「輪舞」に典型的な、オフュルス作品で繰り返される輪環する物語構造は作品を重ねるごとに洗練の度を極めていて、まさに名人の語り口。
特に晩年の作品では美しく優雅な女性を賛美しつつ、同時にその移り気な気…
カメラがすごいと聞いてなるほど、縦に横に流れるように室内を撮る長めのどやショットの連発。冒頭鏡にパッとルイーズの顔が映るショットからすでによかった。舞踏会のこれまたカメラが楽しそうなダンスシーンと、…
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綺麗な宝石や高そうな毛皮の黒いコートなどが衣装の棚の中でキラキラと写って、どれにしようかななどと声だけ、聴こえて、高級そうな手袋をした手と探すしぐさだけが見えるのですが、顔は見えません。こんなにもっ…
>>続きを読む螺旋階段を登るのに合わせて上に移動するカメラ。舞踏会で踊る二人を追うカメラ。身体の向き。右に歩いていたかと思いきや反対側からのカメラに切り替わるので左に歩いていく。話している二人が同じ向き。ベッドに…
>>続きを読むマックス・オフュルス監督、シャルル・ボワイエ&ダニエル・ダリュー主演という古き良きフランス映画の手本のような座組に、イタリア人外交官役でヴィットリオ・デ・シーカがいい塩梅のスパイスを添える。
耳飾…
怒涛の長回しとアクション繋ぎ。何度手放しても帰ってくるイヤリング。運命をコメディ的に描く前半と、悲劇的に描く後半の落差がエグい。
・回転運動への執着。妻と外交官が連日ダンスを続けるシークエンスは最…
バーで隣の人(ジャン・ルノワールやハワード・ホークスが好きな方)がおすすめしてくれた映画。アマプラで見れるというので早速見てみた。
ストーリー面白!婦人が手離してしまうダイヤのイヤリングが、登場人…
1953年のマックス・オフュルス監督作品。ドイツに生まれたオフュルス監督はフランスに移り、ナチス占領下のフランスを逃れてハリウッドへ、その後フランスへ帰国し、1957年に54歳で心臓病により亡くなる…
>>続きを読むオフュルスにおける動きにみちた長いショットの流麗さがたえず動いている男女の位置関係をことさら艶やかに見る者に印象づける。だが、彼にはまた卓抜な演出能力も備わっていたことは明らかだろう。例えば、愛しあ…
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