スローターハウス5の作品情報・感想・評価

「スローターハウス5」に投稿された感想・評価

石々原

石々原の感想・評価

3.6
◼︎久し振りに鑑賞中ひどく困ることになった。発表が時期的にも60年代後半-70年代前半ということで、近代/歴史の進歩の終焉を予感したかのような無秩序感に満ちている。ただ確実に戦中期の爆撃体験が背骨となっていることは間違いない。意匠的にも『2001年宇宙の旅』(68)には追いつけてないぐらいの感じなので、現代風リメイクによったら、かなりの化け方をするのではないかとも思った。
MRFOX

MRFOXの感想・評価

4.0
奇天烈な冒険譚と観ると楽しいけど、苛烈なトラウマを抱えた男が自我を保つために逃げ込む幻想だと思うと、もの悲しくもある。
とにかく、私はこの映画を何度も観るだろう。



モンタナワイルドハックのオッパイのために。
cerohann

cerohannの感想・評価

2.0
だいぶ前に録画していたものを鑑賞。
カート・ヴォガネット原作ということで録画した記憶があるけど、彼の何が引っかかって録画したのかが思い出せない。

はじめ、映画の内容が主人公の現実の記憶なのか、病的妄想なのか、判然としなくてこんがらがった。

何度か出てくるトラルファマドール星は、Wikipediaによるとヴォガネットの他の小説にも出てくるらしい。エッチ成分多めの星の王子様みたいな場所。

NHK BSプレミアムの録画にて字幕版。
pika

pikaの感想・評価

5.0
ちょー面白い。ちょー面白かった。心奪われた。
原作自体が他方に影響を与えた有名な小説とのことでオリジナルがまず凄いんだろうけど映画としても一級品。文句なしの傑作。
過去と未来と現在と時間トリップの演出が素晴らしい。感動した。
音をオーバーラップしてシーン転換、カットバックをグラデーションのように繋いでシーン転換とシーンの繋ぎをわかりやすく様々な手法で見せる。階段を登る、ドアを開けるなどの行動が過去や未来の行動とリンクして記憶がカットバックするのも良い。数個の時間軸を並行してドラマ展開させるので後半は普通にカットで切り替える。しつこくなく見やすくわかりやすい絶妙なバランス。この境界の演出が素晴らしい。
記憶がフッと蘇る瞬間を見事に可視化している。こういう類の映画は大好きなのでそうとわかると注力して見るんだけど、どれもこれも綿密に演出されていて凄い。どれも似ているようでそれぞれが個性的。今作は特に凄い。部分的ではなく全編に渡って見せねばならぬ演出なので飽きないよう繰り返しにならないよう練られていて面白い。
何度もじっくり見て隅々味わいたい。

「楽しいことについて考える。悲しいこと(つらいこと)は気にしない」みたいな台詞が2度ほど出てくる。楽観的で安易な台詞だなぁと引っかかっていて最後まで見るとこれは永劫回帰を表現しているのかと考え浮かぶ。でも繰り返されているのではなく過去未来現在が同時に存在しているという話だから違う。そもそもニーチェな映画ではない。四次元が時間云々という概念を表現しているのとも違う。単純に、純粋に人生の話だ。
脳にとって過去未来現在は平等に、同時に存在しているという観念を示しただけ。それを宇宙人や四次元や時間トリップなどのSFドラマとしてシンプルかつ理解させやすいよう導入した。なんということだろう。仰天のアイデアで見事な完成度。
ドレスデン爆撃の体験から発生したPTSDを転換させているとのことで、作品のメインテーマがシッカリとあるのも良い。世界最大規模の戦争の最中、捕虜として過ごすことで国や思想についてや敵や味方と戦うということを描き、様々な価値観を持つ人間が今その瞬間同じ場所にいるという奇遇を語る。それら全てを塵に変える破壊と共に行動の結果だけが淡々と表層される。
ドラマとしては爆撃と戦争が軸だが、中身はどんな時代のどこの場所でも同様に普遍的な人間の話へと置き換えられる。時間トリップの演出が人生の主観を、ドラマは客観的リアルを見せる。

主人公を演じたマイケル・サックスの表情が良い。驚き、慄き、受け入れる。楽しいことも悲しいことも全て受け止め、今のその瞬間を生きている姿を説得力のある表情で見せている。素晴らしい。
自動車事故がそこらのカーアクションより凄まじくて衝撃的。ヤバすぎるでしょ、おいおい、どこまでやるんだ!?っつー生々しさ。

