失われた週末の作品情報・感想・評価・動画配信

「失われた週末」に投稿された感想・評価

うおお雰囲気的にサスペンスかと思いきやゴリゴリのアル中の話だった。
タコス

タコスの感想・評価

4.5
「荷造りをしながら 僕の心に浮かぶのは旅行ではなく
シャツの枚数でもなく 窓に吊るされた物にだった
それは酒だった コンクリートのジャングルで
私のような男が 渇きに悩まされている
世間の目に晒されながらも 酒を求め さまよい歩く」

本作をお酒飲みながら観た時の罪悪感。僕です。
----------------
マッチ,タイプライター,壁ネズミ コウロギ,カーネーション:鞄.
Amazonで観ました。
中毒の恐ろしさ人間の弱さが描かれている。
似太郎

似太郎の感想・評価

3.8
🍺🥴呑んべえの人が陥りやすい錯乱の描写がお見事。さすが、ビリー・ワイルダー。冒頭から引き込まれる演出。

🍺🥴彼の映画の中ではやや小品といった趣きで「え、こんなのがアカデミー賞?」といった疑問は残るけど、まずまず楽しめるサスペンス。

🍺🥴ヒッチコックだったらもっと主人公を取り巻く状況を異常化させるんだろうが、そこまでは行き着かないから何とも無難な感じではある。確かに「小品」としての良さはあるけど。やっぱり依存症はコワイね。
coco

cocoの感想・評価

3.2
私はこんなにお酒飲まないからわからないけどアル中は本当に辛そう…
ビリーワイルダーには珍しい社会派映画。
撮り方や間合い、音楽が素晴らしいからとても見やすい…!

テルミンが効果的に使われているところも見どころ。
何も怖くないはずなのに心理的に追い込まれる。
ワイルダー流ノワール鑑賞第二弾(『サンセット大通り』も楽しみ)。

激しく虚無的な感じは確かにノワールだけども、ハードボイルドさが著しく欠けている。ドラマとして見るべき。

よくあるノワールものと思って見ると結構肩透かしを喰らうかもしれない。とにかくどうしようもなく酒が欲しい男の話。

ラストに関しても、「う、うん。それで?」ってとこで終わってしまうもんだから始末が悪い。

アル中というテーマをここまで生々しく描いた作品としては、その年代で考えると先鋭さが際立つところはやはりビリー・ワイルダーの凄さ。

アカデミー賞主要部門をいくつもとった理由は未だ見出せず...
SONIA

SONIAの感想・評価

3.8
観終わって気付いた。
ビリーワイルダーかー。なるほどねー。テーマの重さに反して全体的な作りがテンポいい。下品にならないのは美男美女が主役のせいか。

1940年代に既にアルコール依存症は病気と認識されていたことに驚いた。この頃の日本はまだ単なるだらしない酒飲みとしか思われていなかったのでは?

観ているとだらしないを通り越して、やはり病気だなと思わせられる。私もお酒は好きだが、他人に迷惑をかけたり自分がコントロールできなくなってしまったらダメだ。オペラを観ててもお酒のシーンばかりに目がいくとか、人生お酒に支配されている。

日常生活に潜む恐怖を描いた点ではなんとなくヒッチコック的だとも感じたり。

でもきっと治らない気がする。余計なことだけど。それはそうと、この時代、タバコは全然OKそうだ。

このレビューはネタバレを含みます

アルコール依存症の自らの体験をつづった作家チャールズR.ジャクソンの1944年の同盟小説が原作。アカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞の4つを受賞。『パラサイト』同様、カンヌ映画祭でもグランプリを受賞した史上3本の映画のひとつ(あと一つは何でしょうか?)。

ビリーワイルダー監督によるフィルムノワール風の人間ドラマ。以下は物語の詳細。

映画はアパートの外観からはじまる。ドンの部屋の窓の外、ウイスキーのボトルがぶら下がっている。見事な始まりだ!

