初、小津安二郎作品
“構図の鬼”と聞いていたので、映画には美術を一番に求めている自分としてはかなり期待しての鑑賞だった
実際、隅々まで整えられた画面は圧巻で、計算し尽くされた構図、差しの赤、そして…
あの独特の映像美と、娘をお嫁に出す父親と家族という、複雑な心の動きを丁寧に描く演出が大変素晴らしいです。ローアングルで捉えられた左右対称の構図や、飲み屋街の看板のフォントに至るまで、細部に宿る美意識…
>>続きを読む東京の空が広い。
佐分利信の態度は、当時でも「ないわー」レベルだったのでは。そこに風穴を開けるのは、西から来た山本富士子と浪花千栄子。外堀を埋めていく田中絹代つよい。へなちょこな高橋貞二もイイ。
箱…
このレビューはネタバレを含みます
他人の結婚には寛大なことを言うくせに、自分の娘のことになるとそれと真逆の態度をとる頑固おやじ。2枚目で真面目そうな佐田啓二が娘婿なら、大喜びするのが普通だけど。
今の若者がこの映画を観たら、おやじ…
佐分利信が娘の結婚に対して意固地になっている様子と、それを上手く御して結婚を押し進めていく妻の田中絹代の如才なさがよかった。
機嫌の悪い佐分利信がなんか好き。
お婿さんが佐田啓二じゃ父に勝ち目は無い…
娘の幸せを願い嫁ぎ先を世話しようとする親と、恋愛相手との結婚を望む娘との相克を描いたコメディ。高度成長期の初老の夫婦にとって、最大のテーマは「子供の結婚」だったのだ。老後の不安がそこには微塵もない。…
>>続きを読む松竹株式会社