この映画について考えるほど興奮で高揚する。原作も読んでみようとKindleポチってみた。
いい映画に出会えた。何度も見よう。
とーり

とーりの感想・評価

3.5
《結合》「夜のとばりは?」良いときだけを見て生きれば長生きできるーーーシュールで難解、これぞアバウト・タイムの原点?ジョージ・ロイ・ヒル監督のフィルモグラフィーにおいて最良の作品(『明日に向って撃て!』『スティング』)ではないけど、それでもまだ確かに代表作の一本として位置付けられるに相応しいSF映画の良作。今見ると結構色褪せてしまって余計に夢中になるほどじゃなかったけど、それでもやっぱり十分に楽しめたし、映画としての出来は確かだった。それぞれコントラストを際立たせて意味を織り成すような対照的編集。主人公ビリーの妻はギャーギャーわめいて煩すぎ神経逆撫でタイプだったので、一人勝手にパニクって白いキャデラックで暴走するシーンは不謹慎ながら爆笑でした。ピルグリムとラザロの時を越える因縁。こんにちは、さようなら。

I surrender! I surrender!
TOMATOMETER77 AUDIENCE67
WOWOW録画鑑賞
2回目の鑑賞
スローターハウス5の捕虜監督部隊の指揮官がリー・マービンに良く似ており2回目の鑑賞で別人と判明した( ̄O ̄;)
ペイン

ペインの感想・評価

2.0
日本を代表する奇才アニメ監督、今敏さんの生涯ベストムービー。

とのことで鑑賞しましたが…
やっぱりチャカチャカ時系列シャッフルは…基本的にNG🙏
老人X

老人Xの感想・評価

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ほわっ?!?!
もう終わりかよまだ30分くらいだろ?と思って確認したら1時間以上経ってた。
1.5倍速で観たことを差し引いても体感時間が短すぎる。

じゃあ最高に面白かったのか?
前のめりになって釘付けだったのか?
そう問われたら答えはノーだ。
途中で一時停止してコーヒー淹れたり、歯磨いたり、読み差しの本に手を出したり、スマホいじったりで何度も中座している。
それなのになんだろうこの狐につままれたような感覚は。

すごく短い間隔で何度も何度も過去と未来を行ったり来たりするのに、編集が巧みなおかげか俺の頭がショートしたかでまったく混乱しなかった。
というか、混乱も何も、作中に過去も未来も現在も区別をする必要がなかった。


途中で出てくる「Hello,farewell」(こんにちは、さようなら)
原作で多用される台詞「So it goes.」(そういうものだ)

『さようなら』には「さようであるならば」や「そうならなければならないならば」等の意味合いや解釈があるらしい。
そしてそういう種類の別れの挨拶は世界でも珍しいようだ。
ならば本作に終始流れる無常感・諦念は日本人にとても馴染みやすいかもしれない。
(とはいえSNSの浸透で別れの意味合いが昔とはだいぶ変わってしまった現代じゃあ、さようならを聞く機会も少ないし、言葉の響きや込められた意味も全然違う気もする)
初見は小学生の頃WOWOWにて。主人公が様々な人生を過去、現在、未来と行き来する話だが当時はあまりついていけなかった記憶。それでも人生の「儚さ」や「物悲しさ」が印象的だった。特に事故を聞き付けた妻が病院へ急行するのだがそのまま車で突っ込んで亡くなるシーンはとても物悲しい記憶。
と思ったら宇宙で美女とベッドインしたりオーケストラ指揮してたら狙撃されたり転々とする。どれも同じ主人公の人生なのだが夢で見たのかそれともタイムリープしたのか自分は掴みきれなかった。

ただ、自分がたまに経験する「夢で見た別の人生と現実の狭間」を体験出来るので、劇中のそれが夢でないにせよ、もう一度腰を据えてじっくり観直したい作品。
減量するする詐欺を見た。

一見、支離滅裂な時間旅行に見えるけど、やがてそうではないことに気づかされる。現在と過去と未来の行ったり来たりを繰り返していくと、だんだんそれに慣れてくるから不思議なものだ。特に現在と過去が重なり合って同時に物語を紡いでいくのが面白かった。

終盤まで全然SFっぽくないクセに、怒濤のラストのSF感が豪腕。夜の帳も自由自在なのが逆に新しい。

戦争の描写が軽めなのはしょうがないにしても、なんかこうグッと来る場面があんまり無かったから少し寂しい。色々と納得いかないけれど、仔犬時代がめちゃくちゃ可愛いスポットにとても癒されました。
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