女という存在を、1人の男がどこまで造形し得るか。
それは情熱というよりも、映画監督としての溝口健二にとって、1つの宿命だったのだろうと思う。たとえば、ジャン=リュック・ゴダール (1930 - 2…
サークル鑑賞。昔の映画は短い印象も、本作は2時間越えと見応えたっぷりで、お春(田中絹代)の転がり落ちる半生をこれでもかと見せている。
以下ネタバレ感想
若き恋心の代償は大きく、身…
このレビューはネタバレを含みます
お春が回想する形で始まる
殿の好み細かすぎる
元島原にいたと知って態度が変わる人たち
不憫なお春
ただただ
誤解され堕ちていくお春の一生
せっかく息子に会えると出向いたら、
酷い言われようだし…
窮屈な仕切りやフレーム内フレームの乱立が映画全体に息苦しさを生む。三船敏郎の斬首・輿入れ前の品定めで同様の俯瞰撮影で撮り、処刑と望まぬ輿入れを同一視させる。
贋金作りの柳永二郎が速攻で捕まるところは…
どんどん不幸になっていく田中絹代を、何処までもまとわりつくカメラ。カメラの視点が、不幸からの視点に見えてくる。
まるで、カメラ自体から逃れたいかのように見えるし、カメラも絶対に逃さない。
しつこく肉…
このレビューはネタバレを含みます
いやあーいい映画を見たな、というのが一番の感想。
「産ませていただく」ってやばすぎるな。
男社会のせいで島原に墜ち、這いつくばって出てきたらその過去のせいでまた男から蔑まれるという、、
風俗には通う…
久しぶりの溝口映画。
しっかり重い。
胃が痛い。
相変わらずクズばかりの男たちに怒りが込み上げる。それでも、何となくワンシーンワンシーンがダイジェスト感があって、そこまでぐーっと込み上げるものは今…
このレビューはネタバレを含みます
やるせなさが田中絹代の腕の振りに全て詰まっていた哀しすぎる映画
冒頭のふらふらと歩いていくお春の画が、終盤の今のお春でまた重なるところが、最初はなんとなしに見ていた風景に壮絶な哀しい色が加わって、…
「芸術性」と「難易度」の高さって比例するから、知ったかぶりたいドヤりたいのは山々だけど、どこまで理解できているか正直不安。そういう敷居の高さが溝口健二。とっかかるとしたら、音楽からかな。特徴的なコー…
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