このレビューはネタバレを含みます
牧瀬里穂の溌剌とした表情と運動、中井貴一の諦念と優しさが滲み出た佇まい。長回しに宿る映画的空気感。作り手が映画の魔法を信じている。最後キスしちゃったら、それはもう男に都合の良い願望になっちゃうじゃん…
>>続きを読む悲劇なのに喜劇。
底抜けに明るいのに時折スッと自然な寂しさを入れ込む牧瀬里穂。最低な男と最高な死神な鶴瓶。フワフワしたキャラなのにストーリーにしっかり芯を入れる中井貴一。相変わらずのスーパー長回しな…
2回目鑑賞。晴れてベストムービーに入りました。
1回目に観た時は鶴瓶の2役にすら混乱、設定のぶっとび具合に思うことが多く無理に冷静に受け止めようとしていたが、2回目は混乱ゆえの素直な楽しみができた。…
こんなにも夢中になって映画を観たのはいつぶりだろう
彼女の言動全てに生を感じる。
そして、貞操の危機は死を呼び寄せる。
キャラクターや音楽、画はとても明るく、時代を感じる活気があるのにうっすらと常…
もうホントに牧瀬里穂。
生き返る映画じゃなくて、死者が禊をする映画だと思ってる。
禊の過程で、全力でハンバーガーを焼き、屋形船から薔薇をちぎっては投げて、他人の結婚式を歌って踊って祝福するの。
こり…
牧瀬里穂とすれ違うのではなくニヤついて見送る中井貴一を捉えたラストのストップモーションが格好いい。長回しで「帰れない二人」を歌って「二人」の錯誤をさせつつ二人っきりにさせ、柱でできた向こうとここの…
>>続きを読む性的搾取が構造に組み込まれた芸能界の理不尽、人間の死の運命の理不尽に抑圧された少女が謳歌する、死の手前の仮初のロスタイム。彼女に寄り添う男との世界の掟に背くようなロマンス、生と死の狭間で行き場を無く…
>>続きを読む©1990「東京上空いらっしゃいませ」製作委員会