虚無の世界を這いずり廻る、地獄映画だった。
パチンコと消費者金融の看板が繰り返し映されるだけで、強烈な終末感が漂う。ここは意味のない人生を過ごさざるを得ない地獄であることを訴えてくる。
国道20号は…
平成19年、甲府。その中央を東西に抜ける国道20号線沿いには、資本主義の空虚さが流入してきていた。
どこかで見たことのある風景、空気感。
その頃全国の地方都市で、似たような景色が広がっていたのだろう…
地方都市で生きる若者達の閉塞感が凄まじい日常を描く作品。
どこまで行っても消費者金融、パチンコ、カラオケ、ドンキ•••といった店が並ぶ国道20号の風景は、若者達の生活を支配していて、彼らにはあの場…
ここまでザ・平成な時代を切り取った映画は観たことがないかもしれない。側から見たらどこまでも自堕落に食い繋いでいるように見えるが、彼らは彼らで痛覚が麻痺った延長線でしかない生活の中で理屈のない安住をそ…
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