お仕着せ企画かと思ったら、ブニュエルは本当に撮りたくて、ワイラーに先を越されたのを悔しがった。メキシコに舞台を移し、ヒースの丘はメキシコの荒れ地になった。墓を暴いて、亡骸に口づけをする。文学作品も、…
>>続きを読むシュルレアリストたちは、すべてを破壊する狂気の愛と情熱の極致という理由でこの小説には熱狂的であった――ルイス・ブニュエル
世界三大悲劇と言われる同題小説のニ度目の映画化。
かつて”嵐が丘”を出て…
ルイス・ブニュエルがメキシコ時代に撮った作品で、もちろん舞台や役名も変更されている。
原作はもちろんエミリー・ブロンテの小説だが、いきなり大人時代から始まる上にラストも原作とは異なりかなり衝撃的だ…
激しい動きと演出で激情が視覚化されていく。カタリナの死を聞かされたアレハンドロがシルエットになって、嵐が丘のタイトルに相応しい風が吹き木々を激しく揺らす。
その後リカルドへ詰め寄るアレハンドロが怖い…
ラスト、暗闇の階段からの幽霊→銃撃のカットがカッコ良すぎる それまでは普通くらいだったけどここで一気に好きになった
窓を突き破ってから素手で銃持ってる相手に迷いなく間を詰めていく怖さも良い
ただブ…
ワイラーと比して野蛮とそう罵られることをおそれず、複雑な人間関係のあいだを走る激しい感情と奔放な動線を描くルイス・ブニュエルの『嵐が丘』。幽霊がホルヘ・ミストラルとの切り返しも無しに殺人者へ転換する…
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