【歌謡曲が目立つ佳作】
大好きな侯孝賢(ホウ・シャオシェン)の特集上映をしていたので、目玉になっていた本作を初鑑賞。
本作は侯孝賢監督の2作目。
歌謡曲が結構な音量で流れまくるのには面食らいまし…
とにかくダサいテーマソングが最初から最後まで鳴り響くが、田舎のロケハンでカメラを向けた笛吹が盲目であることに気付く瞬間にハッとする。盲目でなくなった彼との侘しいデートに行く末の不穏さを匂わせる。女の…
>>続きを読む頭から当時の台湾の歌謡曲なのか、どことなく聴き馴染みのある妙な曲がガンガン流れて、カメラを持った女性が港を歩く。撮影禁止と書かれた壁の前で、フードを被った男性が立小便をしていると、画面の左奥からその…
>>続きを読む盲目だったチンタイは自分の気持ちをまっすぐに見つめており、一方でカメラを構えていたシャオは、はっきりとした答えを出せずに揺れ動いている。
家族との何気ない会話の中に浮かび上がるのは、家父長制的な価…
あの時代特有の画面と音の質感が純度100%のノスタルジーを振りまき、本編にしつこく流れる歌謡曲はドラマに負けることのない輝きを放っている。冒頭の撮影隊のさり気ないスポンサーへの配慮を描いていたり、撮…
>>続きを読むこれは…
ストーリーは勝手な女の三角関係だし、音楽は甘ったるいし、撮影のスタイルもホウ・シャオシェン監督なのに全く洗練されていない。でも、どこか愛嬌があって、可愛い映画なんだよなあ。
この愛嬌の部分…
軽快な歌謡曲に載せて綴られる侯孝賢監督の瑞々しいラブストーリー。
カメラマンのヒロインと目の見えない青年の微笑ましいやり取りや躍動感あふれる子供たちを通じ、40年前の台湾社会がありのままに伝わってく…
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