lag

lagの感想・評価

3.7
冒険。なぜ、なぜ、なぜ。海の上の島で女が失踪してからというもの、どこか不穏で脆い情事に進んでいく。ワンカットワンカットの構図がかっこいい、とてもいい。背景の演奏団。そして何とも言えない結末。中盤が若干退屈。
じゅぺ

じゅぺの感想・評価

3.4
情事、みた。失踪した友人を探すはずが旅の中で結ばれてしまったふたり。身勝手で弱い大人の男女の恋愛。モニカ・ヴィッティはアンニュイで疲れ感のある美しさ。波打ち寄せる孤島、青い空を望む教会の屋上、夜更けの人気のないホテル。寂寥感あふれる映像。計算し尽くされた構図の美しさに唸る。

このレビューはネタバレを含みます

大学図書館にて。
アクシデントに一歩間を置いて距離をとる心理。大抵したたかに見えても傷ついた時のショックに耐えている。でも反動でそれが自分に責任があるのではないかという恐れにあっという間に変わってしまう。茫漠とした外ヅラに潜むのは、挫け折れて迷ったが故の強さであると思う。
映画は総合芸術ではなく、引用芸術である。俳優、その身体、衣装に美術、風景諸々、それに「不在」。アントニオーニの映画において、「不在」は存在する。無人島に行く前に恋人のサンドロを迎えにくとき、アンナは親友のクラウディアに仕事で不在にしがちの恋人に一ヶ月の間会っていないことの苦しみとは矛盾するある種の気楽さもある、相手を好きに想像しうると語る。そして、無人島ではサンドロに別れではなく、一ヶ月と言わず、もっと長い間会わずにいた方がいいのではないかと言い、陸からは孤絶した無人島で失踪する。クラウディアのカバンにお気に入りの自分の服を忍ばせて。その服をアンナを探すために無人島で一夜を明かしたクラウディアが着ることになるのだが、クラウディアはここで「不在」を身に纏っているのだ。至るところにアンナの「不在」、アンナだけではないクラウディアの、サンドロの「不在」がある。(当然、無人島の「不在」も。アンナが「不在」なのは死を与える他者がいないからだ。無人島も他者が誰もいなければ、死ではなく、「不在」である)余白を多く含ませるロングショットや構図に、ひとりでいるときのクラウディアやサンドロのすぐ傍に。愛の「不在」すらここにはある。「不在」があるだけではない。「不在」は反響する。ブラインドに閉ざされた部屋にクラウディアが呼びかける声は反響し、教会の屋上での鐘は自身だけではなく、隣の教会の鐘をも打ち鳴らさせて、反響する。これほどまで「不在」を引用できる映画作家が他にいるだろうか。アントニオーニは「不在」の存在論を刷新する。
324

324の感想・評価

4.0
ままあるタイプ。アントニオーニにしては好きではない方。男が露骨でモニカ・ヴィッティのアンニュイ度低め。
相変わらず均整のとれた構図の静のイメージの中に、今回は特にプロペラや髪の動的イメージの印象が強い。
ミケランジェロ・アントニオーニ監督は、なんとなく苦手感があったのだが、この映画は引き込まれてしまった。
何より、モニカ・ヴィッティの美しさに見惚れて、眼が釘付けになる映像。
また、風景や建物を切り取るショットの見事さ。素晴らしい。
2時間16分が、あっと言う間であった。


物語は、海に行くサンドロなる男、そしてサンドロの恋人アンナ(黒髪)とその友人のクラウディア(モニカ・ヴィッティ)。
ほぼ無人の島で、アンナが行方不明になる。アンナの捜索が行われる。
そうした彼女(アンナ)の捜索中に、クラウディアに言い寄るサンドロ。そしてキスする。
クラウディアは戸惑い、サンドロから離れようとする。汽車に乗り込むクラウディアを追いかけて汽車に飛び乗るサンドロ。
二人でアンナ探しの旅に出かける、ように見えるが、実は二人のラブ旅行となる。
クラウディア曰く「あなたは、三日でアンナを忘れられるの?」。これは、自分にも、最後に降りかかってくることになる。
そして、本格的に愛し合う二人。
めちゃくちゃに色っぽい映画となってくる。
とある町に行った時、男だらけの街中で、クラウディアに突き刺さる男達の視線。
クラウディアを裏切るサンドロ。
二人で泣く。

この映画、男女の愛の過程、はかなさを謳った現代的な傑作!
2018年4月4日
VHSで昔 録画していたのを見ました。
僕の映画に対する考え方…
その後の人生…
そんな大げさな時間が、この作品にはあると思います。