不連続殺人事件の作品情報・感想・評価・動画配信

「不連続殺人事件」に投稿された感想・評価

janrobot21

janrobot21の感想・評価

3.0
坂口安吾原作の不連続殺人事件映画化作品。

殺人シーンは説明だけで省かれ、登場人物は29人と多く、内田裕也は棒読み演技を繰り広げる。

うーん、話についていくのも挫折して、諦めました。登場人物が代わる代わる出てきて整理がつきません。

原作は高く評価されているので、そちらを読んだ方が面白いかもしれない。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「不連続殺人事件」

冒頭、昭和二十二年夏。歌川家の豪邸で起きる事件、流行作家、望月の刺殺体で発見された。警察到着、容疑者二十九人、近親相姦、愛欲、嫉妬、異様な集い。今、八つの殺人を解明する狂気の人間像が映される…本作は昭和五十二年に曾根中生が大和屋竺、田中陽造、荒井晴彦らと脚本を執筆した坂口安吾原作を映画化したATG作品で、この度DVDを購入して久々に観たが登場人物が多過ぎるのが気になるが、悪く無い映画だ。松本清張は日本の推理小説史上不朽の名作として評価しており、欧米にもないトリックの創造であると称賛している。本作は人間心理への鋭い洞察と見事なトリックで日本推理小説史上不滅の名作と言われる坂口の同名小説の映画化で、当時かなりの人気を博したそうだ。監督は数々の異色ロマンポルノを発表し、他の追随を許さぬ独特な世界観で熱狂的なファンを抱え、約二〇年間の失踪の末に平成二十三年突然その姿を現して話題となった伝説の監督と言う話もファンの間では有名だろう。


さて、物語は終戦後の混乱が続く昭和二十二年夏。N県きっての富豪、歌川家の豪邸の離れで、流行作家、望月が全裸の刺殺体で発見された。彼は心臓を短剣で刺されており、洋館の二階でくたばっていた。、山中にあったため、交通が極端に不便で、警察が現場に到着するのが七時間も遅れ、その場に居合わせた巨勢が素人探偵を詰め止めることになった。事件が起こったと時、歌川家には招待客から使用人まで含め、二十九人にも及ぶ男女がいた。そのうちの十人は、多門の息子で詩人の一馬によって招かれていた。女流作家の宇津木秋子、秋子の夫でフランス文学の三宅、小説家の丹後、同じく小説家の矢代、その妻の京子、詩人の内海、劇作家の人見、その妻で女優の明石、画家の土居、そして巨勢。いずれも劣らぬ異様な人物たち。愛欲、名声の嫉妬、近親相姦的愛情などが入り乱れた不穏な空気の中、探偵、巨勢をあざ笑うかのごとく、さらに後七つの殺人事件が起こる…。


本作は冒頭にモノクロ映像で天皇陛下の玉音放送が流れ、当時の東京の風景が映される。廃墟と化した建物の中にいるー人の女性が窓から外を眺める。そこには男の姿もあり、女は服を脱ぎ男は洋服をさらけ出し抱き合う。カットは変わり、商売のうまい画家のアトリエへと変わる。そして、荒涼とした大地を和服姿で歩く男を正面から捉えタイトルバックが現れる。続いて、大豪邸の中の構図を様々な角度からカメラがとらえ、ナレーションが加わる…と簡単に冒頭説明するとこんな感じで、冒頭から約七分位は白黒で映し、それ以降はカラーフィルムに変わる。この作品は途端に殺人事件が始まって、途端に警察が来て途端に現場検証して途端に指紋をとられ、途端に会食が始まりその事件の会話が始まる。

曽根監督は学生時代から坂口に傾倒し、本作は長年映画化を考えていた末の念願の企画だったとのこと。七〇年代に活躍したプログレバンド、コスモスファクトリーによる不吉な音楽、出演者たちの怪演と多数登場する奇人変人たち、そして曽根監督ならではの不穏な空気、本作は異様と言う言葉が最もしっくりくる世紀の怪作であると評された一本と言われている。誰が殺されるかはネタバレになるためもちろん話さないが、殺され方はこのような感じである、刺殺、絞殺、毒殺、 墜死である。本作の唯一良いところは、文学的要素を一切排除し謎解きゲームのように描いているところだ。だから娯楽性があり、万人受けができている。しかし、長いのと登場人物が多いことにより、混乱は否めない。
3度チャレンジして3度挫折した映画。

亡くなる直前に出版されるが、嘘と捏造だらけと『週刊読書人』『映画芸術』『シナリオ』などで問題視された『曽根中生自伝 人は名のみの罪の深さよ 』。プライベート部分はおいといて、作品についてはどうでしょうか。

○脚本について
〈シナリオのだいたいの部分は、陽造さんが書きました。大和屋さんは、その時忙しかったんです。〉と曽根監督がインタビューにこたえていることに対して、
『週刊読書人』での検証座談会で
荒井晴彦は、
〈忙しかったのは田中陽造さんだった。その頃は陽造さんが売れっ子で東映京都に通っていた。だからシナリオの頭のペラ十枚くらいで、これは内田裕也と夏純子のラブストーリーだと方向付けをして、京都に行ってしまった。あとは俺と大和屋さんが神楽坂の旅館に籠って書いた。と言っても、大和屋さんは()パチンコばかりやっていて全然書かないから、質はともかく物理的に一番書いたのは俺だった。〉と異議をとなえる。

