東ベルリンから来た女の作品情報・感想・評価

「東ベルリンから来た女」に投稿された感想・評価

maverick

maverickの感想・評価

3.3
2012年のドイツ映画。アカデミー賞外国語映画賞でドイツ代表として選出されており、本国でも芸術的にかなり評価されている作品。第二次世界大戦が終わった後の1980年の東ドイツを舞台に描かれる物語。ドイツが西と東に分かれていた頃の混沌とした情勢を感じさせるものとなっている。題材的には非常に興味があったものの、残念ながら自分的には面白さは感じれず。淡々としたドラマであり、役者は申し分ないレベルで上質さはあったのだが、主人公や周りの人間の内面がいまいち感じ取れなかった。ひょっとしたらもう一度鑑賞すればまた違うのかもしれないが、初見では面白いとは感じれなかった。自分が読みとれなかっただけかもしれないけれど。主人公を演じるニーナ・ホスは影のある美しい大人の女性で、シャーリーズ・セロンを彷彿させた。全体的に大人のドラマな雰囲気で渋味がある。ヨーロッパ的な良さを感じさせる映画であるが、自分には合わなかったな。ラストの展開とその後の余韻は好きだけどね。もし機会があればまた観直してみよう。
東に留まることは、自分の幸せを二の次にすること。西へ逃れることは、誰かの生命を危険にさらすこと。ベルリンの壁が壊れたとき、バルバラの心の壁もまた、壊れたのだろうか。これもまた、ラストシーンがとにかく沁みる。
ある決断を下すまでの物語か・・・逆だったら胸糞わりぃで心にも残ったが、まぁ、普通に考えたらそうするか。。。
脱北とかと違って、割と脱出もゆるく行われるのが意外。結構声大きく出してたけど・・・秘密警察、夜勤ないのかな?
McQ

McQの感想・評価

3.7
ベルリンの壁が崩壊する〝9年前(1980年)〟の東ベルリン側目線、、西ベルリンへの亡命の疑いを掛けられた女医に対する〝監視の目〟、、地獄の〝収容施設?〟から逃げ出す少女、、そこに彼女達の居場所は無い!

本作と同じくベルリンの壁崩壊前を描いた「トンネル」を観てたお陰でスッと入ってきたものの、東西分断についての知識がないと〝?〟な部分は多いかも。いちいち歴史の説明は入らないし、いきなり観ても主人公の心は何一つ掴めない筈である。

最後は無言。アンドレの〝あの表情〟だけで十分だった。

2012年ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞。
紫色部

紫色部の感想・評価

3.0
2019.5.3 DVD

ニーナ・ホスが抜群に良い。ピアノ調律師がやってくるシーンにて扉の後ろを横切る自転車!
ザン

ザンの感想・評価

3.6
同僚の男は、いいひと過ぎて警戒してしまうな。職業上、自己を犠牲にして患者に尽くすのは真っ当な行為だろう。で、彼女はもう出国できないのか?
sleepygoat

sleepygoatの感想・評価

2.5
この時代のこの辺りの地域の緊張感がイマイチ理解できない、、、ので勉強してから出直してきやす(`_´)ゞ
カツマ

カツマの感想・評価

4.0
運命は車輪のように回りゆく。それは強風に煽られカラカラと音を立てては、カチカチと右に左にメトロノームの振り子のごとく揺れ動く。彼女は境界線の上に立ち、移ろいゆく愛の所在は掴めないまま。射抜くような瞳の先が見つめているのは、究極の選択とも言える強き心の現れだった。それは閉ざされた国の片隅にあった小さな愛の物語。

今年の初頭には最新作『未来を乗り換えた男』も公開されたばかりの、クリスティアン・ペッツォルト監督が、ニーナ・ホスと5度目のタッグを組み、ベルリン映画祭では銀熊賞(監督賞)も受賞、監督の代表作と呼べる作品だろう。ベルリンの壁崩壊前の東ドイツを舞台に、二つの恋の合間で揺れるバルバラの心の機微を、僅かな表情の変化や少ないセリフ、叙情的なカットに偲ばせた、凛とした大人のドラマを作り上げてみせた。

