グッド・ワイフのネタバレレビュー・内容・結末

上映館(9館)

グッド・ワイフ2018年製作の映画)

Las niñas bien/The Good Girls

上映日:2020年07月10日

製作国:

上映時間:100分

あらすじ

「グッド・ワイフ」に投稿されたネタバレ・内容・結末

これは好みでしたーすごく楽しかった
転落話が大好きなのかもしれない笑

主人公は自分が選ばれた人間だと思っていそうな女性
身嗜みが完璧で、美しい人なんだけど、性格は品がない、人の悪口が好きで、高慢で意地悪
子供のことは乳母任せ
メキシコでお手伝いさんがいるような生活していたらそうなるのかもしれないけど

そんな嫌味な女性が、夫の仕事がうまくいかなくなったことで転落していく
そういう話だったら、豪華な暮らしから一変して、やさぐれた生活を見せたりするのが普通かなと思ってた

それがこの映画は違って、ちょっとずつ崩れていくのね
女帝気取りで偉そうにして、新入りの女性をあからさまにバカにしたり、やりたい放題な日々だったのが少しずつ少しずつ壊れていく

カードが使えなくて、おかしいなと思い、冷汗をかきながらも、平静を装っている
そして友達と思ってた人たちが、どこからか噂を聞きつけて、だんだん彼女に対して距離を取っていく

そして最終的に負けを認めるまでになってしまった彼女
子どものために出席したパーティーで、仲間の輪のなかに居場所などない
そんな彼女に対して、悪口にせよ一対一で、本音で話してくれたのは、彼女がいつも笑い者にして陰口を叩いていた女性だけだった

負けず嫌いな彼女が白旗をあげるまでを丁寧にゆっくりと描いている、そのジワジワ感がたまらなかった笑

最後は安い車に乗ってるところが出てくるが、それでもお洒落は忘れない
ダンナの尻を叩きながら、また上昇しようと狙うたくましさ

自分に本音で話してくれた女性と仲良くなったのか?
そしてその金持ちの夫に近づいて、使えるモノなら何でも使って、チャンスをモノにしようと頑張っている、性格の悪さ笑
この金持ちから盗んだカフスボタンをダンナに付けて平気で相手と会う図太さ❗️たくましい❗️
 
思いきり性格が悪い主人公がだんだん可愛く見えてくるから不思議
あと、彼女の服装とかアクセサリーとかが素敵で、そういうの観てるのも楽しかったです
嫌味な位優雅な生き方をしているセレブのマダム。

少しづつ崩れていくのを表面上は見せないんだけど、何処か気もそぞろで、ぽろぽろと生活が崩れていくのを、落ち着かないソフィアの目で見ている感じ。

成り上がり者夫婦のアナ・パウラの存在が最初からとにかく大きい。
どうして上流社会の皆の仲間入りできたか‥は、経済力のある成り上がり者だからこそ・・なのね。
皆不安ですり寄ったんだわ。

有閑マダム達の没落は小気味良いかと思いきや、あまり・・だったな。
映画の最初の誕生日パーティーがソフィアのピーク。

そこからどんどんじわじわと落ちていく様が哀れで、でも誇りは捨ててないように感じた。

映画の所々で鳴るクラップ音がよかった。状況はどんどん悪くなっていくのに、あんまり暗くはならないというか。
 
ソフィアが落とした壁の蛾がバラバラになって床に落ちていったように、ソフィアの完璧な人生も崩れていってしまったんやな〜。

最後にはあんなに見下してたアナパウラと立場逆転。ちょっとスカッとした。
マダムたちのマウンティングの取り合いと聞いて見に行ったけども、映画の作りとして派手なわけではなく、割とトーンは最初から最後まで明るく楽しい感じではない。

1982年のメキシコの経済危機。父親の代から成りあがった一家が落ちぶれていく様を奥様視点で描くという、なかなかない映画。
レストランでクレジットカードが使えなくて、現金で払う旦那と奥さんの演出ほど好
きなものはなかった。
当時ペソがやばい!ドルかっとこう!!って感じで、ペソが売られまくって価格が暴
落したというのは知っていたけど、あんな簡単に差し押さえらえちゃうんだと思うと、諸行無常だよなぁと感じる。

