島崎藤村は未読。今では考えられないような部落差別な日本の暗部。池部良が悩ましい青年役で麗しい。桂木洋子も可愛い、そして友人、宇野重吉がいいやつ過ぎるし、ギュッと握る二人の手。旅立つ船にお見送りの子ど…
>>続きを読む部落問題どころかあらゆる差別があり、臭いものには蓋をしてしまう国民性なのは今も変わってない気がする。それどころか弱者の声が大きくなって何やらおかしくなってると云った方が正しいか。日本のみならずカース…
>>続きを読む原作のどこを切り取るか興味があったが、恋愛の比重が高い。
着物が綺麗でお琴を奏でるお嬢さんなお志保は原作とは違うような。
池部良はちょっとディーンフジオカにも似ているけれど、これを2022年版では間…
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市川雷蔵監督の『破戒』もいいのだけど、今作は何より瀬川を演じる池部良の実直な一本線が強いキャラクター性に惹かれる。歩くだけでキマる良ちゃんのスター性に感服。戦後間もない時期に作られたオープンセットに…
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“自由と平等そして人權の尊重
それは今日、新憲法によって保證されたとはいえ、しかも尚封建時代の亡霊が我々の周圍につきまとってはいないだろうか”
「瀬川、ありがとう、ありがとう。僕は嬉しい」
「すま…
おしんさんの不安が募っていくさまを三味線の音色で際立たせていくところのキャメラの過度な運動やカット数の多さが今時のMVっぽかった。終盤の職員会議でレイジゲージが頂点に達したのか頭の中で教員たちの顔面…
>>続きを読む『不死鳥』が当時の集大成だと思ったけど、今作では空間を完璧に支配している。ここから木下惠介の全盛期が始まる。
『我が恋せし乙女』で象徴として使った満月をこちらでも切なさ、哀しさの象徴として印象的に登…
原作は部落差別問題について描いた島崎藤村の同名小説。本作は主人公・瀬川丑松と友人・土屋銀之助の友情についてさらに掘り下げた脚本になっている。
丑松役の池部良は当時戦争から復員したばかりで、幸薄そうな…