人/物が、動き出し、動き続け、停止していく(ようにみえる)流れ。モノクロームの審美にカラフルの軽薄を思うことは容易いが、様々な色/可視光に包囲される人間の縁起を考えることも容易い。
すでに何かが始…
ニノ役の少年素晴らし。画はバッチバチに決まりまくっているが、デビュー作だからなのかところどころ溝口健二だったりブレッソンだったりドライヤーだったりと固有名詞が率直によぎる。だんだんサイレント映画を見…
>>続きを読むモノクロの「クロ」・漆黒の闇が深すぎて、脳裏に残るため昼間のシーンの白さも曖昧に見える。最後のシーンに唯一目が覚めるような感覚になる。原因不明な怖ろしいイメージの数々がスクリーンから去っていった後の…
>>続きを読むペドロ・コスタ監督の長編デビュー作。
ポルトガルの巨匠ペドロ・コスタによる長編デビュー作『血(O Sangue)』。監督の深い映画体験とポルトガルという国の歴史的記憶が交錯するノワール(血)。また…
ペドロ・コスタの映画を初めて映画館でみて衝撃をうけた。白黒なのにハッキリとわかる光と影。一つ一つのショットがキマりすぎてて目が離せない。ロベール・ブレッソンのラルジャンに近い、終始纏う緊張感。過去み…
>>続きを読むこの陰影の濃さが目に沁みる。真っ白な光と、漆黒の闇。シンプル且つ完璧な画作りである。
ヒロインが出ているシーンは全て素晴らしいのだが、やはり特筆すべきはキスシーンからお祭りのシーンへ移行するショット…
──何が人と人とを強く結びつけるのか?
──“血”を超えた繋がりとは?
1989年、ポルトガル、監督・脚本:ペドロ・コスタ、対人関係、自殺幇助、血縁、秘密の共有、共犯関係、真相、性、恋、愛、年齢…
終始暗く、冷たい雰囲気の欧州映画なのだけど、自分がとても好きな欧州映画の雰囲気だった。影の使い方が絶妙で、ハーフ・シャドウで人の表情を映してる場面が美しかった。
他の方も書かれてるけど、溝口やカラ…