木曜日、作家ドン・バーナム(レイ・三ランド)は、兄弟ウィックと週末に休暇旅行に行く予定を回避しようとしている。恋人ヘレンがコンサートのチケット2枚を持って立ち寄ると、ドンは兄とヘレンに観劇を奨め、二人は外出する。

ドンは兄が家政婦の為に隠していた10ドルを発見。ウイスキーを2本買い、バーへ行く。ドンは休暇に向かう電車に間に合うように帰るつもりでしたが、時間を忘れすっぽかしてしまう。兄ウィックは居らず、部屋の前でヘレンが待っている。ドンはこっそり部屋に入り、一本を電灯に隠し、一本呑みはじめます。

金曜の朝、バーに行くドン。バーテンのナットは呆れている。ドンはナットにアルコール依存症との戦いについての小説を書くと言う。題名「ボトル」。
回想:彼はオペラ観劇の途中、酒が欲しくなり、中座。クロークに札を見せると、女性用の毛皮のコート。彼は終劇を待つしかなかった。彼がヘレンからコートを受け取ると、誤ってポケットのボトルが滑り落ちる。恋人になったヘレンはドンと両親の対面を設定するが、ホテルのロビーに先に着いたドンは、両親が仕事の無い娘の恋人を心配しているのを立ち聞きし、ホテルの電話ボックスからヘレンを呼び出し、電話で送れると告げ、その場を立ち去ります。部屋に戻ると酒を浴びるドン。訪ねてきたヘレンに、兄ウィックが擁護しますが、酔ったドンが現れ、ヘレンに真実を告げると、ヘレンは彼の救済を誓います。
ドンはバーを後にし、小説を書くため部屋に戻ります。しかし、タイプライターで題名を打つと、ボトルを探し始めます。隠し場所を忘れ、部屋を荒らし始めるドン。仕方なく、ドンは別のバー呑みはじめで、金が足りなくなり、隣りの席の女性の財布を盗もうとして追い出されます。部屋に戻ると、電灯に隠していたボトルを見つけ、飲み直します。
(ドンが見上げた時にぶら下がった電灯の上に映り込むボトルの影、見事!)

土曜日、ドンはタイプライターを質入れしようとしますが、しかし質屋はユダヤ教の祝日のため全てお休み。彼はバーの女友達グロリアを訪ね、お金を貰いますが、酒が切れて落ち着かないドンは階段から落ちて、意識を失います。

日曜日、病院のベッドで目覚めたドン。アル中の病棟で、看護師に説教されるが、ドンは隙を見て逃げ出します。月曜日、ドンは酒屋でウイスキーのボトルを盗んで家で呑んでいると、幻覚が見え始めます。彼女は彼のソファに一晩滞在します。

火曜日の朝、ドンはヘレンの毛皮のコートを質入れします。ヘレンは、彼が質屋で金でなく拳銃を受け出したことを知り焦って部屋に戻ります。ドンが撃とうとした直前、ヘレンが着きます。更にバーテンのナットが訪問。ドンのタイプライターを見つけたと、持ってきてくれたのです。ドンは僅かに残っていたグラスのウイスキーで煙草を揉み消し、希望を残す形で閉幕となります。

クライマックスで使われる拳銃は、映画の前半、ドンの部屋に弾丸だけが登場し、伏線として回収されている。ワイルダーらしい巧妙な伏線の回収が、陰鬱なドラマを、つらくなく見させてくれる。
毛皮のコート、タイプライター、ライ麦のウイスキーボトル…小道具の活かし方は気が利いている。
アル中とは凡そ反対、頭脳明晰なワイルダーの代表作だ。

このレビューはネタバレを含みます

アルコール依存症で全てを失った小説家の再起を描いた作品

依存症患者のアルコールへの執着と葛藤の描写が丁寧で面白かった。
すべてを失っても一瓶の酒が欲しい、そのためには平気で嘘もつくし人を騙す。ひとたび酒が入ると万能の気持ちになってその場しのぎの適当な約束もする。

支えてくれる人をすべて踏みにじって落ちていく様がなかなかよかった。
幻覚は夜の病気


「酒を飲んでいいよ… 死ぬよりマシよ」ってセリフで泣いた
>|