たとえば、ニューヨークを舞台とした映画を観るたびに、蒸気が立ち昇るスモーキーな映像を目にすることになり、それだけで映画としての何かになっていることについて、どこか立ち止まるところがある。
また、パ…
「今あなたがやっとあたしの思うお方になってくだすった、とそう思った時あたしはもうこの世の人ではなくなったのです。これが世の中というものでしょうねぇ」
初・溝口健二。能の幽玄さったら、底知らずやね〜…
幻想を描く時にカットを使ったデクパージュを用いることなく、ワンカットで捉えることによってよりリアルに感じることができると、理論的には考えるが、それは役者を退出させるまでの時間稼ぎが逆にテンポを悪くす…
>>続きを読む溝口健二監督作品。
大金を稼ぐため、陶器を作っては街に売りに行く源十郎。
侍になって出世を夢見る弟の藤兵衛。
2人ともそれぞれの妻を蔑ろにし、やがて妻の大切さを知ることとなる。
自分の本当に大切…
霧の中を船がいくシーンが綺麗。
演技の硬さも良い。
嘘をつくときは、それが嘘であることを明示せねば空虚になる。
この映画は、霧のシーンで、見るからにそこから虚構が混ざっていくことを明示する。その姿…