黒の試走車(テストカー)の作品情報・感想・評価

黒の試走車(テストカー)1962年製作の映画)

製作国:

上映時間:95分

ジャンル:

3.8

「黒の試走車(テストカー)」に投稿された感想・評価

新車の販売競争を巡り繰り広げる二つのライバル自動車会社間のスパイ合戦を描く。梶山季之原作だが大分原作を変更してあるようだ。

産業スパイというものはどれほど現実性があるのだろうか。例えばトヨタとホンダの間でこうしたことがあるのだろうか。本作のように普通の会社員が産業スパイをするようなことがあるのだろうか。恋人を裏切り仲間を裏切って会社間の競争に勝とうとするようなことが現実にあるのだろうか。
私はかつて産業スパイをしていたことがある、または今現在そうであるという方がいらしたらぜひその内情を教えてもらいたいものです。
※ネタバレとしてコメントしていただけたら幸いです。

スパイ映画といえばM:Iシリーズや007シリーズなど大仰な作品に慣れてしまった私には、この日本企業内で展開されるスパイ物は非常に身近に新鮮に感じ興味深いものでした。

場面としてそこら辺に普通にある会社内の暗い会議室等の狭小な場面が多いのですが、陰影を付けたカメラが素晴らしく題名と同じく黒色が印象的でした。
深緑

深緑の感想・評価

3.5
新車販売におけるライバルメーカーとの熾烈な足の引っ張り合い。

普遍的メッセージを含んだ作品ながら、正しく気が滅入る。

もう企業無理。

叶順子の演技はあれでいいのか?
田宮二郎作品、初視聴
顔よし体よし声よしの三拍子の銀幕スター、かっこよかったです…
ストーリーは企業サスペンスものの走り、といったところで、配役で若干ネタバレしているようなものですが、テンポも良く楽しめました。
他人の女を売ってまでも会社に尽くす様は、当時としては悪役を買ってまで戦う企業戦士である自分に酔っているようで、当時の時代背景も窺えます
クールなのに愛情深い叶順子、あんな女になりたい…。男との口喧嘩でも、よく描かれがちな女のネチっぽくて鬱陶しいセリフがひとつもなく、的を得ていてシニカルで知的。肝も座っていて、明らかにバーの女中なんてタマではない!田宮二郎よりもスマートに上場企業の幹部をバリバリこなせるのでは?
田宮二郎は中盤がクソ野郎だけど終始顔面がかっこいいので。全然許す。船越英二は本当にああいう役が似合っちゃって可哀想、元気だしてほしい。
upq

upqの感想・評価

4.0
スパイものだしスマートなの想像してたら違った
「日本を満州だと思ってやがる」ってぼやいてるのが良かった
面白かった!

最初は少し荒唐無稽かなと感じるところもなくはなかったけど、新車の価格が新聞に出てタイガーの方が安かったのを見た時には素直に安心した自分がいた笑

口紅でX=8と書くところ最高
飛び降りるところもゾクっとした
工場で車を造ってるショットも決まってる

田宮二郎めちゃくちゃやなと思ってたら、もっとめちゃくちゃなやつしか出てこなくてそこも面白かった笑

馬渡が軍人(元関東軍)という設定だからか、普段は全く小物感がないけど、ベッドシーンのとこだけ異様に卑しいというのも印象的

脇役もいちいち印象的

最後企画一課の部屋で小野田だけ黒いスーツで他の社員は作業着?なのもうまい
20200906新文芸坐サスペンス大会
もう何回目の観賞かわからんが、大映のこの種の映画で、船越英二がでてきたら、まず、こういう役だよなあと、見るたびに微笑ましく思う。
mmts

mmtsの感想・評価

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新文芸坐

若尾文子映画祭以外で初めて観た増村保造監督作品二本立て。90分と長すぎない尺に納めるところも名監督の条件のひとつだと思う。
ラスト一気に鳥肌立った😱😱😱😱
寝ても覚めてものラストシーン、こっから来てんのか😳😳😳😳😳

濱口龍介のベストテンに『夫が見た』と『三重スパイ』が入ってることにようやく納得できた


産業スパイからの第二次世界大戦にまでテーマを広げちゃうダイナミックさにはもはや敬服するしかない。

世界の終わりとハードボイルドワンダーランドの設定もこっから来てる説濃厚になった

『その場所に女ありて』といい、産業スパイ映画流行ってたんやなぁ
黒シリーズ、全く未見だったところ、増村監督の二作品が新文芸坐でちょうどよく二本立て

高松が田宮とダブル主演、以上に主張している
スパイ合戦や、大筋については、面白いが、リアリティ、必然性薄く、そこまで評価できない
ラストの結論的にも増村らしからず、説教ぽくて良くない

新車発売で話がひと段落のち、叶がベッドシーツに口紅でx=7(だったっけ)と書く、めちゃカッコ良いシークエンス!には流石に感動させられつつ、真のスパイ、船越へと話がもうひとツイストするので、盛り返すが

チームメンバーの仲村、竹村、森矢の顔ぶれが良い、特にメガネでレフンぽいクールさ保つ仲村がすこ

しかし併映の『黒の超特急』ともども、ナヨナヨと情けない船越ならではの役柄笑
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