リービング・ラスベガスの作品情報・感想・評価・動画配信

リービング・ラスベガス1995年製作の映画)

LEAVING LAS VEGAS

製作国:

上映時間:112分

ジャンル:

3.6

「リービング・ラスベガス」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

アル中と娼婦の美しく悲しい物語

妻が出て行ったから
飲み始めたのか
飲み始めたから
妻が出て行ったのか
もう 覚えていない

今のクリーンで潔癖な時代には
アル中を賛美しているとか
色々と非難の対象となりそうな映画だけれど
世間からはみ出た2人に
ほんの些細な幸せが起きてもいいじゃない

みんながみんな
アルコールもやらないで
タバコを辞めたり、マラソンしたり
炭水化物を抜いて サラダを食べたり
そんなに強くも健全でもないのよ

負け犬には負け犬なりの美学があるのよ
山○達也も飲まないではいられないのよ
自業自得とか 自己責任とか
他人を責めずに
もっと優しく見守ってよ

そんな気分になる映画です
シズヲ

シズヲの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

落ちぶれて酒浸りになった男と日々磨り減っていく娼婦の儚き純愛。何処にも居場所は無く、緩やかな破滅へと下りゆくだけだった二人が見出した束の間の安息。

現在ではすっかりB級スターのような立ち位置になっているニコラス・ケイジ=ベンだけど、アカデミー主演男優賞を受賞した本作では“酒で身を崩した不安定な男”として味のある演技を見せてくれる。老け顔の佇まいも却って“堕落した中年”としての生々しい雰囲気を醸し出している。相手役であるエリザベス・シュー=セーラの存在感も負けず劣らずで素晴らしく、退廃的でアンニュイな美しさが確かな印象を残してくれる。客から蹂躙されてきた過去など、傷だらけの身の上を語る場面の何とも言えぬ切なさよ。

ベンはラスベガスに移った時点で全てを諦めていて、酒に溺れて破滅することを望み続けている。彼が欲しかったのは“死にゆく自分に寄り添ってくれる相手”だった。対してセーラは希死念慮を抱えるベンを有りの儘に肯定するけど、それでも本心で求めていたのは“一緒に生きてくれる相手”だったように見える。孤独によって惹かれ合った二人だけど、互いの根本的な望みは異なっている。それでも二人が愛し合えたのは、互いの望みを埋め合わせることで共依存へと至ったから。そして互いの望みを否定せず、ただ傍にいることを受け入れたから。閉塞的であっても、ある意味で至高の愛情なのかもしれない。

孤独によって結びつき、変わらない望みと共に彷徨い続け、やがて二人は何もかも手遅れになる中で最後の愛に倒錯していく。死にゆくようなロマンスだけど、それでもスティングを始めとする楽曲の数々やギラついたラスベガスの情景が本作に耽美な魅力を与えている。
GreenT

GreenTの感想・評価

3.0
切ない話ですなあ。

ニコラス・ケイジ演じるベンは、どうやらハリウッドの脚本家かなんからしい。アル中で、昔の映画仲間がたむろってる高級クラブみたいなところで金の工面をしているんだけど、「もう過去の人」って感じが切ない。

これが最初から売れてない作家だったらまだ良かったのかも。一旦売れちゃって、いい気になって生活していたら売れなくなってきちゃって、それでアル中になっちゃって、家族には去られるし、ちゃんと働けないから仕事も失う。

悲しいのは、もうベンは自分を立て直そうって思わない。好きなだけ酒を飲んで死のうって思う。

という決心をして、LAの家を捨て、ラスベガスに引っ越すのだが、「なんでラスベガス?」って思った。したら、ラスベガスは24時間酒が飲めるかららしい。普通の場所では、バーは朝2時には閉まっちゃうし、アルコールを売り始める時間に法律的なしばりはないらしいんだけど、朝早くから飲んでいると、劇中にもあるようにバーテンダーから説教されたりするらしい。

ベガスは24時間飲んでてオッケー!

そこで出逢う、娼婦のサラ。

この人が悲しい存在なのだよなあ。

昔LAにいたらしいから、多分、女優になりたかったんじゃないかなあ。すごいキレイだもん。でも悪い男に捕まって、ラスベガスに逃げてきたけど見つけられて、DVされて、お金も取られて。娼婦の仕事にもなんとかプライドを見出そうとしているけど、やっぱりゴミみたいに扱われている。

ベンはサラを$500ドルで買うのだが、セックスしなくていいから話をしようって言われ、サラはひと目で恋に落ちてしまう。

みんな自分を性の奴隷のように扱ってきたから、ベンが心の繋がりを求めてきたことが刺さったのかなあ。

でもベンは、酒をやめる気はない、自分はラスベガスに死にに来た、それを止める気はないってハッキリ言う。

自分という存在のために生きようと思ってくれない男でも、それを受け入れてでも一緒にいる時間が貴重だと思えるって、これって純愛だなあ〜と切なくなる。

サラを演じるエリザベス・シュー、この人どこに行っちゃったの?ってくらい素晴らしい演技をしていて、ニコケイとのケミストリーもすごい。娼婦とアル中の恋愛なのに、お互いを利用しようとかそういうところは全くない。それは2人とも、他にはなにも残っていないからなのかなあ?残された時間が少ないからなのかなあ?

