このレビューはネタバレを含みます
増村保造監督作品。
老人の妾だった過去ゆえに村八分にされているお兼(若尾文子)と、村一番の“模範”青年・清作(田村高廣)が出会い、結婚する。しかし、ほどなくして、清作に日露戦争の召集令状が届く….…
今年のBerlinaleで特別上映されていたが、日程が合わなくて観れなかった1本
サスペンス具合と湿っぽさが逸品だった
愛と孤独を知るための代償は清作にとってあまりにも大きかったな。にしてもカネの…
1924年村田実サイレント映画の名作を、増村保造監督がリメイクした日露戦争に出征し、旅順攻撃で名誉の負傷で帰還した夫上梶清作田村高廣が、戦場復帰しようとする直前に、夫の両眼👀を潰した妻お兼若尾文子の…
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清作が再び出征すると決まり、お兼が思い詰めて、彼に何らかの事を起こすだろうと予期させる凄みのある顔つきが、じわじわと迫ってくる。
そして古い釘を掴んだまま、その場を離れ着物も乱れながら、なりふり構わ…
あばずれだとか女狐だとか
悪口と嫉妬が渦巻く村で
味方が母しかいなくても
生きていかなきゃならない現実
うるさい鐘を朝から鳴らす
真面目な男を好きになり
彼だけが私を見ていれば
強くなることが…
戦争と村社会に備わる愚かさと恐ろしさに対して唯1人で立ち向かう若尾文子が実に神々しい。本来そういう目的ではなかったにしろ清作に孤独である人間の気持ちを心底理解させた流れにも痺れた。独りで突き進む勇気…
>>続きを読む何でこの2人は強く惹かれたのか、孤独が理由だけにしてはあんま理解できず、ただただ2人の情事を見させられる。淫売は一生淫売のレッテルが貼られてしまうし、何より自分がその負い目を感じながら生き続けないと…
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流石に時代が時代なので古さを感じる。
演技もきっと現代の方が自然なのかもしれない。
それを消しとばす若尾文子の存在感。
今の女優からは感じないものを感じる。
五寸釘を拾ってから目潰すまでの緊張感と…