<「理解」の快楽と加害性>
「誰かを理解できた、理解し合えた」という瞬間、人は強烈な快感を覚える。共感や理解ってものは、人間関係の潤滑油・あるいは理想形態の一つで、それは時に生きる希望にすらなる。…
最後に夏生が伝言を頼めますか、と聞き「普通のこと」として言った「いなくならないから」って言葉にアイロニーを感じた。
「普通」に生きることが正しいことだと信じている寺井は、一時的かもしてないけれど妻と…
「地球に留学しているみたいな感覚」
彼らは日本社会という共同体に生きながらも、その「正しさ」に自然に溶け込むことができず、常に異邦人のような孤独をまとっている。
この感覚はまさに「地球に留学して…
失礼ですけど、原作の方があっっっっとうてきに良いです。
物語だけ借りて雑に形にした感。
冒頭に全体像をみせて終始俯瞰させる構成。水フェチを主軸に置く。この改変は原作の意図を無視していて、結果、「…
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