ぼくの大切なともだちの作品情報・感想・評価

「ぼくの大切なともだち」に投稿された感想・評価

本当の友達の定義とは。


ルコントは恋愛映画の印象がとても強いが、友情を描いた作品も良作が多い。
そして本作は大好きな作品になった。

モノにしか興味のない男。
名前はフランソワ。
歳は50ぐらい。
職業は美術商。
仕事はやり手。
妻と娘がいる。
だが友だちがいない。
今、初めて気付いた。

端から見れば、身なりもよく社交性もあるように見える。
だが、初対面の人に声をかけて怒らせるほどであまりにも不器用。
実際に人との関わり方みてたら、プライド高いし、何でも金でつろうとするし、自覚がなくてどうしようもないおじさん。
タイトルやジャケットからはどうもかわいらしい話のように思うが、おじさんが友だち作りに奔放する姿には少し気の毒なようにも思える。

全体的に温かい世界観でありながら、友だちというものの存在について今一度見直したくなる。
ブラックユーモア的な要素も強いので、主人公に鋭く突き刺さるナイフのような一撃は面白い。
「お前の葬式には誰も来ない。」
「誰もお前を友だちだなんて思ってない。」
こんなの実際言われたらショックすぎて死にそうだけど。笑


一体友だちとはどう作っていたのだろう。
友だちが多いって人も少ないって人も、ちゃんと相手にとって大事な存在でいられているか。
友だちの多さは関係なく、いつも会ってる訳じゃなくても、会えば一緒に楽しめるような相手がいいよね。
「愛は金で買えるが、友情は金では買えない。」

多くの人とすれ違い、結局お互いを知らないまま死んでいくというのが人生の常。
知り合えない人間のほうが、知り合える人間よりも明らかに多いだろう。
理想的な友だちがいればそれは最高だが、理想的な友だちになれる人と出会っているのに見過ごしてはいないか?
身近な限られた人を大切にしているのか?
人という存在に対して、無関心になっていないだろうか。

仕事仲間たちが彼に急に辛辣になったのは、ここまで言わないと彼は変われないと思ったから。
自分は意識的に変われるが、他人を変えることはかなり難しい。
ここまではっきりと自覚させないとね。
ほんとうに仲良くなりたいと思っていなければできない行動だよね。
主人公がどうしてこんな人間として構築されたのかは語られない。
彼にとって何かトラウマがあったのかもしれない。
だからこそ彼が自分と向き合い、成長を見せる姿は素晴らしい。
賭けのためのようだが、本当は心の底から人生を分かち合える誰かを望んでいたのかもしれない。


実際、友だちの定義っていうのは人によりそれぞれ。
だからこそ友情の形はバラバラで、一方的な友だちだって思ってる人だっているだろう。
本作に関してなら、損得勘定なしで相手のことを考えられるか。
自分本意ではなく、他人のことを思っていられるだろうか。
“人はみんな孤独”というのが語られていて、それはそれで真理なんだろう。
じゃあなんで友だちを作るんだ?ってとこなんだけど、人と喜びや幸せを分かち合うことがどれほど大切なのかを知れば、きっとそんな考え方をしなくたっていいだろう。

亡き友のために作られた壺を大金払って買ってしまったのは、主人公が友情を望んでいるという深層心理と、いつも金で友情を買っていた(偽りの友情)というダブルミーニングがある。
最後の展開で、壺の行く末を見守っていれば主人公の成長が見てとれる。
あれは友情を金で買ったわけではないんだよね。
つまりは、カタチのないものに彼が初めて金を使ったんだ。驚き!


どんなときでも側にいてくれる。
恋人だって大事だが、友だちだって大事だ。
ダニエル・オートゥイユはさすがの安定感。
この人の映画はハズレなしで好きすぎる。
ダニー・ブーン演じるタクシー運転手もいかにもいいやつだし、いろんな人とすぐ仲良くなれるのは見た目ですぐわかる。
この人の笑顔がほんとにいいよね。
このキャラクターを深く知ると、余計この配役が抜群に適していることがわかる。

「偶然このレストランに来たんだ。」
じゃあなんでプレゼントを持っているんだろうね。
最後まで微笑ましい映画。
『感じよさ・笑顔・誠実さ』
友だちを作る魔法の習慣。
友達って何だろう、なんてテーマを本気で掘り下げるとは思わなんだ。

大人になるにつれて、友達は少なくなってしまうものだと痛感しますよ。
でもね、友達とか親友をどういうものか全く知らないおじさんに感情移入できるもんかい。
何だか可哀想になってしまって、応援したくもなるけど、変にプライドとかあるから何やねんこいつってなる。

