タッカーの作品情報・感想・評価・動画配信

「タッカー」に投稿された感想・評価

朝田

朝田の感想・評価

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ストラーロの生み出すオレンジ色の陽光、スウィング・ジャズに合わせた軽快な編集に「ああ、アメリカ映画見ているなあ」としみじみする。正し過ぎる事はいつでも権力と対立する。タッカー氏の姿がコッポラ自身の姿に重なり泣けてくる。ジェフブリッジスの深刻にならない演技が良い。
いきなり血まみれの女性の顔が映り、なんだろうと思うとタッカーが車の安全性のプレゼン中に見せている交通事故のスライド写真だ。ある意味この映画唯一の残酷シーンと言ってもいい。交通事故の写真を重役たちの食べてる肉のアップに繋げる悪趣味さもありつつ、暗い部屋で下から白いライトがあてられたジェフブリッジスの顔も悪役さながら。
不気味さと言えば、狂人ハワードヒューズと会うシーンは極度に非現実的で悪夢のように見える。
求められらた握手に応じず、タッカーにピスタチオを食べさせ、話してることは終始意味不明。闇の中にバカでかい銀色の飛行機が浮かび上がる孤独な異常空間は必見。
この映画のジェフブリッジスは全編を通して笑顔を顔に貼り付けてみせるが、しかし余裕からではない。笑顔のまま焦り、笑顔のままブチ切れる。ままならないアメリカン・ドリーム。自動車工場の電気が消えてくみたいな、そんなあざとさが映画の魅力だ。

未来の車といえば今のテスラにイメージが重なるが、この映画にもさりげなくニコラ・テスラのポスターが貼ってあるという偶然がちょっと面白い。
TAKUMARO

TAKUMAROの感想・評価

3.9
「人に近づきすぎるな夢(dream)に感染するから」

立川シネマシティの極音にて。
今回の上映に合わせて製作された4K DCPを使用しているとの事でソフトも購入して積んだままであったため数十年ぶりに観る画と音に圧倒される。
車の安全性を優先するタッカーの先見性も内情のドタバタ感が立場を危うくしていくスピーディーな展開は秀逸。

(極上音響上映)
2020年劇場観賞記録-113
ENDO

ENDOの感想・評価

4.2
ジェフ・ブリッジスの笑顔は底が見えずタッカーという躁的なキャラクターを憑依させた時狂気が溢れ出す。冒頭ミルス・ブラザーズ『Tiger Rag』が流れる中装甲車を飛ばして近所のdinerに駆け込む凄まじい勢い!ハッタリで資金調達したことがきっかけで官僚主義によって会社を潰された男の最後の矜恃。自宅から工場にseamlessに場面移行する鮮やかさ(セットを隣り合わせているだけなのだが)ハワード・ヒューズに呼び出され巨大飛行艇(木製ガチョウと揶揄されたH-4 Hercules)の前で邂逅する陰影はコッポラとルーカスの気合を感じ胸が熱くなった!
ShinMakita

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2.8
1945年、デトロイト。自宅裏の納屋にある工場を運営するプレストン・タッカー。空軍機の風防生産が工場の主業務だが、タッカー本人はある野望を胸に秘めていた。それは自動車の開発。幼少期からクルマに魅せられていた彼は、オリジナルカーを生産することが夢だったのだ。流線型セダンで、リアエンジンシステム、シートベルトと安全ガラス標準装備の近未来の自動車だ。ある日、自らデザインしたクルマの画を手にスポンサー探しを始めるタッカーだが、当然無名な彼にカネを出す人間などはいない。そこで次に打った手は、いきなり雑誌に「新車発売!」の広告を載せることだった。これは爆発的反響を呼び、全国の販売店からタッカー車を売らせてくれとラブコールが殺到する。タッカーはそんな販売店から契約金を受け取り、これを元手に「タッカー自動車」なる株式会社を設立。設立の条件は、生産工場の確保・試作車の提示・自動車メーカー重役を役員に迎えることだった。友人エイブが交渉係として各所に奔走し、役員として自動車メジャーの副社長だったベニントンを確保。さらにシカゴにある軍払い下げの巨大工場とも契約できた。しかし肝心の試作車が…なかなか完成しない。株主らにお披露目の期日が近づくなか、工場の職人たちが徹夜で作業を続けるのだが…


「タッカー」4Kレストア版。

以下、「他人に近寄るな。ネタバレがうつる」

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昔テレビでブツ切れ視聴しただけで、今回が初鑑賞みたいなもんです。観たい映画がないもんで、たまたま観た作品。


