ずっとあなたを愛してるの作品情報・感想・評価

「ずっとあなたを愛してる」に投稿された感想・評価

tak

takの感想・評価

3.0
 観る前は「ずっとあなたを愛してる」というタイトルに対して、「あぁ、また配給会社が下手な邦題考えちゃって・・・」と正直なところ思っていた。しかし・・・エンドクレジットを迎え、柔らかなギターの調べの静かな曲と映画の余韻に身を委ねながら考えた。これは登場するそれぞれの人々の愛し方を表していたのだ。

 親が子供を、家族同士がそれぞれを思う気持ちを失わせることはできない。ジュリエットが息子を殺した本当の理由。そしてその姉をいないものとして育てられた妹。ジュリエットは誰にも真実を打ち明けず、すべてを自分で抱え込んだ。妹レアは突然姉が去った日から、毎日日記に姉の名を綴り、出所した姉を支えようとする。記憶を失ってレアが娘だと理解できない母親が、ジュリエットだと一目でわかりきつく抱擁する場面は感動的だ。「姉はいないもの」とされていたジュリエットはその抱擁にとまどう。その背後に妹レアが立っているという構図は、映像としてとても雄弁だ。

 ほんとうにいい演技に支えられた映画だ。脇役の一人一人の生き方、考え方、心の動きが伝わってくるし、愛すべき人々たち。ものを言わぬおじいさんもベトナム人養女も友人たちも。保護観察の為にジュリエットと会う刑事も印象的な人物だ。オリノコ川への憧れと夢を語りながら、ジュリエットに自らの身の上を打ち明ける。「旅立つ決意をした」と言い残して自殺する彼は、水源がわからないオリノコ川にたどり着くところのない自分を重ねていたのかもしれない。それは温かい人々に囲まれたジュリエットとは違う。そんな人々に支えられて15年の刑期を終えて誰にも心を許せなかったジュリエットが、少しずつ変わっていく姿が心に残る。疲れ果てた表情だったクリスティン・スコット・トーマスが次第に笑顔をみせていく。そして映画の最後お互いの気持ちをぶつけ合い、妹にすべてを打ち明けた彼女は「私はここにいる」と言う。

 地味な映画だが、人間模様をきちんと描くことは、フランス映画の伝統だ。監督フィリップ・クローデルはそもそも小説家。登場人物の一人ミシェルと同じく刑務所で教師をやっていた経験がある。人を見つめる優しい視線が銀幕から伝わってくるのはそのせいなのかな。
なにわ

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3.0
フランス映画の雰囲気がモロ。
先週男と寝たのよって姉妹で笑い合うシーンがすきやなぁ。
マミ

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3.9
使われている音楽の質が、大好きなハル・ハートリーのそれにとても似ていた。
mikoyan358

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3.0
2011/12/23鑑賞(鑑賞メーターより転載)
実の息子に手をかけ服役した女性が、妹一家の所に住む所から始まる物語。徐々に周囲の不信を信頼に変えつつも頑として過去を語らなかった彼女が、周囲に心を開くほど閉ざした過去への封印も解かねばならないというジレンマが息苦しい。「実子殺し」という容易かつ派手にレッテルを貼れる出来事だが、当人達にとりそれは本当に悪か、傍観者である我々は100%悪と断罪できるのか。罪の重さとという客観性と家族間の赦しという主観性を淡々と、それでいてバランス良く描いている。クリスティン・スコット・トーマスの"疲れた"演技も秀逸。
mayukko

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3.5
ストーリーは捻りもなく予想どおりに進むが、心を閉ざしたクリスティン・スコット・トーマスの演技が上手すぎて何度か目頭が熱くなった。
らら子