ニコケイのアル中演技がすごくって、もう手とかブルブル震えちゃって冷汗かいてすごいのに、お酒飲むとピタ!っと止んで楽しそうに振る舞うようになる。だったら、ずっと飲み続けていれば楽しくすごせるじゃん、って思うけど、時々記憶なくなって暴れたり、禁断症状出たり、ゲロ吐き続けたり、すごいリアル。

と、思っていたら、このお話の原作を書いたジョン・オブライエンって人は、自分もアル中で、この小説が映画化されると知った数週間後に拳銃自殺したんだそうだ。家族はこの小説を「ジョンの遺書」と呼んでいて、自分もライターであるお姉さんのインタビューを読んだんだけど、「これはジョンのファンタジー。飲み続けて死ねる、その時美女が傍らにいてくれるなんて、ジョンの理想の死にかた。現実はこんな楽じゃない」と言っていて、「映画でも十分辛いよ!」って思った。

でも確かにそうだよな。アル中で絶対酒辞めないなんて言っている男に尽くしてくれる女がいるわけない。女がもう何も残ってない、自尊心さえズタズタにされている人だからこうして最後の時を過ごしてくれるんだろうから。だって、ベンが死んだ後、どうするの、彼女?アパートも追い出され、カジノも出禁になって。

ストレートに言うと、「アル中に都合のいい女」なんだろうな。

ちなみに映画音楽がムード歌謡?というか、「スティングの『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』みたい」って思ったら、本当にスティングが歌っていた。
ウム

ウムの感想・評価

4.0
彼女がスキットルをプレゼントする場面の切なさよ😢
どうにかできたのか。
どうにもならないのか…。 

ニコラスケイジは変な映画も沢山出てるけど
名優だって事が分かるはず。
切ないけど名作🎦
ニコラス・ケイジの魅力を堪能出来る。危うく痛々しいけれど儚く美しい。
ハチチ

ハチチの感想・評価

4.1
・高校生のときに初めて観て色々衝撃を受けた
・これほど悲しくて破滅的なラヴストーリーは無い、というかジャンル不明
・ニコラスケイジの破滅的なキャラの演技は素晴らしいけどメンタルにくる。流石オスカー?
・エリザベスシューもまた破滅的
・グロでもないのに目を背けたくなる映画
朧げ

朧げの感想・評価

4.4
こんな映画が必要な日もある。
美しく咲いていた花がゆっくり確実に枯れていくのをただじっと見つめるような。そんな映画だった。
二人の純真さを見てると今の自分が捨てたものが想起されて切なくなると同時に憧れてしまう。優しい感じもして不思議な感覚を抱く映画だった。

雰囲気のある音楽、映像も2人の壊れるしかない関係を引き立てているように感じてとても良い。というか好き。こういう雰囲気、私の好みに直球。

2人の演技も最高や…🥰ニコラス・ケイジもエリザベスも本当に役にハマってる。
ぶっちゃけダメ男&ダメ女ラブロマンスだけど、希望を持てず明日を語れず「ただもうこれしかない」という人達は実際にいるわけで……そんな2人の触れあいは本当に哀しいのに美しくて…。こういう映画に仕立てあげられるのはすごいと思った
End

Endの感想・評価

-
破滅街道まっしぐら!だからこその刹那的な美しさ。感情的でクレイジーな役をやらせたらニコラスの右に出る者はいないんじゃないかと思わせてくれる映画。
死に向かっていく主人公は、この瞬間を謳歌して全力を尽くす刹那主義的な性質と人生に諦めて自ら破滅に向かっていく性質の2つが多いと思います。この作品は後者であり、その中でもかなり投げやり感が強いです。

死に向かっていく主人公だからこそ、二人の関係性は永遠に続かないと初めから分かりきっており、この映画を切ないと感じる人も多いのではないでしょうか。

自分はあんなに献身的な彼女がいるにもかかわらず止められないなんて、アルコール依存症こっわと強く感じました。
20数年前の劇場公開時に映画館で観ました。
アル中の主人公役のニコラス・ケイジの演技がすごい!あのキレキレの演技ができる俳優は当時ではニコラス・ケイジしかいなかったような。
娼婦役のエリザベス・シューも哀愁が漂いセクシー。ストーリーも官能的で破滅していく切ない展開。

音楽も素晴らしい!

スティングやドン・ヘンリーの切ないバラードが映像にマッチしてて胸に沁みます。
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