だーけーど、これ、最高!^_^


一言で言えば、アメリカ版のリアル「下町ロケット」。阿部寛とジェフ・ブリッジスの違いは、そのキャラクター性。はっきり言ってジェフブリ=タッカーはヤベェ奴なんです。口が巧い人たらしで、言ってる内容は誇大妄想もいいところ。とても実現不可能な自動車を作ろうとするんだから、ある意味狂ってますよ。試作車も無いうちから宣伝しちゃう無謀さには唖然ですよね。

試作車お披露目はなんとか乗り切るものの、コスト面で大量生産は不可能・会社乗っ取り・自動車メジャーの妨害とトラブル連発。ついには詐欺容疑で告発という大ピンチ。日曜劇場枠でこの話やったら、視聴率30%は堅いでしょ。まさに、池井戸潤ブームの今の日本で公開すべき作品でしたよ。

役者陣も魅力的。脂ののったジェフ・ブリッジスも良いけど、妻役にボーン・シリーズのジョアン・アレン、工場のメカニック役はコッポラ映画の常連フレデリック・フォレストと日系アクター界のレジェンド的存在マコ岩松。タッカーJr.を演じるのは、「薔薇の名前」直後のクリスチャン・スレーターだし、ハワード・ヒューズを演じるのはクセ者キャラの個性派ディーン・ストックウェルですよ。そして最も素晴らしかったのはエイブ役、マーティン・ランドー。タッカーに振り回されながらも最後まで彼についていく老人なんだけど、彼が辞表を出すとこはグッときたなぁ。賞に縁のない人でしたが、「エド・ウッド」の前に唯一獲得したのが本作でのゴールデングローブ助演男優賞でした。


とにかく、リバイバル上映で高揚したのは久々の経験。30年前の映画だけど、今年の私的ベストテンに入りそうな感じ。TSUTAYA発掘良品に並んでいるので、ぜひ!
むせ返るようなアメリカ映画っぷりにクラクラしながら、立川シネマシティの極音上映という形式も相まって(舞台が1945年であり、全編ビバップ以前のスウィングジャズが流れてます)ほとんど失神寸前でしたが(笑)

成功者、というかカリスマはある種のサイコパスさ、人間の感情をうまく理解できない部分と理解できすぎる部分を同時に兼ね備えているということがわかります。

逆に人の気持ちを分かりすぎる人は絶対に成功しないんだよね、、しんどい、(笑)みたいな気持ちにもなりつつ、加えて気持ち悪いほど幸福そうな家族像の古さにもいささか呆れる気持ちになりつつ、それでもやっぱりマッチカットの巧さからなるスピーディー感(今で言うなら『ベイビー・ドライバー』のような)が織りなすThe アメリカ映画をしっかり堪能しました。
moku

mokuの感想・評価

4.5
4Kデジタルリマスター。
映画は公開時以来かな…。
ザ・アメリカ映画!な満足感☆
テンポの良さ、ジョー・ジャクソンの音楽、撮影ストラーロの色彩、カメラ移動、構図の取り方の決まり具合…堪能。。
主役のジェフ・ブリッジスもハマり役なんだけど、このマーティン・ランドーもホントに良いんだよなぁ。

<極上音響上映>
sennin

senninの感想・評価

4.0
シネマシティ極上音響にて。

後で調べてわかったのてすが、サントラ、ジョージャクソンだったんですね。ジャージで良いです。極上音響で観れて良かった。エンドロールの曲では、各楽器の音の輪郭が際立っていて鳥肌ものでした。
うどん

うどんの感想・評価

4.2
立川シネマシティにて。
安全性に重点を置いた自動車の開発に挑んだプレストン・タッカーの伝記映画。

シートベルトの発想すら一般的ではなかった1945年当時のアメリカ。
ベルト付きの車に対して「安全じゃないと思われる!」なんて今では考えられない意見だよなー。

「敗戦国から車を買い取る時代が来る!」とのタッカーの発言に「まっさか~!」そら当時の本国の人らの目線に立てば夢にも思わないよなぁ。

終戦した年のお話だけど、タッカーの仕事仲間に日本人の技術者がいたのが印象的。モデルになった人物がいるのかな?
NZRK

NZRKの感想・評価

4.2
20201010 立川シネマシティ シネマ・ツー (4Kデジタル・リマスター版 極上音響上映)
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