フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)の作品情報・感想・評価

「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」に投稿された感想・評価

純粋な心を持っているのに怪物であるが故、忌み嫌われるフランケンシュタイン。歯茎が歯周病なのだろうか、やけに赤い。徹底的に人間サイドに嬲られるため、フランケンに感情が入っていく。が!いざ対決となるとバラゴンがあまりにも可愛いすぎるので、気づくとバラゴンを応援する私。なんつっても立ち上がりざまの火炎放射がクール!身軽に飛び跳ねる姿も可愛い!(いやいや、だが怪獣というのは本来恐ろしいものであって、バラゴンはなんと人を喰っているのだ!)一方、文字通り死体蹴りを果たしたフランケンは何の前触れもなく突然現れた大ダコにさらわれエンド。そりゃねえよ!色んな意味でバラゴンが可哀想だよ!まあ、何だかんだで味わい深い作品ではあるね。
怪獣映画としては初の日米合作。
日独伊三国同盟によって日本に持ち込まれたフランケンシュタインの怪物の心臓が広島の病院で研究されていたところに原爆が投下され、これにより、さらなる怪物が生まれれしまったという二次創作的な発想で描かれている。このような自由な切り口で語ることができるのは、自分達の映画技術に自信がある証拠だ。
見所としては、映画の本題とは関係ないはずの原爆投下のシーンが超リアル。きっと本当にあんな熱風が街を焼き尽くし、禍々しいキノコ雲が上がったのだろう。やはり本多&円谷コンビが反戦反核の作家であることがわかる。
1931年版の『フランケンシュタイン』の悲劇性や哀感を踏襲し、優しくしてくれた女性に別れを告げに来る一連のシーンなどの演出にそれがよく表れていて、怪物をめぐる人間模様にも焦点をあて、実に丁寧に描いている。彼は怪物なのか、それとも人間なのか、怪物だとしたら権利はないのか、という問い掛けをするドラマ部分は、ウルトラQに出てくる「変身」に近い。
怪物が光を怖がる理由も泣かせるし、心ない人間たちからライトで照らしつけられたことで不安をつのらせて凶暴化してゆく悲劇性を、彼に一言もセリフを発させずに、すべてを言葉に頼らない映像上の表現で見せてしまうのは、『猿の惑星創世記』のシーザーに通ずるような巧みな心情演出である。
今回の敵怪獣のバラゴンはかわいい。あまり有名な怪獣ではないが、この映画のあとでボディを剥ぎ取られ、ウルトラマンのパゴスやネロンガのベースとして有効活用されている。
しかし、ラストで唐突に大ダコが出てくるとは!このシーンは諸説あり、公開時には違う結末だったのだが、アメリカ側のスポンサーが東宝の大ダコ演出をいたく気に入っていて、どうしても登場させてほしかったのだとか。確かに生物をそのまま使ってしまうのは、ミニチュアの技術が進んだ日本特撮ならではであり、ハリウッドからみれば目から鱗の発想だ。タコなのに目から鱗とはこれ如何に。そんな特異な演出ひとつとっても素晴らしい。60年代の東宝特撮の輝ける作品ひとつである。
swansong

swansongの感想・評価

4.1
目潰し弾を投げる高島忠夫のあまりにもあんまりな投球フォーム!

"草薙くん"とバラゴンの死闘を指をくわえて見物し、 モンスターたちが水中に没したとたん安全確認もせずに即時撤収する自衛隊!

麗しき昭和の"スクリームクイーン" = 水野久美とはどう見ても不釣り合いなニック・アダムスの男ぶり
( 失礼 )!

そして怪獣映画史上、 もっともサプライズィ~ン! な "アイツ"の降臨。 (笑)

ツッコミどころ満載なれど、 私はこの「ザ・東宝怪獣映画」が好きです♪

("⌒∇⌒") ツチヤヨシオサン、カッコイイ!

2018ー21
苔

苔の感想・評価

4.8
幼い頃に怪獣図鑑で写真を見ていただけなのに、その醜く気味の悪い見た目に軽くトラウマになっていた、和製フランケンシュタイン。リベンジも兼ねての鑑賞だったが…実に大人向けな内容であった。
崩壊寸前のナチス・ドイツ、鼓動するフランケンシュタインの心臓、米軍機に爆撃される日本海軍の潜水艦、廣島陸軍衛戍病院、原爆の炸裂と赤い雲など…少し過激すぎないか?と思えてくるほどの内容。
フランケンシュタインは着ぐるみでない分、動きがすばしっこい。また、ビルを見下ろすような多くの「怪獣」サイズと比べ、小さめの「巨人」サイズのため、妙なリアリティがある。団地の窓から覗くシーンは、今見ても夢に出てきそうなほど気味が悪い。
しかし、八つ裂きにしたウサギの死体をそのまま写し出す特撮が他にあるか笑
Yasu

Yasuの感想・評価

3.5
原爆の描写がすごい。

ラストの悲壮感がなんとも言いがたいものがある。
小さいころはフランケンシュタインを理解しない社会に憤っていた
COS藻

COS藻の感想・評価

3.4
フランケンシュタインちょっと気持ち悪い
バラゴンの角が光ってるのが印象的だった
面白かったし特撮がすごかった。

海外版を先に見てオチがポカーンとなったけど。。。
この時代としては、高い特撮技術を誇っていると思う。
多くの特撮ファンに根強く支持されているのも納得のレベルだ。

当時はもとより現在から見ても、素早い横跳びやダッシュ、ハイジャンプといった、怪獣映画らしからぬスピーディな殺陣は異色だ。
が、これが何とも見応えあり!☆

例によって、琵琶湖の船上とかアルプス山中に至るまでゴーゴーに興じる若者共。
「化けモン出て来いや族」…いや、「生贄族」とでも呼ぶべきか。
←ひょっとして、もうオフィシャルな呼称が流通しているのか?だったら教えてくれ(笑)

デカくなったフランケンシュタインが、山中でイノシシを捕らえるためにソッコー落とし穴をこさえるんだけど、その中に自衛隊の戦車が「うわー!」って落ちちゃうの。
で、難を逃れたそのイノシシが何気にデカイ。☆
『人喰猪、公民館襲撃す!』(2009)の化け猪くらいはあったのではないか?
「―――イノシシやぁっ!」と、自衛隊もビックリこいて逃げ出す始末。

←…いやまぁ、ミニチュアの操演なんだけどね。
でもね、バカにできないよ?バラゴンに襲われる馬とかも結構イイ動きしてたし。細かいこだわりを感じた。♪
だりあ

だりあの感想・評価

3.5
ゴジラDVDコレクターズBOXで鑑賞。
東宝初の日米合作だそうだが、まず序盤
ストレートに広島の原爆投下を描く
大胆さに驚かされた。

その割に戦争批判を訴えている感は
薄く、フランケンシュタインの悲哀と
怪獣としては小振りながら迫力ある特撮
シーンが見どころの作品と言える。
先月観たキングコングにどことなく通ずる
怪獣と人間が心を通わせる話は
幻想的なカタルシスを与えてくれるのだと
再認識した。

これがウルトラQ放送の前年なのだから、
当時の日本の特撮技術は世界的にも
高レベルだったのだろうと思い知る。