ここではないどこかに焦がれて破滅する者の”ボヴァリスム”を、オリヴェイラはその映像でより鮮烈に引き出し耀かせた。
言葉、まなざし、微笑み、すべては欲望の引き金。私たちはだれしもエマという危険な熱源を…
初オリヴェイラ監督作品。「ボヴァリー夫人」を1950〜60年代のポルトガルに置き換えた作品?と想像していたが、飽くまでもモチーフにした作品だった。歳の離れた医者に嫁いだエマが暇を持て余した挙げ句、男…
>>続きを読む『裁かるゝジャンヌ』のファルコネッティみたいな、ときに惚けたようなその女の視線、その表情の向き。
しかし単なる?無垢な聖女とその女とが異なるのは、その女は恐らく自分が見られていることを知っていると…
追加場面で最も長い場面は、レオノール・シルヴェイラとルイス・リマ・バレトとの会話場面。シルヴェイラのオレンジの服と共鳴する暖炉の炎の色。また火を熾す際の暖炉のアップは、ジョアン・ペリの同性愛雌雄同体…
>>続きを読む抜群のパワーワード✨
ダウン寸前になる程、セリフのパワーが凄い!
愛とは?男とは?女とは?……。
昔の作品ながら、今、映画館で上映される意義がある事に納得せざるを得ない。
ただ、映画として物語とし…
美しいものを愛でる行為や可愛いものを可愛がる行為というのは究極のところ当人(同士でもありえるが)のエゴでしかなく自分本位な振る舞いで、きっと自己満足の域を出ることは少ない
女性であること、そして…
映像美全振りな映画で、冗長なナレーションなど正直ストーリーはそれほど。
が!それを補って余りあるカットの美しさ。猫を撫でたりオレンジ農園を歩いたりするだけでも、ため息が出るような圧倒的美。素晴らしか…
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