輪舞の作品情報・感想・評価

「輪舞」に投稿された感想・評価

ごじ子

ごじ子の感想・評価

3.0
舞台はウィーンでも徹頭徹尾フランス映画。恋愛脳の美男美女が「あなたのことはよく知らないがあなたが好きだ、やりたい」→ベッドイン→他の相手へ…で連鎖する痴話オムニバス。やたらに装飾的な世界と洒脱な狂言回し。ああオフュルス監督だなあフランス映画だなあ。
人類みな穴兄妹・竿姉妹って内容の映画。
登場人物がしりとり形式に入れ替わっていき、それぞれ一発ヤルって下世話な話w トリを飾るのはなんとジェラール・フィリップだが、彼がヤル相手は冒頭に出てきたシモーヌ・シニョレ!円環構造になっている。

『輪舞』はオフュルスの中でも特に長回しが顕著。狂言回し的登場人物が、最初のシモーヌ・シニョレを紹介するまでの、夜霧の街並みを移動撮影する3分以上の長回しのシーン。突然、止まっていたメリーゴーラウンドが回転し、それに乗ってシモーヌが登場するシーンは鳥肌もの。

エロい映画だよな。1950年でこれはいかんぞ。エッチシーンになると狂言回しのおっさんが出てきて、エッチ中が映っているフィルムをカットして、「はい、検閲終了!」とかいって帰っていくのワロタ。
蹂躙

蹂躙の感想・評価

3.2
優雅で粋に語られた数多の軽薄な情事。これを愛と呼ぶな!!と是非叫びたい。

狂言回しという役は最初は面白いと思ったがラストが予想できた。「検閲完了」は面白かった。

シニョレやダリューやフィリップいっぺんに見れるからお得かもしれない。

やり逃げ
pika

pikaの感想・評価

4.5
アッパレな群像恋愛喜劇!ベルイマン初期作もだけどこういうジャンルで狂言回しが出てきてメタ的に演出するのはこの時代に流行っていたのか、メタ演出は下手するとクサくなるけどセンス良く盛り込まれると格別に面白くなる。今作も題名そのままに見事な円環構造になっているからこそ中身は予測できちゃうし軽妙な恋愛譚なので掘り下げきれず中弛みしかねない、そのタイミングで狂言回しを出しトーンを切り替えるセンスの良さが映画を底上げしている。セットをズカズカ出ていったり時間の経過をメタ視点で説明したりメリーゴーランドが故障したりと演出もアレコレ工夫されていて面白い。

豪華キャスト陣が出ては消え出ては消え、もう退場しちゃうの?勿体ない!ってくらいゴージャス!トリを務める配役もさすがわかってんな、と世界の女子が湧き立つニクイ配置。男も女も、な映画なのに女性に対してはジェントルマンな眼差しで男性に対しては辛辣なほどの扱いなのが良い。自分の作品は誰が見て誰にウケているのかを分かって計算した上での配慮なのか気配りなのか。フィクショナルなドラマであるのに細かいところにリアリズムをさり目なく盛り込んでいるところが上手い。こういうところで映画の面白味ってかなり変わってくるんじゃないかと思う。性欲解消したら豹変する男性のあの態度は所謂賢者タイムっていうやつなのでしょうか笑

夫婦の寝室の丁寧な構図、メイドと若い男の斜めアングルなどのショットも楽しいが、時にゆったりと時にクルクルと動き回るカメラも面白い。個々のエピソードに合わせて演出を変え飽きないようにしているのか、その様々な演出を味わうだけでも芳醇な映画体験になる。

ロメールの源流を見たような会話劇。検閲を皮肉りながらもかなり直接的で笑える。金、若さ、肩書き、自分にないものを求め、美男美女が着飾って愛だのなんだのガタガタ言いつつ快楽を全うすればバイナラ〜な見も蓋もなさ。誰も相手のことなど見ていない。誰もが自身の欲望のために己を活かし演じている、映画をメタ視点で語ることで現実も映画のようなものと謳っているのか。
紫色部

紫色部の感想・評価

3.5
2018.12.23 MUBI(英語字幕)

娼婦から9人に連鎖する梅毒。幾度も繰り返される円運動のイメージ、剣・瓶・レバーなどの男根のメタファー。フィルムの検閲シーンには笑う。
犬

犬の感想・評価

3.6
メリーゴーランド

1900年のウィーン
娼婦、兵士、小説家、人妻など
恋の輪舞を描いたロマンスドラマ

アルトゥール・シュニッツラーの戯曲『ラ・ロンド』を映画化

彼がうまく巡らせる

大人な物語でした

雰囲気あり
どの話も良い感じ

俳優陣が豪華でした
洒脱の極み。女優がとてつもなく美しい。日常人の恋へのまなざしの映画。

技法的には流麗な移動ショットの長回しだけではなく、おもしろカットバックがたくさんある映画。また見直したい。
メリーゴーランドが壊れたとき男が不能になるのうけた。中盤のワルツのシーンでメリーゴーランドチックになる画作りキマってたなー

酔っ払いに付き添わされるいぬ。伯爵もいぬを連れまわすのかー
dude

dudeの感想・評価

3.7
男の横には女がいて、その女の横にも男が...そんな数珠繋ぎの円環構造。それはつまり男女の永遠を否定してもいるわけだが、ワルツが続く限り幸福な時間は訪れ続ける。天使は人間の営みを見守り語り、時々メリーゴーラウンドを修理するのみ。まあそんなパーティー会場の外で夜風に凍えている人間もいるもので、この作品においてはシモーヌ・シニョレなんだが彼女はこれからも輪に混ざろうとし続けるんだろうか。
セックスコメディのような話なので気楽ではある。アレがタたないのとメリーゴーラウンドの故障が連動したりも。
茶一郎

茶一郎の感想・評価

4.5
【記録】巡る巡る、タイトル『輪舞』の通り沢山の男女が踊り手を変えるように巡らせていく恋愛模様を、こちらも踊るようなカメラワークで捉える、とにかく楽しい作品。

 しばしば映画におけるカメラワークを表現する時に使われる「オフュルス的」を心の底から楽しめる。一つ一つのショットが一々、目に優しいのです。
 冒頭の長回しから心を掴まれ、自ら「狂言回し」と名乗る人物が男女の「輪舞」を上手く成り立たせるという御都合主義なラブロマンスを越えたコメディの構造に、どんどんよこの『輪舞』に引き込まれていきます。
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