田中陽造はその著作で、
〈共同脚本に大和田竺を頼んだ。しかし大和田さんは、ひどく鬱屈していた。()不機嫌な大和田さんにぶつかったのは初めてで、ぼくはとまどった。()そのショックが強くて、初めて出会った荒井晴彦や齋藤博の印象は薄かった〉と回顧している。

○内田裕也について
こちらは嘘というかんじでもないが、なんか違うかんじがある。
曽根→
〈最初、若山富三郎さんとか、渡哲也とか、いろいろな名前があがっていた()渡哲也は金の問題()荒木一郎は、長い時間、電車に乗れなくて東京から離れられない()その内に、誰が言い出したんだったか忘れたんですけど、「裕也さんならいいな」ってことになったんです。それで話をしたところ、裕也さんがものすごく乗ったんです〉

内田裕也→
齋藤博と荒井晴彦が第2回ニューイヤーズワールドロックフェスの時内田裕也の前に現れる
「何の用だよ」
「映画に出ていただけないか」「どんな映画だ?」
「あの無頼派・坂口安吾原作で」
「誰に断られて俺のとこ、来たんだ?全員の名前言わなきゃ俺、受けないよ」
六本木のイタリアン
「最初、小林旭さんに声を掛けました」
「まだ他にもいるだろ?」
「若山さんにも」
「まだいるな」
「(二代目)中村吉右衛門にも」
「これはマズい。根本から発送を変えなきゃいけない……そうだ、ロックンロールだ!()そう思って来ました」
「そうかよ。言っとくけど俺、芝居なんてやったことないし、下手クソだぞ」
「実はもう、クランクインしてるんです」
「オイ、ちょっと待てよ!おかしいじゃねえかオマエ、俺が犯人役なのにもう、クランクインしてるって?」
〈ロケしてた新潟まで行ったんだ。そうしたらみんな旅館で雑魚寝してて、弁当は握り飯と豚汁だけって貧乏な現場でな。〉

『週刊読書人』に撮影時のエピソードもあり。
野村正昭「()スケジュールが押して、田村高廣さんが別の仕事に行かなければならなくなった。でもまだ出演部分を撮り終えていない。帰られては困るから「(田村さんの)車をパンクさせろ」と、曽根さんが助監督に命じた(笑)。曽根さんに聞いたら、否定はしていましたが。」
荒井「あの時は本当に齋藤博がパンクさせたんだ。()「あの時代はアスファルトじゃないよな」と、俺を呼びつけて言うんだ。で、「待ってください」と道に土をまく。でもカメラを覗いてみると、道なんて入っていない。田んぼのシーンを撮っている時も、「夏のシーンなのに、なんで稲が黄色いんだ」と言いはじめた。「曽根さんが撮るのが遅いからですよ」とはさすがに言えないから()田んぼに入ってスプレーで色をつけましたよ()」

『自伝』では、田村をいちばんヘタクソ扱いしているが、ビックネームで好き勝手にコントロール出来なかったからなのかも知れない。素人を使うのが好きなのはSというかパワハラ志向だったからなんでしょう
「堕落論」の坂口安吾原作のミステリー。原作は遥か昔に安吾に凝ったときに乱読して既読。ストーリーは全く覚えてなかった。

映画は登場人物が多すぎて物語を追うのはちょっと難しいな。

この映画の見どころは二つ。
一つは、ラストの内田裕也の文学的科白の棒読みシーン。このシーンはヘンに演技しないで棒読みだからヨカッタな。
もう一つは、あと半歩ずれるとにっかつロマンポルノの映画になりそうなATGの雰囲気。この絶妙な絵柄がヨカッタ。

安吾は一時期凄く凝って乱読したことがあった。「桜の森の満開の下」「青鬼の褌を洗う女」がヨカッタなぁ。それと、ディズニーランドから熊谷に帰る車の中で偶然聴いた「風博士」のラジオドラマが思い出深いな。
20200831家で鑑賞。
著名な芸能人達が一堂に会した豪邸で起こった殺人事件の話。
劇中に描かれる昭和の生活様式が印象的でした。
探偵の言葉使いに、時代劇を見ている様な感じを受けました。
「一番の見せ場であるはずの殺人シーンを省いて殆ど説明だけで済ます」という手法は実験的ではあるが、それをやるには登場人物が多過ぎて「早く終わんないかな」と思ってしまった。
奇人変人の集まりというより、単なるスケベ集団って感じだし…

OPは凄く格好いいんだけどね。
坂口安吾の原作は既読。登場人物が30人近くいるからストーリーを展開させるだけで精いっぱいの印象。人物の内面もとても描き切れてない。やっぱり映像化には無理があるよ。サスペンスとしては落第かと・・・。

でも、俳優の内海賢二さんが見れただけでも大満足。
NORA

NORAの感想・評価

1.3
もともと問題の多い原作(たとえば、登場人物は明らかに多すぎである)を、問題はそのままに長尺で映画化したところで面白くなるはずはないのである。内田裕也の怪演だけが妙に心に残る珍作。
アトミ

アトミの感想・評価

3.0
60点

裸サスペンダーのロックンローラーを観た瞬間に、過去に観たことあるのを思い出した。

そのくらいロックンローラーにインパクトがある。
役柄はどの映画でも殆ど変わらない印象があるが。
コスモスファクトリー爆音で流れるチャプター画面に一番アガる。内田裕也はいつ見てもなんかちょっとこう空回りしてる感じが内田裕也で、たまにカッコよく見えたりとかして…ほんといいんだよな。