らら子の感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品は2008年のフランス映画で、2009年英国アカデミー賞外国語映画賞受賞ほか世界各地で絶賛されたんだそうです。
他の解説には「わが子を殺害した過去を持つ女性の愛と再生の物語」と書いてありましたが、私は主人公のジュリエットは再生できるのだろうか?と疑問が残りました。
物語は彼女が15年の服役を終え、空港からのシーンから始まります。
なんとなくストーリーは知ってはいたのですが、アル中?ドラッグ中毒?って思わせるような姿に見えました。
出所したばかりもあり、15年間会っていなかった妹の家に居候することに。
ぎこちない姉妹。畏怖する妹の夫。決まらない仕事。社会は厳しいんですよん!
ジュリエット自身の社会や人を拒絶している感じだし。
でも、何も知らないということもあり、妹・レアの養女の子供たちだけが素直にジュリエットに近づいていきます。
最初は少し距離をとっていたジュリエットも時間が経つにつれ少しずつ心を開いていきます。
レアを通して、他の人たちとの交流もとりはじめたり、仕事がみつかったりと社会復帰していくのですが、心はやはり閉ざしたままでした。
そしてとうとうレアは偶然見つけた1枚の写真と紙を持って、ジュリエットの心を開こうと聞きます。なぜ、自分の息子を殺したの?と・・・・。

泣き叫ぶように話をするジュリエット。切なかったなぁ~~;;
ジュリエットが医師じゃなかったら、どうなっていたかな?とか考えてしまいました。
もちろん殺人は犯してはいけないことだし、ましてや自分の子供を!とも思います。
だからこそ、ジュリエットは一切動機を語らず、最大の刑を受け、社会からも人からも距離を置き、生ける屍状態に身をおこうとしていたんです。
不治の病で苦しむ小さな子供を助けてあげたい、痛みをとってあげたい、できるなら代わってあげたい。どの母親も思うことです。だから理解できないわけじゃないんだけど・・・。
ジュリエットの新しい人生はここから始まるんだと思いました。
でもね、刑期を終えて法的な罪の償いは終えたとしても、ジュリエットの心の中にある罪は一生消えず、背負っていかないといけない十字架です。
重いですよ。それでも人は生きていかなきゃいけないんです。
殺人とか罪は犯していないけど、私も重い十字架を背負って生きているので、再生なんてできるのかなぁ・・・?って正直思いました。
でも、小さな希望の光を見せてくれたような気もします。
てぃだ

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3.6
「クロサワ映画見ない?」→「えぇ・・いいよ。日本映画って見ると眠くなるじゃん」って会話に笑ったwww「いや、お前らがそのセリフをいうなよフランス人。そのセリフをそっくりそのままあなた方フランス映画にお返ししてやるよ。」って思ったら思いのほか面白かったからまぁ許す。てかCSトーマスと妹役の方ほんとにすばらしすぎ
切ない話だった。フランス語が独特の雰囲気をだしてる。観たあと忘れたくないなーって思った
ひろ

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3.4
作家のフィリップ・クローデルが自ら脚本を手掛け、初の監督に挑戦した2008年のフランス映画

セザール賞:助演女優賞、新人監督賞、英国アカデミー賞:外国語映画賞など様々な映画賞を受賞した

悲哀を描き、優しさで包んでいくフランス映画らしい作品

誰にも心の内を話さず、虚ろにただ生きる姉と、ぎこちない関係ながらも姉の心を知ろうとする妹。ジュリエットを受け入れるおませな養女や言葉の話せない妹の夫の父親。

殻に閉じ籠っていたジュリエットが周りの人間によって、新たに生きる喜びを感じ再生していく姿は感動的。

キャリア最高の演技と絶賛されたジュリエット役のクリスティン・スコット・トーマス。「イングリッシュ・ペイシェント」の演技も素晴らしかったけど、今回のジュリエットの演技は本当にすごい。生きる活力もなく虚ろな雰囲気を完璧に出してるし、少しずつ変わっていく表情の演技がとにかくすごい

妹のレアを演じたエルザ・ジルベルスタイン。15年振りに再会した姉とのぎこちない雰囲気、姉のせいで自分の人生に影響を受けたにも関わらず姉を想う妹の演技は秀逸。
セザール賞助演女優賞を受賞したのも納得

養女のおませなプチ・リスはかわいらしかったし、言葉を話せないポールおじいちゃんの素敵な笑顔はたまらない

いつも思うけど、アメリカや日本の映画は演技が下手な人もたくさん出演してるのに、フランス映画って見たことない俳優でもめちゃくちゃ演技がうまい。

これは深い余韻を感じさせられる映画だったな

それにしても最後の台詞すごいよかったなあ。しみた
shinnaoki

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3.0
六歳の子供を殺した罪で服役した女。
罪の内容から就職に苦戦するが、人間性を認められて少しづつ社会に復帰して行く。
そこでの姉妹のドラマが泣ける。
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