僕らはみんな生きているの作品情報・感想・評価

「僕らはみんな生きている」に投稿された感想・評価

『私をスキーに連れてって』(1987年)から『熱帯楽園倶楽部』(1994年)の一色伸幸脚本にハズレなし。
本作はその中でも最高傑作と言っていいだろう。海外の出張先で内乱に巻き込まれ、孤立した日本人サラリーマンたちの滑稽さが笑いと感動を誘ってくれる。
だが20年以上たった2014年に本作とよく似た事件が現実に起きようとは誰が予測しえたか(笑いことじゃなかったけど)。一色の慧眼には驚かされる。
それにしても一色は1993年にうつ病を患ったそうで、作品歴を見るとたしかに1995年から1996年にかけては空白となっている。傑作、佳作を生み出し続けると言うことはそれだけ消耗する物も多かったのであろう(一色伸幸著『うつから帰って参りました』参照)。

ちなみに俺の一色伸幸脚本映画ベスト3は
1.『僕らはみんな生きている』(1993年)
2.『卒業旅行 ニホンから来ました』(1993年)
3.『私をスキーに連れてって』(1987年)、『木村家の人びと』(1988年)

実はどれももう10年以上観賞していない。今改めてみたら順位は変わるかも?
深作欣二監督作品『道頓堀川』での、真田広之と山崎努の共演に感銘を受けて、他の共演作も観たいと思い鑑賞。

"異国でサラリーマンが内戦に巻き込まれサバイバルする"という、コメディタッチながらもテーマはしっかりあって感動させられる話。

言葉で説明しすぎず、画にも写していない一歩先のところまで想像させる巧い演出が沢山ある。

また、意外性と必然性が矛盾することなく折り重なっているシナリオが面白い。
"サラリーマンがジャングルでジャンケンしている"なんて、断片的なシチュエーションだけ聞いたらあり得ないような状況にも、話の展開で自然に持っていく。
これを下手な作家や演出がやるようなら、どうしてもリアリティにかけてしまうところ。

あえて流暢でない英語も、当時の日本人サラリーマンらしさの演出だったのだろう。
Elena

Elenaの感想・評価

4.0
バブル後の日本が鮮明に描かれていて、なおそれを皮肉っているコメディ
1993年2月25日、一ツ橋ホールでの試写会で鑑賞。

「爆笑映画を観た!」というのが、鑑賞直後の感想。

この映画を観ている間じゅう、笑いが絶えない、そういう映画。

別にこの映画のために作られた曲ではないが、さだまさしの曲「関白宣言」の場面も、なかなか良かった。
割を食うのはいつも現場ですよ。偉い人にはそれがわからんのです。
白石尊

白石尊の感想・評価

4.0
くたくたに疲れた出張帰りの機内で、ひっさしぶりにこの映画を観た。
バブル期の日本映画独特の滑稽な欺瞞に溢れてはいるのだけれど、無性に胸に迫るものがあった。
曲がりなりにも“日本のサラリーマン”を10年続けてきて、彼らの悲哀としぶとさが身に染みる。

真田広之、山崎努、岸部一徳、嶋田久作という存在感たっぷりの4人の演者が、海外赴任のサラリーマンのある種の軽薄さと狡猾さと哀愁を体現している。
4人が織りなす文字通りの“サバイバル”である処世術の右往左往の様が時に笑えて、時に笑えない。


発展途上国の内戦に巻き込まれた主人公たちが、カタコトの現地語で繰り返し叫ぶ。

「私たちは、日本のサラリーマンです!」

それは、はじめは銃撃戦をすり抜けるための「逃げ口上」であった。
それがストーリー展開に伴い、自分と日本の企業文化に対する「怒り」となり、終いには「誇り」として、解放感とともに高らかに宣言される。


この映画は、荒唐無稽なコメディのように見えるけれど、今の時代でも星の数ほどの“日本のサラリーマン”が、世界のあちこちで汗を流し続けていることだろう。
きっと彼らは、あらゆる感情を込めて、「私たちは、日本のサラリーマンです!」と叫び続けている。
kanegon

kanegonの感想・評価

3.8
日本にとっては非日常な世界の中でのジャパニーズサラリーマンの悲哀が面白おかしい。
m

mの感想・評価

2.8
日本人のぬぐいきれない社畜精神の根底を見せられましたよ、はぁーあ
じゅぺ

じゅぺの感想・評価

3.7
東南アジアの駐在サラリーマンが紛争地帯のジャングルでサバイバル!バブルで浮かれていた日本人の強烈な自戒になっている。会社に全てを捧げ、肩書きでしか生きられない男たちが、それでも「僕らはみんな生きている!」と叫ぶ。当時盛んだった海外ODA批判も

結局、彼らも自分の国を「会社」でしか語れない。ソニー、三菱、松下電器、キッコーマン…中国に覇権を奪われつつある今となっては少し虚しく響く。人生のほとんどの時間を費やし、退職したら関係なくなってしまうような「仕事」で自分を、自分の国を表すしかない

ある意味、そこには戦争で負けた過去が大きく関わってくるんだろうけど。バブルが終わった後の空虚感みたいなものを、この映画は背負ってるんじゃないか
す

すの感想・評価

4.0
社畜に泣かされるとは思わなかった けど悲しい 撮り方かっこいいぞ……
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