総括してこんなコメディですよって割り切れば全然面白いとは思うんだけど、如何せんツッコミたくなる衝動に負けてしまいました。
KSat

KSatの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ルコントの映画は不細工な中年と癖のある美女の奇妙な恋愛を描いたものと、男同士の友情を描いたものとに大別できるが、これは後者の極北だろう。

ダニエル・オートゥイユ演じる美術商フランソワがその傲慢な性格ゆえに友達が一人もいないことに気付き、友達作りに奔走するという、珍妙なコメディ。

オープニングの、主人公の行く末を暗示させるような実に陰鬱な葬儀の場面からして嫌味だが、直後に仕事仲間たちから「この場にいる誰もお前を友達だとは思っていない」と告げられる場面はなかなかにシニカル。まるで漫画のようだ。

その後、流れでダニー・ブーン演じるタクシー運転手ブリュノと親しくなるが、彼らの対比が面白い。

フランソワはごく最低限なもの以外コミュニケーションをとりたがらないためになかなか打ち解けず、また常に傲慢なため、嫌われてしまう。対するブリュノはいつも愛想がよく、見ず知らずの人ともすぐに打ち解ける一方、様々なトラウマにより、実は「真の友情」に対して懐疑的で、かつ極度のあがり症でもある。

両者の個性を上手く表現しているが、フランソワがブリュノに壺を盗ませる場面は、さすがに漫画っぽすぎやしないか?(面白いけど)

必死に守りたい友情と虚栄心を象徴するような壺の使い方も面白いし、後半はまるで「スラムドッグ$ミリオネア」だし、よく見たらジュリー・デルピーのお母さんや「ニキータ」に出てきた日本人見たいな顔した大使のおっさんが出てたりと、なかなか面白い。

ただし、日本人である我々に唯一理解できないのは「なぜ友達が一人もいない主人公がバツイチで愛人もいるの?」ということ。共同経営者の女もあくまでレズで、主人公とは何も起きないし...。恋愛と友情は違う、っていうフランス人的な人生観なんだろうけども。
shiori

shioriの感想・評価

3.2
先がみえる内容だしタイトルもなんだかこっちが恥ずかしくなる。クイズ番組の流れとか…もういいよーって。でもなんでか心が温かくなっちゃうんだなー。観終わったあとの爽快感がたまんない
友達を作りなれていないおじさんと、愛想はいいが本当の友達がいない青年が、互いに友情を育むの映画

友情は思いやる心のと互いへの理解がないとね
雀

雀の感想・評価

-
2016:09:22
★★★☆☆ ラストシーンが素敵でした。この風景でこのラストだからこその美しさ。
Uknow

Uknowの感想・評価

3.5
君にとって僕は
たくさんいる狐の1匹
でも互いに馴染めば
大切な存在になる
君は僕のたった1人の人
僕は君のたった一匹の狐

_
惜しいな彼こそ
“知りすぎていた男”なのに

誰とでもは
誰ともと同じ
人は孤独なんですよ

・こんなに友達いないのに奥さんとどう付き合いしてたの〜😱
・縦ロール型
・アン!ドゥ!(ガチャ
・ギャラリーのオーナーのクール系美女の眉毛がきになる
 正面から見るそんなに太くないけど、煽り気味に見ると指くらいの太さがある…
 自分眉毛が枯野のようにスカスカなのでちょっと密度が羨ましい

 たった一匹の狐になれたらいいなと思いつつ、たくさんいる狐の一匹でいたいとも思う。複雑な夏の夜の心なり。

 毎日会ってべったりもいいけど、合えば話しが弾むような関係も良き。

 仲間たちに途中もうちょっと不器用なおじさんに優しくしてあげてよ〜と思ったけど、優しさゆえの厳しさもあるからね。人間関係難しい
とも

ともの感想・評価

-

どんな風に子どもの頃から過ごしてたら、こういうふうになるんだろ。
って考え始めるとキリがない笑

わかりやすいけど、このくらいの年齢の人たちで繰り広げられるからこそ、見れたのかもしれない。
うま

うまの感想・評価

3.0
骨董屋の主人公。自分に友だちがいないことに気づき、親友を作ることを賭けて友だちを探す話。
鑑賞後いい映画だなという気持ちになったけど意外性がなく、テーマが友だちという普遍的なものだからか展開や仲直りするためのセリフなどもありきたりに感じる。主人公が心を改める持っていき方や仲直りの舞台などの演出がよかった。
Ridenori

Ridenoriの感想・評価

4.6
不器用な者同士の不器用な友情のお話。

友達を作るのは難しい。
だけど失うのは一瞬。

俺もかつて親友に言われたことのある一言。
そのことがとってもよくわかる。
熱い友情!ではないけど温かい友情。

「愛はない
あるのは愛の証拠だけ」

「証拠などない
愛があるだけ」
>|