大江戸五人男の作品情報・感想・評価

「大江戸五人男」に投稿された感想・評価

日本映画五人男~大谷隆三 八尋不二 柳川真二 依田義賢 伊藤大輔
   「大江戸五人男」

侠客の祖 幡随院長兵衛と伝説の旗本 水野十郎左衛門の対立だけでも十分な素材なのにそこの名高い「播州皿屋敷」まで組み込んだ上に東映からも大型俳優を招いたオールスターキャスト。
本当に大丈夫なの?
かえって伊藤大輔の資質とはかけ離れた大味な印象になってしまうんじゃあないか?
深作欣二「忠臣蔵外伝 四谷怪談」に生じた懸念がよぎるのも無理なからぬ話です。
そんな不安が一気に消えたのは魚屋宗五郎(月形龍之介)があやめ(河原崎権三郎)に「播州皿屋敷」上演を打診したあたりから。
いきなり伊藤ワールドに展開。
子分たちを諭し妻山田五十鈴に羽織をかけられる場面は後の大傑作「弁天小僧」のラストシーンと重なりました。
業界用語でオリンをこする、というそうです(名脚本家笠原和男先生から習いました)

「旗本退屈男」市川はやはりここでも旗本。当たり前ですがアップになれば本当に北大路欣也さんに似ております。
因みに阪妻さんも当たり前ですが田村高寛さんにそっくりですね。

考えすぎかもしれませんがこの作品でお皿が割れていたのは10枚目ですがタランティーノ「フォー・ルームス」でライターが不着火なら指を落とすラストは一発目でしたね。
もしかしたらオマージュだったかも?下手な日本人より日本映画を観ている彼がこの作品を知らぬわけないですから。
どうにも煮え切らない締めが引っかかる。
阪妻は結局裏切られて死に、改心しかけたが追い詰められた右太衛門は切腹(三島雅夫に痛い目にあってほしかった)、
ことをけしかけた高橋貞ニはラストで泣いて善人面…、とあまりに無残な帰着。
右太衛門は改心しない方が良かったし、高橋貞ニに泣かせるのは薄っぺらさすら感じる。

一方、伊藤大輔の演出は素晴らしいですね。
高峰三枝子が皿割ってから死ぬくだりのみなぎる緊張感。
井戸に落ちて桶が跳ね上がり水を飛ばすシーンは最高。
移動撮影とクローズアップはちょっとやりすぎな気もしたけど。
rico

ricoの感想・評価

3.7
間の映画。キメの場面にはたっぷりの間をかけて描いているので、芝居をみているような気持ちになる。
ちょっとクドイが、いい話。
劇内劇の芝居もきちんと見せてくれる。
個々の演技もとてもいい。