畳み掛けるしんどさが雨のようだった。
でもそんな畳み掛けるしんどさの中でも、お春は生きている。
このしんどさの中でお春が生きていることが、何より重要なのではないだろうかと思った。
しんどい中でも…
若輩者ゆえ、この時代の感覚をまだ掴めずにいるが、映画の質の高さに驚かされる。
ロングショットの長回しが特に好きだった。
お春(田中絹代)がどこへ行こうとも、決して逃してはくれず、カメラによってさら…
2025年234本目
男たちがお春にいろんなこと言ってたけど、元はと言えば男の身勝手のせいであってお春の責任ではない。父親と松平家の重鎮に殺意が湧いた。
老尼はあそこで拒絶するのではなく、正しい道…
このレビューはネタバレを含みます
噂の長回しはもちろん、やはり着物やら屏風やら簪やら鏡やら、所作、言葉遣いにも純粋にうっとりさせられてしまう。
また、ラスト近く、息子の側へ行く場面の音楽の臨場感。そして、長廊下の場面の期待と絶望。
…
2007年05月15日19:48
クリーヴランド・シネマテク、溝口シリーズの第二弾。
この映画では、井原西鶴『好色一代女』を下敷きに、江戸時代の美しく純粋な女性の生涯を描いている。13歳で京都御…
男社会で翻弄され続け転落していく女性・お春の一代記を描いた溝口健二監督作品。
流麗なカメラワークと主演・田中絹代の演技が素晴らしく、終始画面に釘付けにさせられた。
仏像の顔と過去の男の面影がオーバ…
☆新文芸坐の溝口健二特集『反射する魂たち』の一本。四月の第一土曜日、ヴェーラの成瀬特集「妻として女として」と時間が被りましたが、迷いつつも当作を選びましたよ。
☆まさに一代記でしたが、中盤以降のスピ…