『去年マリエンバートで』のアラン・レネ監督作品。この時代のフランス映画でSFジャンルの作品はあまりないと思うのですが、そんな中でもかなりの見ごたえあり。
タイムトラベル実験失敗というテーマのせいで…
恋人を失い、自らも命を絶とうとした男が、「過去の1分間」へと戻る実験に参加する。
アラン・レネ監督による本作は、記憶と時間をテーマにしたヌーヴェルヴァーグ的SFラブストーリーであり、同時に心理劇で…
ヌーベルヴァーグにありがちな、哲学的かつ理論的な台詞回しがここでも炸裂。実在感のあるキャラクターというよりは、作り手達の分身が議論を繰り広げられているこの感じ、良くも悪くもこの雰囲気だよね……。
…
【2】
珍しく2回連続で観たのは、ここ1年半くらいの自分の苦しみの理由がこの映画のおかげで(せいで)判然とした気がしたから。
きっと自分は、あの時間に戻りたいとかやり直したいとかではなく、思い出の…
具合が悪く成りかけるオープニングのハーモニー 絶対に避けられない悲劇に向かう響き
安部公房「R62号の発明」の不条理を感じた
自殺未遂をしたクロードがどうしてその心境に至ったかを時間の制約や人間…
体ではなく、心を切り刻まれているようだった
断片的に現れる失ったはずの愛の日々
散在するどうでもいい瞬間
もう一度…と願っていたのか、もう二度と…と思っていたのか、それはわからない
ただ痛みを伴う時…
めちゃくちゃ難解だったし、正直何回も見るのやめようか迷ったけど、他人の人生の思い出を覗き見してるのはこちらなので最後まで見た。空腹だと時間の経過が遅くなるっていうセリフ、ほんとにそうだよなーと思った…
>>続きを読むいわゆるタイムスリップもの。
1968年にこのSF的な設定を映像にしたことはすごい。一方、カットの移り変わりや時間軸の行ったり来たりがスピーディかつ早くて、なかなかついていけず。
じっくり止めて観て…
©CINE MAG BODARD