彼岸花というタイトルに、映画を撮影することの詩学が詰まっているように思う。佐分利信の威厳と堅苦しさ。それを女性たちの愛嬌がひっくり返していく。家族にとっての歴史が、おそらく時間の流れや画面のシークエ…
>>続きを読む和の建物でのローアングルがクールなのはさすがにもう分かったけど、冒頭の結婚式のシーンで、洋の空間でのローアングルもすごく良いということがわかって、まずそれに惹きつけられた。
やかん、着物の裏地に帯…
【敗戦で行き場のなくなった男たち】。
小津映画はのほほんとしたホームドラマだと思われているが、実際に描かれているのは結婚問題によってあらわになる世代間の対立である。さらに言うと戦前と戦後の価値観の対…
2024/12/18鑑賞。
小津作品の中で今のところ一番好きかも。
笑いどころも展開も分かりやすくて良い。
小津作品では原節子、杉村春子がめっちゃ好きなんだけど、
これに関しては京都弁のおかん…
脱ぎ捨てた男の服を連れ合いの女が片付け、畳み、着替えを用意するという動作が何度も反復される。着替えも一人でしようとしない男は、娘の結婚を認める終盤になって、ようやく一人で服を着替えるに至る。偉そうで…
>>続きを読む家族でも娘が父親に敬語で話しているのは時代を感じました。
佐分利信、田中絹代49才位の時ですが今の同年齢の人と比べて円熟味が有りますね。田中絹代の母親振り良かったです。
浪花千栄子、山本富士子の親子…
アグファを採用して初カラー作品とし、里見弴、野田高梧と凝りに凝った家庭劇の極地に達した感の小津安二郎監督の傑作。父佐分利信、母田中絹代、長女有馬稲子、次女桑野みゆきの円満家庭に、突如、有馬の同僚佐田…
>>続きを読む再上映で鑑賞したが、とても素晴らしい映画だった。劇場では所々、笑いも起きていたが、コメディ映画でもない、60年以上前の作品で、観客にウケているのは、本当に凄いことだと思う。
映画序盤は晩春同様、家…
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