女性同士の、友達なんだけど友達じゃない感、大なり小なり感じる時ってあるよね。
表面が上すべりしていく感じの。ママ友を経験してる人の方が、ぐっとくるかも。私はわからんけど、理解はできる。
そして高級車でなく、普通のセダンに載ってレストランに行き、小さい誕生日ケーキ
に肩パットを捨てるソフィアのラストシーンは、良い後味だった。
女性監督であり、予告でうたわれてる通りセレブ主婦達の会話劇が終始描かれているためその辺が楽しめずマッチしないと最後まで退屈な時間に感じてしまった。

お金の価値観やら執着心なんかも女性目線でしつこく描かれているため女性は楽しめそうな作品ではないか。
あいにく僕にはあまりピンと来ることはなかった。

内容もそうだがこの作品のあまりマッチしなかった点は、所々流れる音楽に違和感を抱いてしまった。
しばしば流れるボディパーカッションみたいな音楽はあまりマッチしてるようには思えず集中を欠いてしまった。

ただ普段触れることの少ないメキシコ映画に触れる事ができたのは貴重な時間である。
80年代メキシコで起きた経済危機の余波をまともに食らうセレブ妻の話。栄華の日々は冒頭に一瞬しか描かれず、あとはノンストップで没落していく。すごい角度で落ちていくので、ほとんど絶叫コースター。

セレブ妻の壊れっぷりがいい。マウントを取り合う相手の夫からカフスボタンを盗んで自分の夫に着けさせて、当のライバル夫妻との食事会に行っちゃうの怖すぎる。盗まれた当人が気づくものの、怒るよりも怯えていて、この辺りからはもう愉快になってきた。ラスト、犬になって吠えだす妻を見る夫の目が、初めて出くわすモンスターを見る目になっていて、黒い痛快さがある。

主演のイルセ・サラス、ベジータみたいな肩パッドを仕込んだドレスがよく似合っていた。特に赤いやつは最高。この映画のスタイリング、すばらしいな。数日、数週間を描いた映画だと思うけど、映画が進むにつれて彼女がどんどん年を取っていく。

描き方が、想像していたよりスタイリッシュだった。黒い蛾とか、痒い首とか、ラジコンカーとか、ベタなアイテムだけど陳腐じゃない。音楽もいい感じ。手拍子で奏でる曲が何回か使われていて、同じ曲がシーンによって違った効果を生むのが面白い。

なんだろう、この娯楽のジャンルは。ちょっと名前がつかない面白さ。
面白かったけど、セレブの生活とか生き方で、何か自分の知らないことがあるかと思い観てみたけど、想像通りで特に驚くことはなかった。
今まで何人かそういう人知っているし、マウント取ってくるから結局関わらんくなるんやけど、買い物、エステ、パーティー三昧、人の噂話、暇潰しにしか見えない。
ただ自分のイメージでは、いわゆる成金というか中途半端なお金持ちの人がそういう感じの人が多くて、本当のお金持ちの人は見栄を張ることも自分を大きく見せようとする必要もないし、意外に普通だったりする気する。セレブと一言で言っても色んな人いるんだろうけど。
迫害の歴史に遭っても、脳内に納められた知識だけは誰にも奪われることがない、というユダヤ人の教育観を思い出した。
誰かの稼ぐお金だけが自信の根源で、誰かに寄りかかって生きていくのは自分なら不安でしょうがない。(そこに愛があれば別)
好きな人と別れ、親に勧められた人と結婚し、親からの愛情も夫との絆もなく、本当の友達もいない。社会との繋がりもない。お金の切れ目が縁の切れ目。孤独で虚しい人生。
ソフィアの場合は途中で夫が破産したけど、最後までその生活を続けられたら幸せという価値観の人もいるのだろうか。それともどこかで気付くのだろうか。この映画を観たら何か答えが分かるかなと思ったけど、分からなかった。
最後レストランのトイレの前でアナ・パウラの夫と出くわすシーンがよく分からなかった。
あと、ファッションセンスも分からん・・
時々出てくる手拍子が良かった。