スパイの妻の作品情報・感想・評価

上映館(52館)

「スパイの妻」に投稿された感想・評価

世界のクロサワ再び現る(^^)
ベルリン映画祭銀獅子賞受賞㊗️おめでとうございます。試写を拝見いたしました。

監督の思った構図の上に芝居達者が集い、その持てる芸を遺憾なく発揮し作りあげられた作品。

1960年代のハリウッド作品か、はたまたオペラか、かなりお金をかけた舞台の様だというのが率直な感想。総合芸術だといえる。

詳細は言えないが、全体的に色調が暗い作品なので劇場鑑賞が必須。
krewksy

krewksyの感想・評価

3.8
どんなに疑心暗鬼になっても落ち込む暇なく即行動、愛ひとつで全てを投げ捨てて優作と添い遂げることしか考えていない聡子にもお見事です。と言いたい
一緒に生きてるって感じがして嬉しいと喜ぶ聡子の台詞が胸に突き刺さる
観ているこちら側が物語の大きな余白を渡されて終わるのがとても良い
ナエ

ナエの感想・評価

3.5
腹の底が見えない夫vs夫しか見えてない妻
一体どこからが"お見事です"だったのだろう

役者の存在感が強すぎて薄暗い背景・セットがよりみすぼらしく見えてくる
当時の荒んだ日本よりも遥かに高いステージでこの夫婦のやりとりは行われていたんだなと思わせる様は圧巻だった
kka

kkaの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます


不正義の上に幸福は成り立たない
いやほんとにそうだよなと共感した

だから下手なことをしないでというさとこの気持ちもわかるけど、
アメリカに持って行こうとする夫を止めるのは違うと思った

そこで証拠を持ち出す彼女

でもフィルムを見てよかった
そこで変わったんだよね??
???ちがうかな…

まさかそんな立ち回りをするなんて考えもしなかった

そうしたら密航のときにも
立ち回られて

いや、お見事ですほんとうに

しかもそんなさとこを
キチガイに見せて、保護される
そこまでちゃんとできてる

お見事

でもいつまでも信じ続けて、
でも立ち回ることも時に必要で
確証を得られるものがないなかで信じ続けるってすごいことだな

それがタイトルロールだな


そして満州での日本軍の人体実験
話には聞いていたが
もっと負の歴史として
詳しく知らなくてはいけないなと思った


課題
どういう思いで神戸の戦火をみていた?
どういう思いで泣きながら海辺を這っていた?
おだ

おだの感想・評価

4.0
2020年鑑賞208本目。
「お見事!!」
この一言が言いたくなる、まさに見事な作品。

本作を見るために黒沢清監督作品をできる限り予習してきましたが、その作品たちの中のどれにも当てはまらないような快感が感じられる作品でした。

時は第二次世界大戦真っただ中、自分の夫が敵国のスパイなんじゃないかと疑う妻の視点から、個人の中での「戦争」を描く作品で、サスペンス的な要素もあれば、スパイものとして楽しめる部分もあり、ネタバレなしで語るのが難しいのですが、いい意味でジャンルがわからない。

こういう作品も撮れるんだなあ、と黒沢清監督の新たな一面がわかった感覚にもなるし、監督・黒沢清をある程度知ったつもりでいた自分が恥ずかしくなった。

役者陣もかなり良かった。特に主演の蒼井優はすごい。話し方がまさに当時のこういう階級の女性感があって、リアルだった。
東出さんはやっぱりこういう怖い役が似合う。いい意味でも悪い意味でも表情が怖い。

もちろん、黒沢監督の代名詞ともいえる恐怖表現もいい感じに作品に活かされていて、水死体のリアルさとか、終盤のあのシーンの痛々しさは「清だなあ」と思った。

もっと語りたいけど、ネタバレになりやすいので、とにかく見て損はないとだけ言って終わります。

銀獅子賞受賞、納得です。おめでとうございます。お見事でした。

2020/11/23観賞
ぽん

ぽんの感想・評価

4.2
ヴェネツィアの銀獅子賞受賞と聞き、マークしようと思ったら既にしてたから、過去の私はおそらくずっと見たかったであろう作品。

序盤の蒼井優の鼻にかかったような昔っぽい話し方でもう好き!となってしまった。というかもうすごくすごく可愛い。
高橋一生は饒舌な少し気取ったような役が似合ってた。昔の時代の洋風な感じがお洒落!

拷問シーンが痛くて見られなくて、視覚的ではなくても声だけで無理だった。どうして軍の拷問はすぐ爪を剥がすんだ…。甥がここでドロップアウトしてしまい悲しい。

スパイの妻というタイトルをよくよく考えるとあの「きみはスパイの妻なんかじゃない。堂々と生きていいんだよ」みたいな言葉を思案する。福原優作はいつから考えてたんだろう、いつから決めてたんだろう。

スパイ映画というより戦争を主軸に進む「義」の話だったなという印象。
映画館で観ることができてよかった。
ちょっともったいなかったなぁ。
面白い題材なんだけど。終盤のたたみかけに納得感が得られませんでした。
先が読め過ぎてしまいました。
krc20

krc20の感想・評価

3.0
話題性もあり、公開前から楽しみにしていました。

期待し過ぎていたせいか、少し物足りなく感じました。
しかし、振り返ると新たな点に気付き「案外、悪くなかったかも」と思えました。
もう1度見返してみたい作品です!

※東出くんは冷酷な役が似合いますね!
battuta

battutaの感想・評価

4.0
自作映画の上映会。
金庫のあるバックヤード。
船貨物の箱の中。
灯の消えた病室。

いつにも増して、闇が印象的。
そしてそのすべての闇を経験したのは蒼井優だけなのだ。

上映会の闇の後は、笑顔。
バックヤードの闇の後は、焦燥。
貨物箱の闇の後は、覚悟。
では病室の闇を抜けて、赤々と色付く戦場を見た蒼井の表情は何を物語るのか。

その表情を踏まえれば、テロップで無機質に語られる蒼井のその後は、幸せな再会を予感させるものではなく、愛がもたらす修羅の道ではないかという気がして、うすら寒い気分にもなるのだ。

それにしても1年あまりの間にオスカー/パルムドール/銀獅子を手にしたビターズ・エンドの功績よ。
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