893(やくざ)愚連隊の作品情報・感想・評価

『893(やくざ)愚連隊』に投稿された感想・評価

koss
3.7

若き中島貞夫の東映ヤクザ映画、任侠映画へのアンチテーゼ。自ら愚連隊と名乗り、ヤクザを博打ウチと嘲笑する。シノギは白タクの客引きから人妻の売り飛ばし、倒産詐欺、薬品強盗と明日なき行動。だが背景には戦争…

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音楽がよい。
冒頭から躍動するカメラも良い。
脚本がシンプルで面白いのも良い。

途中、2人で京都の街を右から左へ闊歩していくショットが、私の大好きな大好きな『アデュー・フィリピーヌ』そっくりで、街…

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☆まるでヌーベルバーグ初期の諸作で舞台となるパリや、カサベテスの描く街のようなコンテポラリー京都!
☆横長の画面でゲリラ撮影で河原町を流す三人を捉える描写が最高ですね!
☆荒木一郎、初めてちゃんと観…

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夜の鴨川をセーヌ川(ブレッソン『白夜』)のように繊細に撮り、京都駅をルーブル美術館(ゴダール 『はなればなれに』)のようにパワフルに撮り…。と言うと、それらの偉大な作品の陳腐なコピーのように聞こえて…

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朝田
-

クズでセコいチンピラたちの生き様を軽快かつドライに切り取った傑作。チンピラたちが昔気質の男である天地茂に影響を受けて権力に立ち向かっていく反骨精神に満ちた展開は、後の中島貞夫作品にも通ずるものがある…

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蓮實が『旅と日々』を、ほとんど姿が見えない電車が走ってるムルナウの系譜の映画だと褒めていたが、本作でも「おひかえなすって」をやるときなどに電車の音だけが聞こえてくる。さらに人妻を輪姦するのを見かねる…

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現金

藏原の『狂熱の季節』と比べるとヌーヴェルヴァーグ味は薄い。兄貴を殺されたから復讐するのではなく、兄貴の女にインポ呼ばわりされてヤクザにカチコミいれるのは気持ちが良い活劇。ベッケル。
日本映画の傑作。凡庸な比喩とは関係なしに本物のヌーヴェルヴァーグであり、同時代を超えている。

京都タワーが冒頭から何度か出てくる。この時代にあってはまだそんなに馴染んではいないであろう。64年建造らしいのでまだピカピカである。京都弁というか関西弁がかなり聞き取りにくい部分あり。

愚連隊とム…

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煙
4.1

ヴィブラホン、ホーン2本のセクステット。鉄道の走行音でかき消される口上。演歌。音で場面転換。京都駅前でロング気味のドリー。ひろしと由美のスタイリッシュ濡れ場。仰角ショット多用。線路上に憤死する天知茂…

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