〜あらすじ〜

ベルリンの壁崩壊前の1980年、そこは東ドイツの片田舎の病院。東ベルリンから左遷されてきた医師バルバラは、常にピリピリとした緊張感を身に纏い、周りと打ち解ける様子もない。そこで同僚の医師アンドレは彼女を何かと気にかけるも、すげなく無視されてしまう始末であった。
そもそもバルバラは西ドイツへの出国要請を却下され左遷されてきた、政府からすれば要注意人物。彼女の住まいにも秘密警察のガサ入れが入るのが日常茶飯事となっていた。
それでもアンドレは何とか彼女の気を引こうと話しかけるも、そのたびに冷たい反応を返されてしまい、取り付く島もない。そんな最中、バルバラとアンドレの元へ、矯正施設から逃げ出した前科を持つ少女ステラが髄膜炎で緊急搬送されてきて・・。

〜見どころと感想〜

淡々としながらもベルリンの壁崩壊前の東ドイツの現状を示唆する舞台設定が徹底されている。西側への出国は難しく、バルバラのようにベルリンから飛ばされ、まるでスパイ扱いされるかのような非人道的な立場へと追いやられることになる。
中盤から物語の中枢に切り込んでくるステラの入所する矯正施設の過酷さもまた、社会主義国家東ドイツの闇の一つだろう。
だが、この映画はそれだけではなく、社会主義国家を体現する秘密警察の人間もまた人間なのだ、ということも暗示させる描写がサラリとだが印象的なシーンとして語られている。

『あの日のように抱きしめて』でも共演しているニーナ・ホスとロナルト・ツェアフェルトだが、特にニーナの変幻自在の演じ分けが見事であった。『あの日のように〜』の夫を追いかける女性像とは大きく異なり、今作では煙草の似合う芯の強さを感じさせる、美しくも逞しい女性像を演じ抜いた。
東ドイツの闇を感じさせるクリスティアン・ペッツォルトの作風だが、ラブストーリーとしても感傷的な陰影と共に忘れ得ぬ余韻を残してくれる。この作品もまた、自分の中ではロマンチックな終わり方だったのかなと思いました。

〜あとがき〜

自分の趣味にバッチリと合う監督クリスティアン・ペッツォルトですが、今作もまたどストライクでした。説明の少なさや、さり気ない会話の中から設定を導き出す必要があるのですが、そんな豪快な省き要素もまた理解できるレベルで描かれているので、分かりづらくはない作品ですね。

今作では強き女性像を演じたニーナ・ホスですが、その立ち姿にすっかり魅了されてしまいました。ペッツォルト監督と彼女の過去の共演作をもっと観たいですが、ソフトとしては見つからないので、いつかリバイバル上映などしてくれる機会があればいいなぁと思いますね。
Yukiko

Yukikoの感想・評価

3.9
2019年3月22日
『東ベルリンから来た女』 2012年ドイツ制作
監督、クリスティアン・ペッツォルト。

1980年、夏。
ベルリンの壁崩壊の9年前。
東ベルリンの病院から左遷されて、東ドイツの田舎の病院に
勤務することになった女医バルバラ(ニーナ・ホス)。
同僚の医師アンドレ(ロナルト・ツェアフェルト)はバルバラ
に親切にするが、バルバラは頑なに拒む。
バルバラの西ドイツの恋人との密会で、バルバラが西側へ
出国する日程が決まる。
が、同じその日に、バルバラが担当する患者の開頭手術の
日程と重なった!


ニーナ・ホスさんのスタイルの良さ!
椅子に座った時、長い足を揃えて横に流したそのポーズの
きれいさ!
自転車のペダルをこぐ長い足!
大きな目👀
横顔が完璧に整っている、知的美人。
薄手のカーディガンがよく似合う。
私は初めて知る女優さんですが、有名らしい。

出国するか留まるか。
自分のことが優先か、患者のことが優先か。
医師としての仕事か、それとも恋人か。
……バルバラが何をどのように考えて選択するか?

アンドレの立ち位置が実にいいです。
患者優先で、迷いがない。
周囲の人にも誠実で。

ラスト、アンドレ役のロナルト・ツェアフェルトさん、
目で演技してた。
目が微笑んだ♡
目力の強い主人公。バルバラのクールさが田舎町の風景に美しく映る… 美しい横顔が画面に惹きつける。ジャケットとタイトルで観てしまう映画だが、ただ彼女に魅入ってしまった。同僚の彼の優しさも、なんとも言えない良さ。静かな映画だが、バルバラの葛藤がしみじみと伝わってくる。
1980年、それ程昔ではない。9年後には壁が無くなる… 戦争が終わり、35年も経っている。この前年、大学生だった私は、2カ月程だが自由に欧州の旅をしている… それなのに、東側ではこれが現実だった。
9年後のバルバラと少女が、すごく気になる…
>|