狂ってるのは社会か自分か。唯一の被爆国であるにも関わらず"水爆実験"が他人事になってしまっている日本において、その問いは重い。後に非常にかっこよくその題材を描いて見せたのが「太陽を盗んだ男」な訳だが…
>>続きを読む「そんなことは総理大臣に任せておけばいいんだよっ」
留置所で中島へ突きつけられる心ない言葉。
この映画は、この一言で原水爆から逃れる方法を「別の星へ行く」に限定している。おそらく意図的に。
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幼少から青年へのイニシエーションならぬ老害までのカウントダウン、老害になるまでのイニシエーション。反対運動に参加する訳でもなく、勉強する訳でもない。ただ巻き込んで逃亡というのが、無理クリな解釈だが、…
>>続きを読む相次ぐ原水爆の実験により、原水爆や放射性物質の恐怖に取り憑かれた男の姿を描く。
当時35歳の三船敏郎による60歳の老人の演技が素晴らしく、当時50歳の志村喬よりも明らかに老けている。裁判を終える頃…
【1955年キネマ旬報日本映画ベストテン 第4位】
巨匠黒澤明監督×三船敏郎主演の人間ドラマ。カンヌ映画祭コンペに出品され、キネマ旬報ベストテンでは第4位に選出された。興行的には失敗し、黒澤作品とし…
まだ観てない黒澤作品がいくつかあり、本作もその一つ。純粋に「面白いか」と言われれば面白くはない。もちろん、主人公に感情移入はできない。では駄作かと言われるとそんなことはなく、切れ味のよいカメラワーク…
>>続きを読む黒澤明監督作品。原水爆の怖さや不安について、三船敏郎さん演じる喜一を通して描いていた反戦映画。思った以上に良かった。直接的な描写(例えば残虐な描写)で反戦や原水爆の恐ろしさを訴えるのではなく、ひとり…
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